シェリング「バッハ無伴奏ヴァイオリンのためのソナタとパルティータ」


 私がご推薦するまでもないバッハの傑作、シェリングによる名演奏。この世に存在する最も純粋な音楽。随分前から取り上げようと思っていたのですが、何を書いていいのか分かりませんでした。別に何も書かなくていいんだということでようやく気持ちの整理がついたのですが、折角なので、TDKから発売された1976年4月の来日ライブ盤との比較について。

 テンポやビブラートのかけ方などに若干の違いはあるのですが基本的な演奏スタイルは同じです。ノンビブラートでさっぱりした味わいがライブ盤にはあります。ライブなのにこんな高水準の演奏を維持できることに驚きます。

 まず聴くべきは落ち着きがありノーブルな1968年のスタジオ録音盤です。静かで深い感動があります。これに感動された方なら来日ライブ盤も満足いただける演奏です。


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