トム・ウルフ『虚栄の篝火』







 今年は何故かお勉強モードとなり少々難しめの本を読んでいました。シュトレーク『時間かせぎの資本主義』、ダニ・ロドリック『グローバリゼーション・パラドクス』、ポール・ナース『ホワット・イズ・ライフ?』、ダニエル・ヤーギン『新しい世界の資源地図』など。当たり続きで充実の日々です。
 小説では映画から知った『女のいない男たち』が村上春樹の最高傑作レベルの印象でした。そして『虚栄の篝火』です。

 これは『ライト・スタッフ』を書いたノンフィクション作家のトム・ウルフが1987年に初めて出した小説です。当時、日本でも話題になったと思うのですが、滅茶苦茶に面白かった印象があります。最近、債券のことを勉強していた中で、虚栄の篝火の主人公が債券の売買をしている設定であることを知り、そういえばトム・ウルフの小説あったなぁと無性に再読したくなったものです。調べると現役本はもうなく、Amazonで中古本を取り寄せました。
 何とまあぶっ飛んでいる描写で、凄まじいエネルギーの物語です。ポリティカリーコレクトの正反対に位置するようなセレブの本音をヒリヒリと露出させた階級、社会小説ですが、ノンフィクションの手法を知り尽くしたウルフだから成しえた映像のリアルを言葉で超えようとした精緻な表現の積み重ね、ぶったまげる面白さです。恩恵銀行から発泡スチロールのピーナッツが白眉、圧巻。35年前の小説ですが、これに比肩する現代小説が果たしてあるのかというリアルなパワーがあります。理屈ではない小説を読む喜びです。

コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

「ナンバーワン」(大岡山)




 久しぶりの「ナンバーワン」で豚骨ラーメンです。福岡市の博多駅周辺に5店舗ほどあり、その東京支店です。本場の豚骨ラーメンを多く知っている訳ではないのですが、一番口に合う普通の豚骨ラーメンです。特徴はとろっとしたスープでしょうか。
 出張の際、博多駅近くの祇園という街角にあるドーミーインに泊まり、「せいもん払い」で美味いものを食べて、締めは「ナンバーワン」。幸せな終業後の時間でした。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )

2022年4月




 新しい環境での1ヵ月も何とか無事にやり過ごし、ゴールデンウィークに入りました。自宅の部屋もオーディオセットを取り払いスッキリさせました。ゴールドムンドのアンプなどトータル190万円したものですが、Appleのミュージックで音楽を聴くのがメインになったので、もう割り切りました。ということは何枚あるか分からない膨大なCDともお別れとなりますが仕方ありません。時代の流れです。気持ちいい空間が戻ってきてテレワークの時も快適です。


コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )