毎日来る猫

毎日、同じ猫が来ている。きょうはまだ来ていないようだなと庭を見ると、なんと盆栽に化けていた。

一瞬振り返ってこっちを見たが、また背中を向けてじっとしている。いやいやいや、もうバレてます。



で、近づいてもなかなか逃げない。凄い目で睨んでおいてから、悠々と立ち去る。立ち去っても遠くには行かない。たいてい右隣りの部屋のベランダの下か、左隣りの部屋の生垣の下のゴミバケツのかげで、こちらの様子をうかがっている。



とにかく厚かましい。この間は、金魚池の上で爆睡していた。



私に気づいても、この態度だ。

朝は、庭のメダカの稚魚池に掛けてあるスダレを、私より先にずらして開けて水を飲んでいる。

すきあらば、ベランダの金魚池の金魚にちよっかいを出そうとしたり、小鳥の水場のそばで待ち伏せしたりしている。

たまに、庭で粗相をしているのも君かね？ 君だろうね。最近は君しか見かけないからね。

以前は、この子と色は似ているが、もっと不細工な三兄弟らしい猫と、古くてボサボサになったブラシみたいなペルシャ猫が、ベランダの金魚池の金魚狙いで来ていた。

金魚池の蓋の金網を二重にして、猫の前脚が入らないようにしたら、その4匹は来なくなったのだが、今来ている子は、毎回追い払っても必ずまた来る。太っているし割ときれいなので、どこかの飼い猫なのかな。



おいおいおいおい。ニューフェイスか？ 明らかに飼い猫やん。飼い猫は自分ちで水を飲みなさい！ 自分ちで！