急患

きょうは口腔外科の外来に行く日だった。月曜日は満員なのだが、バイト先の図書館の休みは月曜日なので致し方ない。

10時半に行ったのだが、診察室に入ったのは13時過ぎ。おお、よく待った。待っている間ずっとタロット占いの本を読んでいたのだが、途中でちょっと変わったことがあった。

私の目の前を同じドクターが何度も何度も行ったり来たりしていた。看護師さんらしい人が車椅子を押していったと思ったら、また戻ってきたり。ストレッチャーも行ったと思ったら戻ってきた。歩行器も運んでいかれた。何なんだ、いったい。

見ると、トイレの前あたりに何人かの病院関係者が集まっている。車椅子が置かれていて、そこに白衣のドクターらしい人が立っている。急患か？ 次々に病院関係者がやって来て、車椅子を取り囲むようにして、何か話し合っている。っが、急患にしては何だが様子がおかしい。ドクターらしい人は車椅子に座ろうとするのだが座れないらしい。

と、今度は台車が運ばれて来た。台車ぁ？ しかも台車を押してきた看護師さんはなぜかちょっと笑顔。台車はトイレの前まで運ばれて、車椅子の前に立っていたドクターらしい人が、ものすごーくゆっくりと台車の上に乗った。

そして、私の目の前を怪しい行列がゆっくりと通り過ぎて行く。先頭の台車の上には中腰のまま俯いて辛そうな白衣のドクター。その後に数人の病院関係者が続く。行列は静々と廊下の反対側にある整形外科の方に向かい、診察室の中へと消えていった。

ぎっくり腰だなあ、あれは。

しばらくして、怪しい行列が戻ってきた。ドクターは今度は白衣は着ていなかったが、姿勢はさっきのままだった。台車は私の目の前を通り過ぎ、廊下の角を曲がって行ってしまった。

お大事に。