投稿された画像のガードレールと水面の位置関係から、その場所での午前9時頃の浸水深さが55センチであった事が判明しました。
https://archive.ph/wULW9 : https://matomedane.jp/page/39432 <--動画可能
このページの中ごろに7時頃のケーヨーD2駐車場の浸水状況、そうして9時頃の状況がそれより後のページに掲載されています。
それを見ますと水深は7時頃が相当に深い様子です。(9時頃に比べて+30センチ程深い様子)
さて駐車場の標高は地図データから318.55mである事が分かります。
従って9時時点でのその場所の水位標高は319.1mとなります。
他方で9時の飯山観測所での水位は10.7mでした。
飯山水位観測所の標高は307.1mですから、水位観測所での水位標高は317.8mとなります。
洪水時の千曲川流速を秒速3mとしますとD2から観測所までは2.8kmですから水は15分ほどで流れ下る、つまり観測所の水位はケーヨーD2のある場所の水位の15分程後の値を示している事になります。
以上の事からケーヨーD2のある場所での9時頃の水位標高は319.1m程。
その水が15分かけて流れ下って観測所に到達した時の水位標高は317.8mとなっていた、と「大まかではありますが」そういう事が分かります。
そうなりますと観測所の水位とケーヨーD2あたりの千曲川の水位標高の差分は1.3mである、という事になるのです。
さてこの事から何が言えるのか、といいますと「飯山観測所水位で水位標高が316.5mになるとケーヨーD2のある場所に千曲川の水が流れ込む」という事になります。(注1)
台風19号の折、その時刻は午前3時ごろ、観測所水位は9.58mで水位標高は316.7mでした。
ちなみにこの午前3時頃と言う推定値は「その22」(注2)で行った推定とほぼ同じ時刻を示しています。
そうしてまた、飯山観測所でのピーク水位は午前7時の11.1m。
観測所9時の水位が10.7mでしたので午前7時は+40センチ程高い水位であった事になります。
そうしてまたケーヨーD2駐車場の画像から見た時の午前9時に対する午前7時の浸水した水位も+30センチほどの増加であり、浸水状況が千曲川水位状況と連動していた事がよく分かる結果となっています。
注1:従って飯山観測所での水位が9.4mに到達する前に本来は市役所は、足立さんはケーヨーD2のある場所あたり:静間バイパスエリアに対して避難勧告を出す事が必要であった、という事になります。
そうしてその様な対応が台風19号の折にできなかったのは飯山市の水防に対する職務怠慢の表れと言う事になります。
注2:・その22・千曲川の「洪水警報の危険度分布」の状況と避難勧告の実際についてのレビュー
追伸:大久保区の避難勧告について
バイパス沿い避難勧告については上述したように「飯山観測所での水位が9.4mに到達する前」と言うのが目安と出来ます。
しかしながら大久保区についてはバイパス下を通って千曲川に流れ込む排水路があるため、千曲川増水時にはその排水路を水が逆流しバイパス西側にあるにも関わらず大久保区の方が早く浸水し始めます。
それでバイパス西側の標高が低い場所では標高316.2mと地図は言っています。
この標高はケーヨーD2駐車場の標高318.55mよりも2.3mも低く、従って飯山水位観測所の水位では7.1mに達するとこの場所に千曲川の水がバイパス下を通って逆流してくる、とそういう事になります。
さてそれで、市役所の皆さん、この場所への避難勧告レベルはどうやって決めるのですか?
それを決めて実行するのがあなた方のお仕事ですよ!!
ちなみに台風19号の折にはこの場所に千曲川の水が逆流して、住民からの「浸水してるぞ連絡」を受けてから「出す必要があったはずの避難指示ではなくて避難勧告を出した」のでしたよね。(発令タイミングが遅いし、おまけに出すべき発令内容も間違えている!というおそまつさ)
これもまた市役所の職務怠慢の現れた事例となります。(結局、台風19号の折、市役所は静間バイパス+大久保区についても避難勧告、避難指示に関して飯山市街地と同様に「適切な対応が出来ていなかった」と言うのが結論となります。)