絵じゃないかおじさん

言いたい放題、自由きまま、気楽など・・・
ピカ輪世代です。
(傘;傘;)←かさかさ、しわしわ、よれよれまーくです。

あ@仮想はてな物語 信楽焼 (3/3)

2018-08-07 11:52:26 | 仮想はてな物語 

copyright (c)ち ふ
絵じゃないかおじさんぐるーぷ
                       

 アンタに、オッさん呼ばわりされるほど年食って無いぞ、
 この古狸!
 と思うが、身体はブルブル震えていた。

 [今時、見上げた心掛け。天晴れ! 天晴れ!]

 何のことだか、訳が分からない。

 その大狸によると、

 今どきコーヒーカップに命を張るヤツも珍しい。
 そのカップもワシラも同じ焼き物仲間。
 何処に連れていかれるのか、わからないので、
 子分どもが助けようとしたのだ。
 しかしながら、日が昇ればワシラは動けなくなる。

 結局は今助けてやったとしても、カップは何時かは
 誰かに買われてゆく運命にある。
 それならば、お前のような者に連れていってもらったら、
 きっと大事に使ってくれるだろうから、彼女も幸せだろう。

 必死にしがみついている姿を見てそう感じた。
 連れて行ってくれ。
 そして、大事に使ってやってくれ。
 何か困った事が起きたら、いつでも相談にのってやる。
 気に入ったぞ、

 というような事であった。

 片腹痛い。
 私は、ヘソクリで買ったOさんへのお土産を、
 取られたくなかっただけだ。
 ?千円もしたものだから執着しただけだ。
 ヤツらが小さかったので見縊っていたこともある。

 大狸を見ていたら、ボオーッとつっ立って、
 為すがままにされていたであろう。
 運が良かったのだ。
 これで大狸とも縁が出来たし。

 サヤカを起こして家路についた。
 標識には信楽と出ていた。
 もう恐いものは何も無かった。
 大狸が後に付いていてくれていると思うだけで、
 気持が何10倍にも大きくなっていた。


 信楽の 愛敬狸の 道の番
   深夜の走りに 徳利サイン
                      ち ふ

           
                      この項おわり



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