おだにゃら記

地元小田原市中心のフィールドワーク備忘録。
歴史、神社仏閣、あとはいろいろ。


伊豆国式内社めぐり その1 葛見神社

2024年07月01日 23時49分00秒 | 伊豆国式内社めぐり

ほぼ御殿場に遊びに行く目的の

「御殿場の浅間神社ぜんぶまわる」企画も残り僅かとなりましたので、神社めぐりモチベーション維持のため新企画を考えていました。

この間たまたま伊東市に行って、
東海館に行った帰り葛見神社に寄ったので
「そうだ!次は伊豆国の式内社めぐりをしよう」と突然決定。
 
 

葛見神社

伊豆国の式内社です。
 
 
式内社(しきないしゃ)とは

延長5年(927年)の延喜式神明帳に掲載された全国2861の神社のこと。
延喜式は当時の記録文書、法律書みたいなもの、神明帳は神社のリストです。

(政治的宗教的など諸事情で延喜式にリストアップされなかった神社を式外社といいます)



式内社の分布数はその土地によって様々ですが、政治の中心地だった畿内は当然多く僻地だった関東や九州は少ないです。
(相模国なんかたったの13)
伊豆の場合は、なぜか都から遠く離れているにも関わらず92と数が多く、しかも名称の漢字が万葉仮名のまま?みたいに難解なところが目立つ。


伊豆国の式内社ってちょっと変だよ

と昔からいくつかまわったのですが、ほとんど忘れてるので
この機会にもう一度新企画としてチャレンジしたいと思います。

これで伊豆に頻繁に遊びに行けますね。


でも92ぜんぶまわるのはおそらく無理なので、できる限り、、ということで。

 
 

延喜式神名帳に書かれてる「久豆弥神社」に当たるといわれてるのが葛見神社です。
 
他にも熱海市の湯前神社が「久豆弥神社」では?と論じられており、このように複数候補がある場合は式内論社といわれます。
 
伊東の地は古くから久寝、久須見(くすみ、くづみ)などと称されてるからわかるんだけど、熱海市の方はどうして論社になったのか・・・不思議です。
 

祭神が葛見神、って全くわからない神、たぶん全国でここにしかいらっしゃらない神でしょう。
 
この地の領主伊東氏により庇護されのちに京都伏見神社から倉稲魂命が勧請合祀されています。
 
 


式内社というと広くて立派な境内を思い浮かべるかもしれませんが
こじんまりとした小規模なところが多いです。
 
葛見神社は5年ほど前に一度訪れて忘れていたので
この場に立ってフワフワフワーッと記憶が蘇り感激しました。
 

夏越大祓の時期だったので社殿前で人形(ヒトガタ)の奉納ができました。
半年間ありがとうございました。
今年の猛暑も無事に過ごせますように。
 
 


葛見神社の大樟(クス)
 
国指定天然記念物
樹齢千数百年、幹周15m、神社が創設された時期かそれ以前から存在していたと思われます。
 


樹齢1000年を超える木、しかもこの大きさにはなかなかお目にかかれません。
 
根元の祠は疱瘡神。
疱瘡(天然痘、もがさ)にかかった時にできる皮膚の瘡蓋がクスノキの樹皮に似てるから祀られてるそうです。
 




大樟の周囲には遊歩道があり、立派な姿をぐるりと見て回ることができます。


大樟の脇にある境内社
 




可愛い狛犬とレトロなポンプ
 
うちの近所の掃雲台跡地のポンプと同じかも。
 
 
 
 


葛見神社には駐車場がないので(どうしても見つからなかった)
すぐ近くにある伊東家の菩提寺、東林寺に駐車して合わせて参拝するのがおすすめです。
 
 

葛見神社から徒歩5分くらい
 




階段の上に河津三郎の墓があります。
(私は膝の調子が悪くて断念)
 
 
 

さらに葛見神社から300mほどに伊東祐親の墓があります。
 
300mと言っても坂道なので徒歩はちょっときつい。
住宅地の中にあり駐車場はないので私だけ車から降りて大急ぎで撮影だけしました。
 
 


後で知ったんですけど、伊東市役所の駐車場を利用すると徒歩10分くらいで来れるそうです。
 
市役所から葛見神社まで行けるのかは不明。
 
 
 


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