おだにゃら記

地元小田原市中心のゆるゆるフィールドワーク備忘録。
歴史、神社関連、あとはいろいろ。

リニューアルした万葉公園 湯河原惣湯Books and Retreat

2022年10月28日 23時06分00秒 | お出かけ
湯河原の万葉公園。


もともとは明治大正時代の実業家大倉孫兵衛の別荘があった場所で
日露戦争後には戦傷病者の保養地「養生園」となり、その後公園として整備されました。

湯河原公式ホームページより)
文学碑や神社を眺めながら渓流沿いを散策、一番奥の独歩の湯は足湯専門という珍しい温泉施設で9種類の足湯が楽しめます。

ぐるたびより)
私は行ったことなかったのですが、
ファミリーや年配層になかなか人気があったようです。


この万葉公園が昨年(令和3)リニューアルオープンしました。
新名称は
湯河原惣湯Books and Retreat

自然の中で温泉に入ったり本を読んだりしてのんびりしましょうよ
というコンセプトのようです。


入り口にあった観光会館は


すっきりモダンなカフェに。
コワーキングスペースなんかもあります。

階段ぐらぐらで大丈夫なんだろか?



カフェの横にある足湯。
足湯はこれだけになっちゃったみたいです。







渓流の散策路。
初めて歩いたのですけど素晴らしく気持ちいい。

なお、散策路は無料です。



所々にこのようなテラスがあって休憩できます。




太子堂、庚申塔、熊野神社


養生園の碑
東郷平八郎さんも利用していたんですね。



散策路は決して平坦ではなく
階段や足元のかなり悪い箇所もあるのでご注意を。


独歩の湯があったところは惣湯テラスという日帰り温泉施設に変わりました。






私は入館してないので画像はこちらから。

大人のための非日常を楽しむ日帰り温泉。おしゃれですよね。
料金は食事つきで5800円、食事なしで2900円。

口コミによると施設ごとに離れていて屋外を移動するなど変わったシステムで、そのため足腰の弱った人や年配客は見かけないとのこと。
中学生以下は利用不可なのでファミリー客はアウト。
必然的に対象年齢層は健康的な若い世代、ということになりますね。

いや、おしゃれな日帰り温泉は大いに結構なんですよ。でも湯河原という地にどうなのかなと。


「惣湯」とはかつて河岸にあった共同湯のこと。誰もが入れる湯治場として大切にされていたそうです。

その惣湯という名を使いながら対象年齢層を絞ってしまうコンセプトに、
モヤモヤとした矛盾と寂しさを感じてしまいます。
まぁ、おばちゃんのボヤキだと思って軽く流してくだされば有り難く。

他の温泉地と同様、湯河原も昔と比べずいぶんと客が減り寂しくなってます。
たとえ年齢層を絞っても集客できる施設ができたことは、町全体としては喜ばしいことなのでしょう。



本来、というか
帰り道での普通の湯河原の情景。

ホッとします。




一幣司浅間神社 一幣司ってなんだろう?

2022年10月26日 23時32分00秒 | 御殿場の浅間神社ぜんぶまわる

御殿場市内には浅間神社が15社あります。

(静岡県神社庁に登録されてるものを数えただけなので間違ってたらごめんなさい)
 
富士山の麓なので富士山信仰の浅間神社が多いのは当然で、
御殿場を散策してるとあっちにもこっちにも浅間神社が。
 
その中で
一幣司(いっぺいし)浅間神社というなかなかインパクトのある名称の宮があります。
 
 
御殿場市古沢の一幣司浅間神社
 

竜の彫られたかっこいい扁額

一幣司ってなんだろう?


由緒書きを見ると
貞観5(863)に創建され、天暦2(948)に富士山東口一幣司の社号を賜ったと。
 
幣というのは神社で祭事などで使われる白い布、または神への貢ぎ物。
幣司は幣を司る人ということで神主でいいのかな。一がつくのは一番偉いということ?
富士山東口の数多の浅間神社の中でトップがここ!でいいのかしら。
 
今のところ調べてもわからないのでこう理解するしかないです。
詳しいことがわかったら訂正追記したいと思ってます。
 
 
浅間神社なので祭神は浅間神である木花開耶姫命。
その他の神様は合祀によるものでしょうか。
場所的にちゃっかり日本武尊がいらっしゃるのが和みます。

 

なお、この神社は現在は国道246沿いにありますが
参道は246とは逆、旧鎌倉街道方向に伸びています。
 
 














キラッキラの須山浅間神社

2022年10月17日 22時39分00秒 | 神社
須山十二神社の管理人さんに
「ぜひ帰りに寄ってみてください」と勧められた浅間神社。

そうなのです。
須山の浅間神社は世界文化遺産富士山の構成資産。須山に、いや裾野市に来てここに寄らない手はないのです。
それなのに今まで参拝できなかったわたしの馬鹿。

というわけで帰りに寄ってきました。


十二神社から須山浅間神社までは車で5分くらい。
世界遺産の一部という有名な神社なので案内看板もありわかりやすかったです。

駐車場から神社までは川沿いを歩きます。
と、見えてきたのはこの景色。ここも十二神社と同じく鳥居の前が川。

さすがにこの川には橋がないと無理だけど、その橋は少し離れたところにあります。
なぜなんでしょうね。



この位置に橋があるならわかるんだけど。




急にお天気が良くなって周囲にはキラッキラの木漏れ日が。
いわゆる「歓迎されている」という現象かな。嬉しいですね。








拝殿は2012年に改修。
十二神社も改修したてだったのでピカピカ気分継続中。



境内にある富士山須山口登山道の案内板。

富士宮、吉田登山道と共に古くからあった登山道ですが江戸時代以降近年にかけて富士山の噴火、御殿場線の開通などで何度も衰退。
明治45年に大野原が旧陸軍の演習場になると事実上消滅。
その後、新しい道路の整備や地元有志の尽力により平成9年に上り登山道が復興。平成11年には下山道も復興し、現在の姿となりました。




創建は景行天皇の御代。ヤマトタケルの東征によるもの。
でも祭神にヤマトタケルはいないのね。


ここの御朱印は毎月変わるので人気あるそうです。
このお花飾りもかわいい。


時々「あそこの御朱印はどんなですか?どこでもらえますか?」なんて聞かれるのですが、
私は御朱印集めてないんです。すみません。

100名城のスタンプは集めてます。
ここ4年くらいは遠出ができてないので3分の1くらいで止まっちゃってますが。



須山浅間神社は映えアピールに力が入ってて、
石灯籠の猪目を通して写真撮ろうとか、
私も挑戦したんですが


よく見えなくてモタモタしてたら行列できちゃって焦って撮ったらこんなんなっちゃいました。


これは手水鉢に映る逆さ拝殿を撮りましょう〜
ですが

実際手水鉢は低いし小さいし、こんなん膝が痛くてできないわ
ってブツブツ言ってたらツレが撮ってくれました。


あと、
私は気づかなかったのですが、オリジナルクッキーや不二家のおみくじミルキーなど売ってるそうです。




世界文化遺産構成資産の須山浅間神社は
意外にもキラッキラの映え向け神社でした。








裾野市須山の十二神社

2022年10月09日 21時47分00秒 | 神社

裾野市千福の十二神社に行った際、裾野にはもうひとつ十二神社があると知り、

近いうちに行こうと考えてたら思ったより早く機会ができました。

 
こちら須山の十二神社は千福よりも場所がわかりづらい。
しかもネットには橋のない川を渡っていかねばならない…という無理無体な情報が。
 
 
須山二区集会所の裏の山の方に十二神社があるようですが特に案内は出てないです。

集会所の右横に細い道があり、どこまで車で行けるかヒヤヒヤ進んだら
割とすぐに神社の駐車場(広い!)に辿り着きました。
 


細い道を下ると左に駐車場
右が神社
 
 

これが橋のない川。
 
川の向こう岸に鳥居が。
川というか、道路がそのまま川に入ってるような、なんとも不思議な参道(?)
 
 



川の手前には美都波能売神。明治16年造立の水神様。
 
すごく立派な石垣の上にあります。
 
 



川はこんな感じ。
山からチョロチョロ水が流れこんでる箇所もあるけどほとんど水無川。これなら橋がなくても渡れます。
 
ちょうど神社を管理してる方にお会いできて話を伺いましたら
たまに大雨などで水が流れることもあって、そういう時はやはり渡れなくなるそうです。
参拝の皆様も川が出現してる時は無理に渡らないでくださいね。
 


しかしどうしてこのような場所に神社を建てたのでしょうね。
 
 





社殿は今年(令和4年)3月に新築されました。ピッカピカで綺麗。
管理の方が中に入れてくださりいろいろ説明してくださいました。新しい木の香りが爽やか。
 
自衛隊演習場があるこの土地ならではの話とか、源頼朝の巻狩りにまつわることとか、
面白くて勉強になりました。
こういう小さな神社は史料が少ないのでお話聞けてラッキーでした。
 



千福の十二神社は天神七代・地神五代の十二神を祭神としてるので、漢字コピペしたり打ったりするのが大変で大変で。
 
でもこちらは天津日高彦瓊瓊杵尊と大国主命の二神だけ。とっても楽。
 
十二神社とは、千福のように熊野権現関連の十二神を祀るものと
十二山ノ神、十二様などと呼ばれる山の神をまつるものがあり、後者はなぜか新潟県の山間部に多く、
ここ須山の十二神社も同じような山の神系だと思われます。
 
なぜ十二なのかは、神仏習合の観点から十二神将や十二天との関係だとか、干支も十二だし、
とにかくよくわからないけど十二は特別な数字みたいです。
(千福のとこでチコちゃん説も紹介した)
 
十二というのは具体的な数を意味するのではなく、むしろ極まった数の観念として神威の大きさを表しているようにも思える 
「十二山ノ神の信仰と祖霊観 菊地章太」より
 
という考えがしっくりきます。十二という単語、存在自体が神ということで。
 
古い民間信仰なので祭神は様々。もともと祭神なんかなかったのですから。
ここの十二神社は瓊瓊杵尊と大国主命を祭神としながらもでも地元では徳川家康を示す「権現さん」と呼ばれているそうです。

享保年間の再建以前のことは不明だそうですが家康が出てくるあたり、
古くから山の神を祀っていた場所に、きちんとした形の神社ができたのは江戸時代初期頃なんだろう、と想像してます。







樹齢数百年の杉に囲まれて読めない石塔がポツンポツンと。



かなり昔の切り株。
迫力あります。
 

裾野市のふたつの十二神社に無事参拝できてとても満足。


今年の酔芙蓉はバッチリ

2022年10月01日 23時30分00秒 | お出かけ

過去記事を確認したら昨年は9月21日に南足柄市千津島の酔芙蓉農道へ行ってました。

酔芙蓉を見に行ったのは初めてだったので見頃の状態がピンと来なかったのだけど、ちょっと早いかなといった感想。

 

今年は9月29日に行くことができました。


もう彼岸花のシーズンはおしまい。
今年は彼岸花あまり見れなかったなぁ。
 
田んぼの向こうに見えるのは酔芙蓉の道。
なんだかたくさん咲いてるように見えます。

 

ふくざわ公園
 
今年は9月23日~10月2日に規模を縮小して酔芙蓉まつりを復活できたそうです。
わたしが着いたのは夕方だったのでもう終了してましたが。


こ・・・これは
明らかに昨年より花が多い!
 



どうやら今年は見頃ピッタリに来れたようです。










酔芙蓉農道の長さは約1キロ。
 
昨年は綺麗に咲いてるところを探して撮ってたのだけど、
今年はどこを見てもたくさんの大輪。どこを撮っても絵になります。
歩いてるとほわーっと夢見心地。


白からピンク、濃いピンクと色が変化する酔芙蓉は700本、普通の芙蓉は100本ほど。
昨年は知らなかったのですが、酔芙蓉はほとんど八重咲き、普通の芙蓉は一重咲きだそうです。
 
 

 



黄金の稲穂との対比も可愛らしい。
 
酔芙蓉農道ならではの眺めですね。