
御殿場の浅間神社その4は川島田の浅間神社です。



鳥居前の道祖神と庚申塔


鳥居から正面にあるのが浅間神社。

そして、浅間神社の右側にある赤い鳥居。


こちらはすみだ北斎美術館より


神社裏手は北畑区民会館。


鳥居の前に社号票が2つ並んでいます。
浅間神社と後鬼前鬼神社。
これはどちらも摂社や末社ではなく、境内に違う本社が2つあるというもの。
珍しい。

鳥居前の道祖神と庚申塔
このあたりの住所は川島田なのだけど、
明治時代に印野村の枝村である北畑村が陸軍演習場拡張のためこの地に移転してきたため、現在でも北畑という地名も使われてます。
(余所者にとっては大変ややこしい)
北畑村の移転に伴い鎮守である浅間神社もここに移り、後鬼前鬼神社が後に同じ境内に建てられた らしい。


鳥居から正面にあるのが浅間神社。
まだ新しい社殿。

そして、浅間神社の右側にある赤い鳥居。
これが後鬼前鬼神社の鳥居。

こちらも新しい建物


後鬼前鬼とは
7世紀に活躍した修験道の祖である
役小角(えんのおづの)
が調伏し従えていた2匹の鬼のこと。
2匹は夫婦で、役小角の前方を守る前鬼が夫、後方を守る後鬼が妻。
前者が赤鬼、後者が青鬼ともいわれます。
社殿を覗くと壁に鬼の面があり、祭神である後鬼前鬼の像などは見えないのでイメージをご紹介。
カッコいいです

こちらはすみだ北斎美術館より
葛飾北斎による役小角と後鬼前鬼
後鬼と前鬼の表情から2人が小角を心から慕ってる様子が伝わってきます。
それにしても後鬼前鬼の神社というのは非常に珍しい。鬼が祭神なのは聞いたことありますが、後鬼前鬼は全国でここだけかもしれない。
説明板作ればいいのに。
なんにもないからもったいない。


神社裏手は北畑区民会館。
富士山がよく見えます。
御殿場には他にも役小角が開いたという青龍寺、自ら種を蒔いた椿の伝説などがあります。
伊豆半島最南端の石廊崎にある石室神社は小角が勧請したとされ小角の像がありました。
役小角ってほぼ架空の人物だし修験道という掴み難いジャンルなので歴史好きな方にとっても少々マイナー。
あ、でも最近はアニメなどの影響で違うのかな。
そういえば私が初めて役小角を知ったのは中学生から読み始めた平井和正氏の幻魔大戦シリーズでした。
確か東丈の前世ですごいイケメンだった記憶が。
後鬼前鬼に夢中になり忘れるところでした。
川島田(北畑)の浅間神社にも神楽が伝えられてます。
明治時代の村移転のためか、一度中断しており第二次世界大戦後に再開されたそうです。
もとは湯立神楽だったらしいのですが、今は湯は立てないとのこと。
ちょっとさみしい。