ぴてのひとりごと

法務や福岡ソフトバンクホークスの話題など、徒然なるままに書き込んでいるブログです。

みずほ証券の誤発注問題

2005-12-09 00:36:08 | 経営、経済
 みずほ証券が新規上場した某社の株式を「61万円、1株」の売り注文を出すべきところを誤って「1円、61万株」の売り注文を出し、約定してしまったようです(こちら)。某社の発行済み株式総数は14,500株だそうで、発行済み株式総数の40倍以上の株式の売買注文が1日で約定してしまうとは異常としかいいようがありません。この手のケアレスミスは人間が作業する以上必ず発生することであり、みずほ証券と東証のシステムがこの注文をはじかずに取引が成立してしまったことの方が驚きました。

 将来の再発防止はとりあえずおくとして、いったい発行済み株式総数の何十倍もの株式をどうやって受け渡し、又は決裁するのでしょうか。そちらの方が心配です。

 市場の方も証券会社が損失を埋めるために含み益のある株式を売るのではないかとして全面安、証券会社や金融グループは特に値下がりしたようです。

 この点、マネックス証券CEOの松本大氏は、本日のマネックスメールのつぶやきで、今回の件では、「情報開示・情報流通」の点がもっとも重要ではないかと言っていますが、これは難しい問題です。
 本日は、どこの証券会社が誤発注したのかが分からず市場に不安が広がったようですが、だからといって事実確認を十分行う前に発表するわけにもいかなかったと思います。秒単位で動いていく証券市場において、情報の正確性と迅速性をどのようにバランスさせていくのがよいのか、本当に難しいと思います。

 それにしても、本日の市場は「某社ショック」と呼ばれているようです。某社にはなんの責任もないにもかかわらず、このようなことでマイナスイメージをマスコミが振りまくのは問題ではないかと思います。この辺の対応も少し考えるべきではないのかなと思いました。