とりあえず125バイクの引き起こしに成功します.
あっさりと.理由はわかりませんが,60歳のトシヨリでも簡単にできました.
指導員「では両手でハンドルをにぎって前に動かしてください.左手のクラッチは握ってください」
そのようにします.バイクを前に進めます.
重い.
でもちゃんと前進められます.指導員の跡に従って,右方向,左方向にバイクをもって動かしていきます
指導員「では,バイクにまたがってください」
またがろうとします.
右足をあげるのに大変な苦労をします.
二輪車に乗る方は当たり前ですが,バイクにまたがる(サドルに乗る)には,両手でハンドルを握って
そのうえで右足を高く上げてバイクの後部の上を通り越して右側に卸さなければなりません
スクータとは違います
なんとか,右足をバイク右側におろすことができました.もう2年後ではできなかったかもしれません.
悲しき60歳.ムスタファやムースターファ.(呪いの呪文ではありません9
指導員「左足を地面につけてください.これが基本の姿勢です」
この後の教習でも繰り返し言われます.停まっているときは「左足が地面に着いている」状態でなければいけないのです.
坂道でも.一時停止でも.平均台でも.
指導員「発進の手順をおぼえていますか?」
そうです,私は「普通二輪自動車」の免許をもっているのです.たくさんの「運転条件」をもっているのですが
二輪車を操縦することができる,という建前になっています.
右手で二つのミラーを触って調節します.ATの時は「儀式」みたいなものでしたが,MT審査ではこの後本当にミラーを
調節しないと大変なことになることを知ります.
キーを回します.左手のクラッチを切ってエンジンスタートスイッチ.この点は「四輪中型8tMT」所持者の慣れです.
自分の身体の下からエンジンの音と振動が感じられます.
指導員「では左手のクラッチをゆっくり離してください.右手と右足はそのままブレーキをかけてください」
忘れていました.右手は握ったまま前輪ブレーキ,左足を踏んだまま後輪ブレーキをかけた状態でいるのです.
指導員「左足を踏んでギアを一速にいれてください」 そうします.
指導員「ゆっくりと右手右足のブレーキをはずしてください」
そうします バイクの振動の仕方が変わります.わかります
指導員「左手のクラッチをゆっくり離してください」
左手をゆっくりうごかします.むかしの4輪車半クラッチと一緒です
私をのせたバイクが前に進みます
「おおおおおおおおお」
私は125バイクをまえに進めることができました
でもすぐにエンストします.
しかし数センチでも.自分はバイクを前に進めたのです.
指導員「もう一を左手のクラッチをきって,エンジンをかけてください」右手のエンジンスイッチを操作します.
「もう一度同じ操作を.左手をゆっくり離して,右手右足のブレーキをはずしてください」
私のHonda125が前に進みます.わたしを載せて車校の2輪コースの中を進んで行きます.
スクータのように右手を操作するだけではない二輪車.
私自身が両手両足を操作して前に進んで行くマシンが進んで行きます.
60年の人生ではじめてのことかもしれません.