私をのせた125ccバイクが前に進んで行きます.
自分の体の下からは大きな音と振動が起こっています.しかしわたしが,60歳の私がバイクをうごかしているのです
指導員「はい,一周まわってください」
二輪専用コースをそのまま1周します.これはスクータと同じです.
指導員「私のいるところで停まってください」
指導員の方がいるところで停止しなければいけません.
スクータ(125AT)は自転車とおなじように,両手でブレーキが掛けられます.両手を「じわじわああ」と握れば
停まれます(前回の教習ではそれさえもできずに3時間くらいかけたのですが)
バイク(125MT)は,右手の前ブレーキ,右足の後ブレーキのほかに,クラッチ(ギア:変速機)も左手で操作しないと
停まれません.
指導員の方のかなり手間で右手と右足でブレーキをかけると.その場でいきなり停まります.もちろんエンジンストール.
あとで思いますが,ギアは1速なので,そのままエンジンをかけて発進できます.
嘘です.ふたたびエンストです.
指導員の方の立っているところにたどり着くのに,大変な手間がかかっています.
指導員「ではもういちど同じ操作をして一周してください」
左足着地.大原則です.右手を握り右足を後ブレーキに乗せています(ちゃんと踏んでいただろうか).左手を握ってエンジンをかけます.
右手を回し,左手をゆっくりうごかします,車体が前に進みます.
一周します.もちろん顔は進行前方の遠くを見続けています.これは125ATで受けた訓練です.
指導員「また私のいるところで停まってください」
このたびは,左手のクラッチをかなりはやくから握っています.右手右足のブレーキをかけながら停まっていきます.エンストなし.
「クラッチの切り方が早いですね」
そうでしょう.そういう風にしたのですから
「エンジンブレーキをきかせる必要もあるので.そのタイミングを覚えていきましょう」
どうやって? 何回もこれを繰り返す必要があることに気が付きます.
スクーターとバイクはまったく違う乗り物なのです.
指導員「ではまた同じ操作をして一周してください」
同じように1周します.クラッチの切り方が早いままで停止したことは全く同じですが.
でも2回続けて指導員の方のところで停まれます.
指導員「では平均台にのってください」
一時間目から?
ATの時も一時間目の50分のさいごに乗りましたが,後輪は乗らなかったんじゃなかったような,そういう状況でしたが
やり方は覚えています.白線で停止.左右に大きく首を振る.
勢いをつけて台に乗る.視線は常に相手方の徳俵のさらに向こうにある
ホンダ125を走らせます.
乗った.
走った.
落ちなかった.
なぜなのでしょう.規定秒数はともかくとして125MTでは平均台から落ちなかったのです.