pepの大阪日記

気ままに更新します。

チタン合金

2007-08-14 15:57:53 | 自転車
以前「チタンボルト」に興味があると書きましたが、いろいろと調べてみるとチタン合金の開発が活発になっているようです。

一般にチタンボルトといっても、その素材には純チタンでは強度が足りないので、高強度・軽量を達成するために Ti-6Al-4V(64チタン) という、チタンにアルミニウムとバナジウムを混ぜた合金が使われています。現状ではチタンのみならず、バナジウム素材の価格が高騰しているために、64チタンの価格が下がる見込みは無さそうですが、新聞記事のスクラップの中に面白い物を見つけました。昨年末の日経産業新聞にバナジウムを必要としないチタン合金を大同特殊鋼が開発し、シマノがそれを使って自転車用クランクを製造しているとのこと。シマノがこの合金を使用した一番の理由が、64チタンと同等の性能(高強度・軽量)であるのに、価格が2割安いことと記されています。そして、安さの肝はバナジウムよりは安価な「鉄」と「クロム」を混ぜることとあります。

チタン業界では他社でもバナジウムの比率を下げ、鉄とモリブデンを混ぜた合金を開発しているメーカーもあり、今後高強度で安価なチタン合金が生まれてくる可能性がでてきました。

自転車だけでなく、クルマや航空機も、「軽量化」がエネルギー消費量低減の一番の近道であることは、誰もが認めていることですから、安価で強度の高く、軽量な素材開発は今後も続いていくでしょう。

軽量化マニアとしては楽しみです。