自然文化研究科

NPO法人大阪府高齢者大学校 「自然文化研究科」の活動をアップします。

「花道・茶道の精神(自然との関わり)」

2014年02月06日 | 伝統文化
2月4日

本日の授業は「花道・茶道の精神(自然との関わり)」に就いて 静岡県立文化芸術大学学長 熊倉功夫教授のお話を聴講しました。


熊倉功夫教授の専攻は「日本文化史」で日本の食文化 花道 茶道に於いても大変造詣深い先生でいらっしゃいます。又先週学習しました「和食の」ユネスコ無形文化遺産」で「世界無形遺産登録に向けた検討会会長」を務めていらっしゃいました。又、「和食」文化の保護・継承 国民会議の会長でもいらしゃいます。


熊倉功夫教授

お話は「花は信仰」のお話から始まりました。 
桜のの字は農耕の神のこと その神がいる場所が坐(くら)、さくらの花を見てその年の農作物の出来具合を占った。したがって花見は神をお迎えする儀式で、花見には皆が集まり飲んで騒ぐのも神様を快くお迎えするための行事である。

花は神様の、おいでになる依代(よりしろ)である。
仏花は仏、花笠は霊力で身を覆う、家に花を生けるのも 花の力をよりどころにしているためである。

生花(花道 華道)

神の依代である「家に花を生ける」ことは平安時代からの慣習に成っていたが、当初は花を見る方向が、正面から見るもので有ったのが、19世紀末小原流によって多方向から鑑賞できる盛り花が生み出された、昭和30年代(?)には前衛生花が流行したが現代では殆ど見られることもなくなった。
生花ではないが盆栽として鑑賞する梅などもある。

生花の代表的な「活け方」としては
・立花(りっか)
・なげいれ  が有る

・立花は池坊2代専好によって確立された活け方であって、中心となるもの(松等)を〈しん)としてその下部を添え花で飾る。
・なげいれ(投げ入れ)茶室などにさりげなく自然を残し(釣る、掛ける等)活ける方法。

お茶の話「歴史」「茶道」

歴史
お茶の起源は、約2000年前に中国四川省、長江と考えられている。

日本では奈良時代嵯峨天皇が滋賀県を行幸中に、梵釈寺で僧永忠がから茶を煎じて献上されたことで嵯峨天皇が大層お気に入りでお茶を広めた。
その頃のお茶は団茶と言われ今のプアール茶と似ていて美味しくなかったそうです。

その後1200年代に成って臨済宗栄西禅師が宋からお茶を持ち帰り、お茶の効用から、お茶は万病に効く事を、庶民に解く。(今で言う、タンニン、カテキン、カフェイン、フッェビノール等の効用)

国際的には シーベルトがオランダに日本茶25種を持ち帰り、欧州諸国でもお茶の需要が増えた。
そのために中国から一時でも早くお茶を欧州諸国(イギリス)に帆走するために、ティー・クリッパー(お茶を運ぶための帆走レース)が激化していたが、スエズ運河の完成によって解消された。

又、イギリスが イギリス、中国、インドの三角貿易で香港にアヘン(インド製)を蔓延させ、貿易収支を改善する政策を取ったためアヘン戦争が勃発した。

茶道のお話も話される予定だったと思いますが、予定の時間が無くなったため、
茶の世界は禅の世界 ゆとりの世界」


心の師となれ
  心の師とせざれ」
 (心とは我慢・我情)
を覚えて帰るようにとの事で講義は終わりました。

後記 小生は残念ながら熊倉功夫先生を存じ上げなかったので、この様な立派な方の下調べもせずにお話を拝聴した事を恥じるとともに、聞き間違え、記憶違いで間違っている所もあると思いますがご容赦ください。













邦楽を楽しむ会

2013年10月31日 | 伝統文化
10月29日
本日の授業は 特別講座「邦楽を楽しむ会」
河内長野市三曲協会会長    菊伊祇京子師

謡曲三弦教授         林沙奈師

奈良芸能文化協会理事事務局長 足立新之助氏

の三師をお迎えして高齢者大学を挙げて開催しました。(下部パンフレット参照)



プログラムに有る六曲プラス、アンコールの七曲を聴かせて頂きましたが、小生邦楽をこの様な近くで聞いた事が無く、一流の奏者の音色が心に響き感動するとともに、この様な機会を作って頂きましたことに関係者の皆様に感謝しております。

又今回は演奏終了後、体験コーナを設けていただきましたが、尺八は音すら出ませんでした、琴は柱(じと言うそうです)から左の糸を押すのには非常に力が要るのと、押し方によって1音半の音が調節出来るのに感心しました。三味線は時間の都合で触れませんでした。
以降は演奏風景などの写真を紹介します。

春の海の合奏

菊伊祇京子師


林沙奈師


足立新之助氏






演奏会が終了後 三師が「本日の公演についての」トーク大変楽しく語って頂きました。


アンコール曲、今までの演奏が♭な感じが多かった中、アップテンポで洋楽に近い演奏、これにも感動しました。


最後に三師と我がクラスのディレクターも登場しごあいさつ。



体験に使用させて頂いた高価な三味線と琴


他のクラスの皆さんも鑑賞に来て満員状態になりました。(この写真は開演まじかで、終演は満員でした)