オヤジよ、ギターを弾け!!

就職で、結婚で、育児で…封印されたロック魂。時空を超えてよみがえる。ギターをかき鳴らせ、ドラムをぶっ叩け!!

D146 ビートルズを進化させた名エンジニア~ジェフ・エメリック

2009年12月02日 | D:名鑑
『ザ・ビートルズ・サウンド 最後の真実』という本にはレコーディングの秘話が満載ですが、個人的にひかれたのは、ドラムのレコーディング。

レコーディング現場では、バスドラムにミュート材をつめ、マイクをヘッド(皮)に近づけて録音するスタイルが定着しています。

これを始めたのは、ジェフ・エメリック。ビートルズのエンジニアです。『リボルバー』の制作からビートルズ担当になったジェフは、楽器のクッション材として使われていた古着をバスドラに詰め込みました。さらに「マイクを楽器から2フィート以上離すこと」というEMIスタジオの内規を無視して、よりクリアーで迫力のあるサウンドを採りたいと極限までバスドラに近づけたのです。コントロールルームでプレイバックされた音を聞いたメンバーは、新しいサウンドに驚嘆。新任であるにもかかわらず、初日から全幅の信頼を獲得したのでした。

このアイデア、リンゴがたばこの箱をスネアドラムに置いたままで演奏しているのを見て思いついたそうです。天才は目のつけどころがシャープですね。

なお当時、ジェフは若干19歳!彼を抜擢したジョージ・マーティンも偉い!