「日本であれだけのハスやウィードがあって、しかもレンタルボートもあるバス釣り場は俺が知っている限り他には無い」
これは雄蛇ヶ池のこと。昨年、田辺哲男プロが自身のブログで書いていた。(写真は2007年9月12日に雄蛇ヶ池にて撮影)
雄蛇ヶ池で昨日午後4時ごろ、ノーシンカーにでた49cmのバス。ネイルシンカーを刺しているので正確に言えばノーシンカーではない。それによりフォール時の動きが変化する。タフなときこそそういうことが効くんじゃないかと思う。
減水は1メートルちょっと。堰堤のブロックがすっかり乾いてるのでしばらくこの水位だったもよう。水は汚い感じで濁りぎみ。午後3時すぎから釣行開始。
まだ日が高いが風がふいてきたので、デカトップを沖に投げるとすぐに2バイト。でも、1バイトはのらず、もうひとつは豪快にバラす。それでトップは沈黙。その後、きりかえてノーシンカーで2本。スイムベイトで1本。チャターベイトで1バラシ。最後にまずめ時にトップで1本。結果、49、48、47、4Xの4本。
雄蛇ヶ池には亀が多い。写真の亀はクサガメ。クサガメはわりと簡単に捕まえられる。
近年増加しているのは外来種のミシシッピアカミミガメ。通称ミドリガメ。こいつは岸際にうろうろしてないのでそう簡単に捕まえられない。と、思っていたのだが、最近友人に聞いた話では、水神様あたりの遊歩道でどデカイミドリガメを捕まえたそうな。ずいぶんと高いところまで歩いていったことになる。産卵場所でも探していたのだろうか…。
雄蛇ヶ池でガガブタ(環境省:絶滅危惧Ⅱ類)の花が咲いた。蓮とは違い、白くてすごく小さな花である。現在も残っている大きなガガブタ群落は堰堤付近の2ヶ所。
2008年5月に成立した「生物多様性基本法」は、生物多様性の保全を目的としている。それはつまり、生物の生息環境を含めた包括的な保全、絶滅危惧種の保護、生物の多様性を守ることです。
藻がなくなった雄蛇ヶ池で、ライギョの巣らしきものがキショウブの中に作られていたのは既述の通り。写真はその巣。おそらくは珍しいものではないかと。
この巣は、よしさんといっしょにアオコ採取中に偶然見つけたものです。例によって、よしさんが詳しいレポートを上げてくれたので転載しました。こちらです↓
http://otsukakazuhiko.hp.infoseek.co.jp/col_20080719_raigyo.htm
結果はやはりライギョでした。ちなみに、その巣は減水でとっくに干上がっています。
ウィードが消えたのに加え、蓮も一部のシャロー以外はほとんどなくなった。皿池だしバスが隠れる場所がほとんどない。活性さえ低くなければ、オープンウォーターを以前より楽な釣りで攻めきれるだろう。そんなフィールドになった。これをよろこぶ人。つまらないと思う人。(=私)ひとそれぞれ。
今日の午後、48cmを頭に45UPを4本。(写真は46)
これは、雄蛇ヶ池でみつけた種から発芽した蓮。ルアーにひっかかってきたもので、種から細~い茎が2メートルぐらいのびていて、その先に小さなかわいい葉がちょこんと付いている。
この先ソウギョが蓮を食い尽くし蓮がない池に変わったとしても、湖底に残った種は順次このように発芽していく。やがてソウギョが死んでいなくなれば、蓮が茂るときが再びやってくるのだろう。それは20年ぐらい先の話かもしれない…。
7/17の裏堰堤前。岸際の蓮はやや増えたものの、やはり沖の蓮は水面に見えない。小ヤツ、大ヤツ、流れ込み前など、他の場所も同様で、シャローの蓮は増えているが水深があるところはほとんど変化なし。もちろん、ウィードは全くないと思われる。蓮を食いまくっているソウギョはますます成長し、来年は今年以上の破壊力を発揮することは確実だろう。
水は汚い。池のあちこちで、ソウギョの糞がくずれたものと思われる固形物が浮いている。
雄蛇ヶ池で撮影したハグロトンボ。体長約5cm。体の一部が金属緑色(オス)である。
「水辺に水生植物が繁茂していること」がハグロトンボの生息条件の一つとされ、彼らにとって雄蛇ヶ池の水生植物激減は致命的であろう。
(この写真撮るのけっこう大変でした…飛ぶ昆虫は素人にはムズいです…)
雄蛇ヶ池のドシャローで大量の浮遊卵を見つけた。おそらく数千個かそれ以上。さらに、浮いている卵の下には、お腹にまだ卵黄をつけた状態の黒っぽい稚魚が無数に群れていた。密集したキショウブの中をなぎ倒し、巣のようにして産卵した魚はいったい何か…。
繁茂したキショウブの中をなぎ倒しているからかなり大きな魚である。浮遊卵をうむ在来種の淡水魚はいないらしい。つまり外来種の大魚ということになる。最初はソウギョかと思って焦ったが、ソウギョは産卵のために巣を作らないはずだ。とすると、残るはライギョか。
でも、ライギョなら親が守ってるはずだがいない。親は釣られて持ち去られてしまったのかもしれない。この卵と稚魚はおそらくギルの餌食だろう。
ウィードの中のライギョの巣はみたことがあるが、キショウブの中とは。巣を作る場所がなくて、しかたなくライギョはキショウブの中に巣を作ったということなのだろう。水草の消失はライギョの生息環境も脅かしている。