姫路大手前・岡崎外科 消化器肛門クリニック ブログ・肛門科通信

姫路城が好きで姫路在住の消化器・肛門科医によるクリニックのブログです。胃腸肛門の情報あり、気軽にお越し下さい。

慢性の便秘とは?便秘(3)

2009-04-17 00:15:45 | 便秘
弛緩性便秘:腹筋などの筋力低下や肥満、加齢などで生じます。大腸全体の通過時間(最近研究しています*)が延長しており、腸の動きが全体の遅くなっている状態です。おなかの張り、食欲低下、肩こり、頭痛などを訴えるかたが多いです。糖尿病の方の便秘も同じ状態ですが、病気が原因と考えると症候性便秘といえます。
(*)日本大腸肛門病学会総会(東京2008年)と兵庫県医師会医学会(神戸2007年 2008年)で発表しました。

直腸性便秘:直腸とは、肛門から直ぐ(すぐ)の腸という意味です。直腸から便を出す働きに問題があって起こるのが直腸性便秘です。排便に必要な筋力の低下も原因です。排便のがまんし過ぎ、浣腸のし過ぎ、温水便座(ウォシュレット)のよくない使い方や、痔が痛い方も出せないので、結果的にはこの便秘となります。カチカチの便が直腸にたくさんあることが多いです。

過敏性腸症候群:まじめな方、神経質な方、ストレスの多い方に多いです。便秘と下痢を繰り返すこともあります。この病気については、いつか別項目で説明が必要だと思っています。
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