UENOUTAのお絵描きとかブログ

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転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1053

2024-03-28 05:18:25 | 日記
「皆を……守る……守ってみせます……」
 
 アズバインバカラやジャルバジャルは先にドーム状に植物で包んでたお陰で砂に巻き込まれて流されるって事はないと思う。そもそもが地盤的に硬いところに街はできてるって聞いてます。
 でも戦場は砂の上で、いきなり流れ出した砂にみなさんが足を取られて黒い光が穿つ穴へと吸い込まれていってしまってます。あそこに落ちたら……いえ、巻き込まれたらおしまい。
 それはすぐに分かりました。怖い……けど何もしなかったらきっと後悔してしまいます。私は両親に約束したんです。私は頑張るって。私は沢山の優しさを与えられた。両親から、そして周囲からだ。別に両親がいなくなる前でも私には普通に友達とかもいたし……力を持ってからの優しさは勇者様が言ったように、私の力目当て……ってのもあるのだと思う。
 けどそれでも、王様たちは家族の様に思っていいと言ってくれた。皆も良くしてくれた。確かに私は立場を得たけど、同じ様な年齢の子どもたちはそんなの関係なくあそんでくれた。
 
 だからこそ……皆が悲しむ顔なんて見たくない。私がそれを防げるのなら、頑張りたい。誰も死んでほしくなんて無い。分かってる……本当はもう何人も……そう何人も死んでる。けどそれでも……私は私の出来る事をやるんだ。
 
 植物を成長させて、穴に落ちていく皆さんをなんとか守る。でも穴から遠いところだって危ない。なにせ地面が……地面が傾いてる。あの穴が原因だ。いや、穴というよりはその穴を作ったあの光……黒いのに明るい……そんな不思議な光。それが私達の世界を傾かせて、全てを飲み込もうとしてる。私にはすごい力があるんだよね? それならあの光だってなんとか……なんとかできないのかな? 
 
「けど……」
 
 勇者様もアイ様もやってどうにもできてない。あの二人はこの世界の人たちじゃないからなのか、本当にものすごーく強い。特別なはずの私でもあの二人には勝てない。私の先生だ。その二人がどうにもできてない。それなら……私にはどうしようも……そんな事を思ってると、黒い光じゃない。もっときれいな光が輝く。それと同時に、黒い光を裂いて、アイ様が黒い光の中から出てきた。そして二人が動いたのは同時。
 勇者様はその剣の光で腕とこの黒い光線を切り裂き、そしてアイ様はこの光が降り注いでるところへと幾重もの光線を放つ。その2つの行動によって、黒い光は収まった。でもそれであの扉の化け物を倒したのかな? というとそうじゃない。一時的に扉の化け物はその姿を消した。一瞬、本当にまったくその存在を消した。でも、それはほんの一瞬。次の瞬間にはなくした腕も頭ももとに戻って復活してた。まるで全てはなかったかのように……だ。
 
「そんな……」
 
 私は思わずそんな声を出してしまいました。

ある日、超能力が目覚めた件 414P

2024-03-28 00:01:40 | 日記
(なんでこいつ……)
 
 そんなに余裕そうな顔が出来る? そんな事を思ってる桶狭間忠国である。どんどんと腕の力が強くなってる。それなのに……首を締められてる当の本人は笑ってる。そんなことがあるか? はっきり言って本当に不気味だ。今こそ、本当に桶狭間忠国は恐怖を感じてる。
 眼の前の存在がただの人間ではない……その事を桶狭間忠国は分かってる。けど、それ以上はわからない。眼の前の存在が一体何なのか……は謎だ。美女になりすましてるから「サキュバス」とかそういう類ではないか? と疑ってはいる。けど確証はなんてものはない。
 
(いや、それよりも……力を緩めないと……)
 
 桶狭間忠国の腕は血管が浮かぶ上がるほどだった。それだけの力で細いこの女性の首を締め付けてる。このままじゃ本当にヤバい……と桶狭間忠国は思ってる。流石に殺す……ほどに力が入る……なんて思えない。この体が勝手に動くいてるのは、この眼の前の女性のせい……と桶狭間忠国は思ってる。
 
 だからこそ、流石に本当に自身を殺すなんてことはない……と思ってるわけだ。
 
(本当にそうか?)
 
 それは常識的な考えであって、そして人間の考えだ。桶狭間忠国は分かってる。この眼の前の女性がただの人間ではない……と。それなのに、人間の考えで物事を考えていいのか? 人間だったら、自身を殺す……なんて事は普通はしない。けど彼女は人間じゃない。どういう風に人間じゃないのか? それは桶狭間忠国にだってわかってない。もしも体を乗っ取る系の存在だったなら……
 
(体を乗り換えればいいだけならば……)
 
 この女性の体を簡単に手放すことが出来るかもしれない。この人自身が人間以外のナニカ……なのなら、そんな簡単に肉体を殺すような事はしないはずだ。けどもしも先の考えのとおりなら、案外簡単に死を選ぶかもしれない。
 
(くっ……)
 
 なんとか体の制御を取り戻そうと意識を集中する。いや、もしかしたら抵抗はしてるのかもしれない。だからこそ、体の一部だけなのかもしれないと桶狭間忠国は考える。
 本当なら完全に操られてもおかしくないのに、桶狭間忠国はちゃんと意識を保ってる。これ事態が桶狭間忠国は神の介入の為……と思ってるが、これ以上となると、自分の力でどうにかしないといけない……ということだろう。
 
「あぁ……魂がより深く沈んでいくのがわかる……」
 
 そんな風に苦しそうに目の前の女性がいう。苦しいはずなのに、苦しげな声なのに、その表情は何故か恍惚としてる。言ってることは意味不明。けど予想は出来る。桶狭間忠国は「やっぱりこいつは憑依型……」――とか思った。そしてそんな事を思ってる桶狭間忠国にはその変化が顕著に見える。
 眼の前の女性の頭から、二本の曲がった角が生えてくるそのさまが……