UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 396P

2024-03-03 19:50:54 | 日記
「すごい……」
 
 野々野足軽はそう呟いた。それはドラゴンへと言ったわけじゃない。今使ってる自身の力……それに驚いてる。まさに弾丸の様に迫るドラゴンだ。あの質量……そしてあの硬さ……それで迫ってくるドラゴンはまさに狂気で、トラックなんて目じゃなく、新幹線とかとぶつかるとかよりもきっとその衝撃は強い。このドラゴンの突進なら、山に突っ込んで穴を開ける……程度できるだろう。つまりはそれだけ凄いってことだ。生半可な守りではそんなのは砕かれて野々野足軽自身が木っ端微塵になるだろう。
 だからこそ、本当なら避けるのが鉄板だ。まあそれでもこのドラゴンはこれだけのスピードをしてるくせにその動きは縦横無尽。まさに風……いや嵐のようなんだ。普通ならトラックだって新幹線……それに飛行機だっていいし、ミサイルだって急に曲がったり出来ないだろう。
 でもこいつはこのスピードを保ったまま曲がれるし、回転だってできる……物理法則になんて縛られてない。そんな厄介な存在。けど受け止めてしまえば、関係なんてなかった。それができるかは別にして。以前の野々野足軽には無理だった。それに疲弊してても無理だっただろう。向こうの空間ではたとえ当たったとしても、それは力だったから、「くそ!」とか言う程度で済んでた。
 
 けどこっちに来たことで野々野足軽はその本体で相対することになった。そうなったら、一回当たったりしたら「くそ!」なんて言えずに死ぬ可能性は高い。だからこそ、回復できたのは大きい。そしてこの新たな力。
 
「風が操りやすい。それに……これならもう……小石を周囲にはべらせておく必要もないかも」
 
 今まで自由自在に飛ぶとなったら小石を周囲に浮かべてその中で風を暴れさせて、自然にその風で小石を割るような……そんな風を作ることで完全に自分で支配できる風を野々野足軽は作ってた。それによって自由自在に飛ぶ……ということができるようになってた。
 けど……今はもう、そんな煩わしい事をする必要を野々野足軽は感じてなかった。だって野々野足軽は感じてる。すべての風の流れを……そして風の声を。
 
「いこう、力を貸してくれ」
 
 野々野足軽はそういってドラゴンを吹き飛ばす。けどその勢いにのってドラゴンは大きく旋回しだす。そしてその怒りが野々野足軽に向いてるのも感じてる。きっとあの風の女性が野々野足軽に力を授けたから、それをあのドラゴンも感じてるんだろう。ドラゴンが野々野足軽を風の女性と思うほどの力。
 
 野々野足軽も前に出る。そして……あっという間に弾丸の様に飛んでるドラゴンと並走する。
 
(凄い、これなら、スビードでも負けない!)
 
 野々野足軽はそう確信した。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1035

2024-03-03 19:45:05 | 日記
「勝った……のか?」
「俺達の勝利?」
「うっ……」
「「「「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!」」」」
 
 そんな歓喜の声が巻き起こる。けどそれも仕方ない。私がここで「いや、まだよ」とか言っても既にもう聞いてないだろう。まあ仕方ないね。なにせこの場にいる砂獣もそして教会の奴らも全ていなくなったのだ。こうなると『勝った』と思うのは何もおかしくない。勝どきなんて上げてないんだけどね。まあけど責められない。
 
「まだ扉はあるんだけどね……」
 
 あの扉があるって事は教会はまだ諦めてないと思う。それに実際、私の目にはまだ儀式を続けてる三人が見えてるし……それに……私は中央の様子をドローンで見る。そこには既に生きてる人たちは一人もいない。それは中央の最下層である砂の上に住んでる人だけ……ではない。中央の富裕層の人たちだってそうだ。あれだけ偉そうにしてて、自分たちは外界の奴らとは違う……と思ってた奴ら……そいつ等も全員、余すことなく老人も若人も男も女も子供も赤子も関係ない。すべて死んでるということだ。
 そこには狂気が確かにある。けどいくら人を殺した所であの扉は開かないだろう。必要なのは都市核のはずだ。その証拠に、扉にハマってる玉の色は変わってないし……私達が都市核を確保してるからだ。そしてこの戦いは私達は都市核守り切って、教会は都市核を奪うために武力を派遣してた。
 でもそれもこちらの勝利で終わって……既に奴らには手がなさそう。まあ奴らが改造してる砂獣とかはまだいそうだし、再び波を起こす……という可能性もある。でもそれでもどうにかなるか? といえばならない。
 
 ヌポポたちだって私達の存在はしってるのだ。確かに現地の人たちだけなら、まだまだなんとかなるだろう。なにせ教会には伝家の宝刀である魔法がある。けど私達がいると、それも切り札にはなり得ない。だからもう詰んでるとわかってほしいが……彼らは儀式をやめる気はないようだ。
 そしてドンドン重くなる空気。いや、魔力が濃くなってる……という方が正しいか。だからこそ、皆さん気づいてな……
 
「いやまって!」
 
 魔力が濃くなってる? それって……
 
「ああれ?」
「なんか疲れた……かな?」
 
 そんな事をいってバタバタと人々倒れだした。どうやら新たな攻撃……それが既に起こって盾らしい。私はコクピット内にいるから完璧に気付くの遅れた。