UENOUTAのお絵描きとかブログ

 お絵描きや小説、YouTubeとかの報告とかしていきます。

ある日、超能力が目覚めた件 395P

2024-03-02 19:29:24 | 日記
「別にあなたのせいじゃ……」
『いいえ、これは私のせいです。あの子は私の絶望によって生まれたのですから……』
 
 野々野足軽の言葉に風の女性はそういった。それに対して野々野足軽は「やっぱり」と思った。彼女はもともとは風の子と風の少女だった。二人が合わさって女性へとなった。なんで少女の部分が強く出てるのかはよくわからない。けどとりあえず二人は同じ存在になったんだ。
 いや、違う。野々野足軽は元々が風の子も風の少女も同じ存在だったと思ってる。もともとこの世界を流れる風……なのだ。だからこそ、そこに違いはない――ってことだったんだと野々野足軽は考えてる。そしてだからこそ……だからこそ、この風の女性は責任を感じてる。
 そう、彼女とあのドラゴンは同じ存在なんだ。
 
「どうしたらいいんですか?」
 
 野々野足軽は風の女性にそう問うた。それは野々野足軽もあのドラゴンをどうにかしたいし、その手伝いをするって言ってるのと同義だ。
 
『やってくれるのですか?』
 
 そんな風に言ってくる風の女性。けどそんなのは今更である。野々野足軽はさっきまで戦ってたのだ。意図せずに風の少女は助け出すことが出来たが、ドラゴンがこっちの空間にやってきてしまった以上、何もしないなんて選択肢は野々野足軽にはなかった。このまま「じゃああとはよろしくー」なんてやっても、きっと気になるだろうって野々野足軽は確信してるんだ。それならば、最後までちゃんと付き合った方がいい……それが野々野足軽の選択だ。
 
「今更でしょ。それに……中途半端は嫌なんです」
『それならば、私の力を使ってください』
 
 ドラゴンがこっちの空間……現代の場所に来た。その時点で放っておくとどうなるのか……そんなのは考えたくもない野々野足軽だ。そんな野々野足軽に風の女性は力を与えてくれる。キラキラとしてる風が野々野足軽を包み込む。既にかなり力を使ってて、倦怠感が襲ってたわけだが、その疲れが吹っ飛んでいったように感じた。
 
「これは……」
『私を助けてくれたあなたなら、きっとこの力を正しく使ってくれるでしょう』
 
 そういう風の女性は世界に溶けるように消えていく。けど、その存在は感じるし、力も……そう、野々野足軽は自身の中に生まれた新たな力……それを感じてた。ドラゴンが再びその翼をたたんで、弾丸のように突っ込んでくる。向こうの空間ではよけることしかできなかったその攻撃。それを野々野足軽は前に出した腕……の先の風で受け止める。
 

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1034

2024-03-02 19:24:58 | 日記
 本命はあっちだ。結局のところ、教会側にとっても、波は手段でしか無い。そう、あの扉を開くための……ね。教会の奴らの上の方はそもそもがこの戦場にも来てない。奴らは教会の奥で変な儀式をやってる。そこには人外とそして本当の教会の上層部がいて、今やそこで生きてるのも人外の三人だけ。その三人が教会の古参。
 彼らはきっと一番はじめからいた奴らだ。そうでないと説明できない。それこそ彼らの生きてる年月……それはきっと数十年なんかじゃまったくたりないはず。百年? いやもしかしたら千年くらいは生きてるかもしれない。その年月で人外になったかの……それともその為に彼らは人外へと至ったのか。それに……だ。
 
 あの真ん中のやつ……多分あの三賢人の中で一番の立場の奴……それがたくさんの腕や脚を継ぎ接ぎしてる。その姿はこの戦場に現れたたくさんの腕や脚のようだ。そしてそれによって砂獣は強化されたりしてた。真っ赤に染まった部屋で、三賢人は唱えてる。詠唱を……
 
「お願いします! 本部よ、応答を!! こちらはもう……波までも止まってしま――あぎゃ!? ぎぎぎがっ……そんな、これは……」
「あがっ……ぐっ……ぐるじい……」
「べががががが! がうああああ!?」
 
 そんな感じにこっちの戦場で波を発生させてた教会の奴らが苦しみだした。なんとか本部と連絡を取って次の手段を……と考えてだろう矢先のことだ。そいつらを抑えに言ってた勇者が驚いてる。
 
「どうした? 一体何が?」
 
 苦しみまくってる教会の奴ら。けどそいつらも最後には皆してこういってた。
 
「ああ……そうか……私達は先に招待されたんです……ね」
「向こうに……先に新世界へと……行っています」
 
 そんな事を呟いて皆さん静かに目を瞑って……なんて楽に逝けなかった。どうしてかというと、爆散したからだ。そこにいたのは勇者だけで良かった。同時に何やら呪い? みたいなのを振りまいてた。もしかしたら奴らの臓物を浴びてたら、その呪いに感染してた可能性は高い。
 けど勇者なら問題なんてなかった。その力によってまとわりついてきてた呪いを振り払うことなんて造作もなかったからだ。けど魔法的な力をなにも持たない現地の人たちはきっとそうは行かなかっただろう。
 皆さん教会をボコボコにしたいと思ってたから、残ってたアイツラをそうしたいとおもってただろう。けど止めておいてよかった。さてこれで本当にこの場には敵はいなくなった。けど……嫌な感じ……空気……それは晴れない。むしろ濃く……そして深くなってる。