UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 399P

2024-03-06 23:57:28 | 日記
「あっ――あん! うっ――あっ!」
「行くぞ! 出すぞ!」
「うっん……中にっ……あっ」
 
 肉が打ち付ける音が響いてた。男女の声が絡み合い、その部屋には息苦しいくらいの熱気がはびこってる。そして男女は体を小刻みに動かしてその態勢を維持してた。けどふと力が抜けたようにベッドに倒れこむ。二人は荒い息を吐いてる。けどそんな二人の側に更に寄る一人の女。いや、ひとりじゃない。二人くらいいた。
 
 ギシ――
 
 ベッドが軋む。そんなに広くもないベッドだ。既に二人が組み合って寝てる。そこに更に左右から女性が膝を乗せてきた。そして勿論だけど、その二人も裸だった。
 
「ふふ……」
「今度は、私達も……」
 
 そんな事をいってそのまっさらな肌をベッドで倒れ込んでる男へと重ねる。
 
「そうだなイケメンは女を満足させる為にいるんだ。俺、頑張っちゃうぞ!」
 
 そんな事をいった男は起き上がって二人の裸の女を抱き寄せる。二人の双丘を交互に味わって、第二回戦……いや既に何回戦かもわからない決戦に挑む。
 
「少しは回復してきたかしら?」
 
 そんな様子をベッドとはちょっと離れた場所で眺めてる女がまだいた。勿論彼女も裸だ。けどその決戦には今は参加してなくて、むしろシャワーを浴びたのか体から湯気を出して、大きなバスタオルを肩からかけてた。そして手にはビールがある。三人……いや四人の組んづほぐれつを横目にしつつ、ぐいっと缶ビールを煽る。
 
 そしてスマホに目を向ける。
 
「さて次はどんな女をあてがおうかしら?」
 
 そんな事を言ってスマホで見てるのはSNSだ。今や女性はだいたい誰でもSNSをしてる。だからそれを使ってどうやら彼女は次の獲物……いや生贄? を探してるようだった。そんな彼女のスマホにニュースアプリから通知がポロン――と届く。別に見るきなんてなかった。
 ただこの体の持ち主が入れてたそれなだけ。悪魔として覚醒してしまってる彼女には不必要なものだ。だからこそ、彼女はただスルーして次に自身の彼にあてがう女を探すのに戻った。けどそれからも通知音はポロンポロンと続く。どうやら色んなアプリが通知を送ってきてるらしい。SNSはよく使ってるからそのフォロワーとかが一斉に? ってことなのかしれない。
 
「うるっさいなに?」
 
 脚を投げ出して一回ビールを煽って一つの通知をタップする。するとなんか「ドラゴン?」とかいうワードが飛び交ってた。それをみた悪魔を宿した女は――
 
「ゲームの話に何夢中になってるのよ」
 
 ――と思っただけで情報を流した。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1038

2024-03-06 23:53:11 | 日記
「扉……か?」
「はい! あそこから嫌な感じがします!」
「だが、私には変化は分からないが? それにあの扉を使うためには都市核が必要なはず。それは我々が確保してる限り、教会側に揃う事はない」
「恐れ入ります王様」
「アイ殿」
 
 なんかいつの間にかアイが王様達のところまで戻ってた。まあ状況をちゃんと説明できる人材が必要だからね。もしかしたらこっちで戦うのが面倒だからって事かもしれないが。いや、あいつはあの体で思いっきり体を動かしてみたいとか思ってたはず。それなのに一回下がった? 
 
「今の状況がどういう事かわかるのかな? わかるのなら教えてほしい。我らはまだ勝ってないのだろうか?」
 
 そんな王様の質問に周囲の人たち、それこそ王族の方々、そして軍の偉い人達は真剣にアイを見る。けどアイはそんな視線に動じることはない。ただ淡々と事実を告げる。
 
「はい、この戦場では私達は勝ったでしょう。ですが、教会の上層部、本当の黒幕達は今まさにこの世界を犠牲にする儀式をドリランドで行ってます。その影響が今、この場に及んでる。きっとあの扉を刺激して、扉が都市核を求める様に促してるのかと」
「促してる? それではまるで、扉が都市核を意思を持って求めてるかのようだぞ」
「そうですね。意思があるのかはわかりかねますが、そのシステムが、前提の装置を求めると考えればそこまでおかしなことではありません。ただの機械ではそんな事はありえませんが、あれは魔法的な物体で、そして神の御業。ただのテクノロジーではありません。いうなれば超高度なテクノロジーなのです」
「う……む?」
 
 アイはペラペラと喋ってるが、王様達はついていけてない。なにせ……だ。なにせこの世界の技術レベルというのは低い。システムとかテクノロジーとかそんなのはわかんないのだ。そもそもが電子的な装置ってのはないし、魔法的な物はあったりするが、それを理解してるかといえばそうじゃない。だって魔法の技術は教会がひた隠しにして独占してたからだ。
 教会から享受されたものを使ってただけで、その中身がどうなってるのか……なんてのは地上の人々はわからないんだ。けどそんな空気をアイも流石に感じてはいるようだ。けどアイはそもそもがAIである。どう言えばいいのか言葉が出てこない。そこにネナンちゃんがこういった。
 
「扉とトシカクってのは友達だから、手を取り合おうってしてるってこと?」
「それです」
 
 幼子に的確に言い表されるのってどうなの? って思うが、どうやら皆さんそれで納得してくれたらしい。そして気付く。
 
「それはまずいのでは?」
「そうですね」
 
 淡々というアイ。それに王様達は焦る。実際私のモニターにはカタカタと台座から今にも飛び出しそうな都市核が映ってた。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1037

2024-03-06 03:52:10 | 日記
「根本か……」
 
 私はコクピットで一人、そうつぶやく。すると、また別の光が走る。
 
「勇者?」
「これは……」
 
 いや違う。勇者はその光に疑問を持ってるようだ。となるとアイ? いや、それも違う。私のドローンがある映像をピックアップした。そこには……
 
「ネナンちゃん」
 
 あの子は一度この力に当てられて気を失ってた。でもどうやらその豊富な力によって目が覚めたらしい。そもそもがネナンちゃんの力の一端を使ってるミレナパウスが無事なんだから、その大元であるネナンちゃんが最初だけでもあの攻撃の影響を受けた方が可笑しいんだよね。
 
「皆……どうしたの?」
「ぽに!」
「ポニちゃん」
『私……どうしたら……」
 
 ネナンちゃんの側には常にポニ子が侍ってる。私がそう指示してるのもあるし、ただ単にポニ子がネナンちゃんを気に入ってるということもあるだろう。もしもネナンちゃんにネナンちゃんさえも気づかない危機が迫ってたとしても、ポニ子がきっとなんとかしてくれるだろう。こうやってネナンちゃんが困ってしまったときも、ポニ子をぎゅ~とすることで、なんとか平静を保てられるのなら、それだけでもポニ子はそばにいる意味がある。
 
「ありがとう……ポニちゃん」
「ポニポニ! ポニポニポニポニ! ポーニ!」
「え?」
 
 私も「え?」だよ。何故かしらないが、ポニの言葉がネナンちゃんはわかるんだよね。そしてネナンちゃんはポニ子に絶対的な信頼をおいてる。だからその行動は早かった。
 
「わかったよポニちゃん! やってみる!」
 
 そう言ってネナンちゃんは人差し指を一本立てて、それをビシッと天に掲げた。そしてその指の先に集まっていく力。
 
「くう……」
 
 辛そうなネナンちゃん。でも頑張ってる。そして耐えながら力を高めて、そしてそれを空にはなった。するとネナンちゃんが集めてた力が拡散して雨の様に周囲に……いや周囲って言うとなんか範囲が狭そうだ。ネナンちゃんの力はこの戦場だけではなく、アズバインバカラまで届いてる。そしてその雨が触れた人たちを光らせてる。そしてそんな雨が降り出して数秒すると――
 
「ううん……」
「あれ? 俺は……」
 
 ――というふうに起き出す人が出てきた。どうやらネナンちゃんのあの力はこの不可視の攻撃から人々を回復させ、ついでに守ってくれてるみたいだ。後方の人たち……それこそ王様達も置き出した。
 
「お主のお陰か。済まない」
「いえ、皆さんご無事で何よりです」
「ぽにー!」
「うん、ポニちゃんもありがとう」
 
 ポニ子を再びぎゅ~としてるネナンちゃんを微笑ましく見る王様。けどすぐに険しい顔つきになって今の事を口に出す。
 
「今のはきっと教会の……」
「はい。魔法……だと思います」
「ふむ、流石に勇者殿達は無事よな。ならば彼らなら……いや潜伏してる何者かがいるのなら、こちらにもやりようはあるはず。ただ彼らに頼ってばかりもいられん。この光があれば、我らはもう一度眠ることはないと思っていいのかな?」
「はい! それに一応魔法を辿って見ましたけど、近くに危険な人? はいないです」
「そうなのか?」
「はい!」
 
 ネナンちゃんはどうやら皆を助けるためだけの行動ではなく、ちゃんと敵のことも探ってたらしい。優秀な子だ。そして実際、ネナンちゃんの言うことはただしい。既にここに敵の姿はない。それは私も調べてるから間違いない。
 
「では一体どうやって……」
 
 まあそうなるよね。そんな王様にネナンちゃんは扉を指差す。
 
「あそこです」
 
 ――と。