UENOUTAのお絵描きとかブログ

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ある日、超能力が目覚めた件 405P

2024-03-16 17:34:01 | 日記
「げっ……」
 
 悪魔を見つけた。天使っ子と悪魔っ子の力を使って、同じ波長の力に反応した場所へと視界を飛ばすと、そこには確かに悪魔をやどした女性がいたんだ。そしてその悪魔は今まさにある女性を……いや女の子を催眠にかけようとしてた。その女の子はなんか見たことあるような……どこかで見たことあるある気がする野々野足軽。
 
「あれって……確か山田先輩の取り巻きの……」
 
 野々野足軽の学校で一番人気な男子と言って過言ではない山田先輩。その取り巻き筆頭だった結構気が強くてオシャレに気を使ってメイクだってばっちりのまさにカースト上位と言えるような……そんな人だっだと記憶してる。
 
「あ、あ、あ……朝倉先輩!」
 
 思い出した。野々野足軽はあのギャルっぽい先輩に苦手意識があった。けど、あの人確かに見た目はギャルだし、それっぽくやろうとしてはいる。だけど案外まともだった筈だ。山田先輩のことが好きすぎてちょっと暴走しそうだったが、ちゃんと自制が効く、ギャルだけど一線は越えないような……そんな人だったハズ……と野々野足軽は思い出す。
 今日も今日とて、朝倉先輩はぱっちりとしたメイクを決めて、髪はゆるくウェーブをかけてある。肩から脇にかけてくらいの長さの髪。今日は休日ということもあって、普段よりも彼女は盛ってる用に思える。
 なんか髪には細かい花が付いてるし、服は肩を大胆に出してる。そしてタイトなスカートは腰をかがめることが出来るのか? と言いたく成る短さ。そして学校に登校するときは履けないような高いヒールを履いてるし、その長い脚を惜しげもなくさらしてる。
 小さな鞄を腕にかけて、休日にデートでもいくのか? という感じの服装である。制服でないから、実際大学生とか言ってもバレなさそうな……そんないつもよりもちょっと大人びて見える朝倉先輩は悪魔の宿った女性に粉をかけられてる
 
『貴女、いいわね』
 
 なんかそんな事を道端で朝倉先輩にむかって言ってた。その言い方は欲望を隠そうとしてない感じで、雑……としか言えない様な言葉である。それで信頼とか勝ち得るとかおもってるのか? と野々野足軽は思う。
 けど……
 
(まあ、そんなのは必要ないのか。だって、催眠してしまえばそんなの関係ないし)
 
 そういうことだろう。どんな言動をしたとしても、催眠状態になってしまったら最後、催眠された人の常識はあの悪魔によって覆されてしまう。それこそ命令されたら、公衆の面前であっても、きっと全裸とかになってしまうんだ。
 そしてそれは当たり前だと……催眠状態では本人は思ってそこに羞恥心なんてなくなる。
 
(なんてエロ……いやいや、流石に知り合いだし防いどくか)
 
 今の朝倉先輩がエロくなるのには興味が無いわけじゃない。野々野足軽には心に決めた平賀式部という彼女がいるが、朝倉先輩は平賀式部とはタイプがまったく違う。
 言う慣れば彼女はスタイルがとてもいい。平賀式部がお子様体系……とかでは決して無い。でも朝倉先輩はグラマラス……といえる感じなのだ。
 
(そういえば……)
 
 あの部屋にいた女性たちを思い返す野々野足軽。全員まさにグラマラスだった気がする。つまりは、きっとあの仮面の男の好みの女性を悪魔は集めてるってことなんだろう。それのお眼鏡に叶うのがいいこと……な訳は絶対にないと野々野足軽は思う。

転生したらロボットの中でした(ただし、出ることはできません)運命という世界線を壊せ 1044

2024-03-16 17:27:42 | 日記
「私も……それにこの世界をただ貴方たちにまかせるなんて不義理な事をこの世界の人達は思ってません」
 
 ミレナパウスさんはそう言った。そして後ろの人達もその言葉に頷いてた。確かに自分達の世界……そして未来を勝ち取るのは自分たちでありたい……と思うのは当然だ。もしもずっと与えられた人々だったのならそれは違ったのかもしれない。けど彼らはそうじゃない。彼らはこの辛い世界で、それでも懸命に生きてきたんだ。だからこそたくましい。誰か……なんて言葉はきっとこぼさない。いや教会の奴らならこぼすだろう。奴らは自分たちを偉いと思ってる。
 だから危なくなったら、誰かが自分を助けてくれるし、きっと見捨てられる事はない……と思ってる。だから最後に「誰か……」と叫んで死んでいく。けど地上で生きてきた人たちは違う。自分たちで切り開く明日を知ってるんだ。危険なんてない中央の人たちとは違う。
 だからこそ、最後まで戦うという覚悟にきっと嘘偽りはない。
 
 扉に変化が訪れる。まだすべての穴には都市核はハマってない。それなのに……ギギギギギ――となんと扉が開き始めたんだ。
 
「どういうことだ? 楽園への扉がもう?」
「いえ、何やら様子がおかしいです」
 
 白く光ってた扉。けど今はどうだ? アイ嬢の言葉通り、開こうとしてる扉はなんかおかしい。さっきまで白かったのに、デザインはそのままになんか黒くなってるし、赤く禍々しい色が都市核がハマるべき場所で光ってた。前開きした扉。そこからなにかが出てくる。それは黒く大きな腕がまず出てきた。黒いその腕には螺旋のような白い渦の模様が走ってる。そして驚愕すべきはその大きさだろう。まだ腕一本だけなのに、その大きさは腕だけで数十メートルはあるだろう。だって扉から地上まで普通に届く。
 
 一体あれがなんなのか……それは自分たちにはわからない。けど……あれはまだ出ようとしてる。いや、サイズ感を考えたら腕一本だけしか出ないと思うが、あの扉も魔法的なものだ。それなら出てこれるのかもしれない。全身が出たら明らかにヤバいだろう。それは腕を砂に突き刺してグリグリとしてる。すると肩口がグリッと出てきたのがみえる。やっぱりだけど実は腕しか無い化け物……ではなく全身がありそうだ。
 それなら……大人しく待ってるなんて愚行だろう。この化け物は今、あの扉から出ることを優先してる。ある意味で今がチャンスだ。
 
「やるんですか? はあ……まった――く!」
 
 そんな事をいって一番に攻撃を仕掛けたのはアイ嬢だった。その手にいつの間にかでっかいメカメカしい銃を出して、飛び上がったら、腕にめがけて発砲する。極太のレーザーの様なそれは一回砂から手を上げたナニカ……にあたって弾き飛ばす。
 
「今……あいつ街を?」
「アレの狙いも都市核なんじゃないですか? 今開いてる状態は普通ではなさそうですし。あれはもしかしたら神が用意した都市核を回収するための存在……なのかもしれないですね」
「なんのためにそんな存在を……都市核を回収なんて……それじゃまるで……」
 
 言葉を飲み込む。だってここには現地の人たちがいる。それなのにこれを言ってしまうと……
 
「まるで神に見限られたみたい……ですか?」
 
 なのに、アイ嬢ははっきりと言ってしまったよ。