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デフレ脱却は嘘、円はすでにジャブジャブなのに更に供給するのは何故?

2013-03-22 12:21:37 | 国債・財政問題

「デフレは貨幣的な現象だ」、「長期的にみて貨幣供給と物価上昇率の相関関係は非常に高い」という恥ずかしい嘘を日銀副総裁ともあろう人がよく言えたものです。
否、日銀だからこういう嘘を言うのでしょうか。
庶民をバカにするのは止めてもらいたいです。


日本経済新聞より
http://www.nikkei.com/article/DGXNASFS21050_R20C13A3EA2000/
岩田副総裁「デフレは貨幣的な現象」 
2013/3/22 1:00

 「デフレは貨幣的な現象だ」。岩田規久男副総裁は21日の就任記者会見でも持論を展開した。「長期的にみて貨幣供給と物価上昇率の相関関係は非常に高い」と強調。物価上昇率目標を設定した金融政策運営が「日本のデフレ脱却には不可欠」と主張した。黒田東彦総裁は同日の会見でデフレの要因は「色々ある」と説明しており、見方が正副総裁で微妙に異なる。

 岩田副総裁は2%の物価目標は「2年で責任を持って達成するコミット(約束)が大事だ」と明言。未達成なら「まず果たすべきは説明責任。自分のミスジャッジだったなら、最終的には辞任だ」と語った。日銀は「言い訳をしない立場でないと市場は信用しない」とも力説した。

 日銀法改正の必要性について問われると「長期的な物価目標の法的担保が必要」と指摘。政権や日銀の正副総裁が将来代わっても、一定の物価目標に基づく金融政策運営が重要との見解を示した。


物価の変動とマネタリーベース(貨幣の総量)とは、実は何の因果関係もないことはあきらかです。
以下の表は、マネタリーベースの推移(1970-2013)です。

日銀 時系列統計データ検索サイトより http://www.stat-search.boj.or.jp/index.html

青=マネタリーベース平均残高=貨幣流通高+日本銀行券発行高+日銀当座預金
水色=日本銀行券発行高
赤=日銀当座預金
緑= 貨幣流通高

貨幣の総量であるマネタリーベースは、1970年1月の45652億円から最新の2013年2月では1169427億円と25.6倍に膨れあがっています。
一方、物価の変動を判断する基準である消費者物価指数の推移(1970-2013)をみると

総務省・統計局HPより http://www.stat.go.jp/data/cpi/

1970年1月31.9ポイントから2013年1月99.3ポイントと3.1倍です。
一応、両方とも増加しているので相関関係は無いとは言えません。
しかし、両者の増減の様子をみて、関係があると言う方が無理な話です。

グラフを重ねると良くわかるのですが、1991年以降は消費者物価指数は、全く大きな変動が無く横ばいなのに対し、マネタリーベースは激しく変動しています。いったいこれのどこに相関関係があるのでしょうか?
これを見ると、「相関関係は非常に高い」などというのはデタラメであり、岩田副総裁の人間性が問われなければならない虚言と言えます。

ところで、現在わが国のマネタリーベースは1169427億円=116兆円という巨大なものです。
これは対GDP比でみると国際的な水準を逸脱した異常な値ということだそうです。

「不可解な日銀の謎に迫る」 著:栗原茂男 より引用

ハイパーインフレ論の嘘
大衆にカネ余り感がないのはおカネが偏在しているから
 マネタリーベース(現金通貨と日銀当座預金を足したもの)、いわゆるベースマネーの国内総生産に対する比率は、日銀自身も国際的に見て6~7%と述べています。
 平成23年から24年にかけての日本の国内総生産はおおよその推計では470兆円前後です。一方マネタリーベースは24年8月の日銀発表では、現金通貨(85兆5859億円)と日銀当座預金(36兆9841億円)の合計で122兆5700億円です。122.57÷470×100で26%くらいですから、6~7%とされる従来の水準の約3.8倍です。
 財政政策を行ってお金をばら撒くと、ハイパーインフレ間違いなし!などと大声で言う人が沢山います。では何故「国際的水準」の3.8倍ものお金が出回っている日本の状況でデフレなのでしょう?ハイパーインフレなんてどこを見ていっているの?と言わねばなりません。
 さて、数字から見れば、日本国内にはお金が有り余っているはずです。しかし大半の人には、そんな実感がないはずです。理由は簡単で、お金が一部に偏在しており、遍(あまね)く日本国内に滑らかに廻っていないからなのです。要するに、お金が偏った所にしか回っていなのです。


庶民はデフレ不況であえいでいるのに、円そのものは供給過剰でジャブジャブだったわけです。アベノミクスは供給過剰のマネタリーベースをもっと増やそうといいうものです。
これはおかしいです。

日銀副総裁の言う「デフレは貨幣的な現象だ」、「長期的にみて貨幣供給と物価上昇率の相関関係は非常に高い」などというのは真っ赤な嘘であるとこは先ほど証明しました。
では何故、そんな嘘までついてお金を過剰供給したいのか。それは、デフレ対策を口実に、何か別の目的を持った事をしたいがための詭弁ではないだろうか。

私は、マネタリーベースの日銀当座預金残高(赤の折れ線)が気になりました。
2001年を越えたあたりから、急激に増加し2006年頃に急激に減少していますが、これはちょうど小泉政権時代と重なります。
また、2011年3月4月に跳ね上がっていますが、東日本大震災の直後のことです。

日銀当座預金は、日銀にある市中銀行の口座ですが、信用創造によって預金高の10倍のお金が生まれるわけです。そのお金は、庶民に回ってきていない事だけは間違いありませんが、いったいどこへ行いっているのか?

想像ですが、日銀が造り出す過剰マネーは多くが投機に回っているのではないでしょうか。
2000年代は円キャリー取り引きとか盛んでハゲタカを儲けさせませした。またこの時期、米国債購入の新帝国循環により日本は自分のカネで自分を買われるという悲惨な状況がありました。そして多くの基幹的企業が外資に乗っ取られました。これに日銀が荷担していたことは間違いなさそうです。
また3.11直後は、嫌がらせのように投機マネーが復興を妨げたと記憶していますが、これも日銀の仕業であった可能性があります。

いずれにしても、過剰なマネーは、お金を偏在させることを助長するだけであり、庶民にとって害悪でしかありません。それを推進しよというのですから、アベノミクスなどろくなものではありません。
売国奴どもが、今度は日本の何を売るのだろうかと心配になるばかりです。


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1 コメント

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Unknown (Unknown)
2013-03-23 21:32:10
4/20(土)「不可解な日銀の謎に迫る」出版記念講演会
http://www.junnihon.com/?p=4419
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