個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

この異常な状況をどう思っているのでしょうか?

2018-01-27 11:38:09 | 教育問題
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

最近では、ほとんどの中学生が塾に通っていますし、小学生でも塾や公文・英会話などの勉強関連の習い事をしている子もかなりの割合でいます。このような状況を批判したいわけでもなく、逆にそれによって私たちのような塾の仕事が成立しているわけですから、歓迎すべきなのかもしれません。ただ、私が異常だと思うのは、これほど多くの子どもたちが塾に通い、たくさん勉強しているにもかかわらず、全体として学力の平均が以前と比べて上がっているとは思えません。それどころか逆に下がってきている感じさえします。

いったい何が原因なのでしょう? 子どもたちからすると学校で勉強させられ、さらに塾でも勉強させられ、そんなにしているのに学力が伸びない。これが子どもたちにとって非常に大きなストレスになっているのではないでしょうか。

まず、大きな原因として考えられるのは、これまでも何度か触れてきた学校での勉強が無意味になってきていることです。子どもたちがよく、「勉強のしかたがわからない」と言っていると思いますが、これは勉強したくないことの言い訳ではなく、本当にそうである場合が多いのです。

たとえば、学校では定期テスト前に提出物をさせられます。ほとんどの科目の問題集が渡されていて、その問題集の試験範囲の部分を解いて、答え合わせもして提出させるのです。でもこれって有効な勉強でしょうか? 学力の高い子どもは、わからない問題があっても解答の解説を読めば理解できるでしょうし、彼らにとってはいい勉強になるでしょう。ですが、そういった一部の学力の高い子ども以外は、解説を読んでも理解できません。ではどうするのかというと、赤ペンで解答を丸写しします。数学なら途中式も含めて全部写さないと点数が引かれてしまいますので、なぜそうなるのかの意味も分からず解答を丸写しします。学力の低い子どもは、そういった問題がほとんどですので、問題を解いている時間よりも、解答を丸写ししている時間の方が圧倒的に長いのです。

こんなにも時間をかけて一生懸命提出物をしたのに、テストの点数が悪い⇒勉強のしかたがわからないとなってしまうのです。実際に塾に来られる生徒さんも、「勉強のしかたを教えてほしい」「提出物のわからないところを教えてほしい」という子はかなりいます。問題集を解いて、自分で丸つけをして理解できるくらいなら、そもそも学校の授業なんて必要ないですよね。学力差もかなりあるのに、同じ問題集をさせていることや解答を丸写しさせていることに対して、本当にこれで生徒たちの学力が上がると信じている先生はいるのでしょうか?

夏休みなどの長期休みの宿題にしてもそうです。渡された宿題の9割も解答を丸写ししている生徒もいます。もっとひどいのは、たとえば学校で作文や感想文の練習を1度もしたことがないのに、宿題に作文や読書感想文を出します。どうやって書けというのでしょう。

授業の英語では、教科書の単語と文法だけの勉強しかしていないのに、渡された問題集には長文や英作文がどっさりあります。これを学校の授業で得た知識だけで解けというのでしょうか?

つまり、学校は宿題や提出物という形だけにとらわれていて、まったく子どもたちのことなんて考えていません。生徒たちに渡している問題集を全ページきちんとチェックしたうえで選んでいるのかどうかもあやしいです。その背景には「学校できちんと教えることなんてできない。塾で教えてもらえばいいんじゃないか」という気持ちもあるかもしれません。もしそうだとしたら、学校の授業なんてなくせばいいんですよ。学校での授業のかわりに塾で勉強するようにすれば、どれほど効果的な勉強ができるか、どれほど子どもたちのストレスが減少するか、そこを意識しない限り、ますます学校の存在意義がなくなってしまうと思います。

「学校は勉強だけするところではない」確かにそうでしょう。でしたら勉強はすべて塾にまかせてください。勉強以外のことを学校でしてください。これだけ多くの子どもたちが学校に息苦しさを感じ、勉強嫌いになっているのは異常です。これほど多くの勉強をさせているのに、これだけ多くの勉強についていけていない子どもが存在しているのは異常なんです。

ここまで学校批判するのは、やはり私は学校でなければできないことはたくさんあると思っているからです。勉強面も含めてあくまでメインは学校であるべきなんです。塾はあくまでサブでサポート的な存在であるべきなんです。これが逆転していることが大きな問題であることを、教育関係者はしっかりと受け止めて改革を進めていってほしいと願います。教育は子どもたちのためにという原点を忘れないでほしいです。

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