個別指導塾 ONE-S(ワンズ)のブログ

堺市上野芝にある個別指導塾です。進学から補習、不登校の子どもの学習サポートなど、さまざまな子どものニーズにこたえます

オンラインでもできること

2021-05-28 17:34:11 | 教室から
こんばんは。堺市西区上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

全国でようやくワクチン接種が始まりましたが、まだまだ先が見えず不安な状況が続きますね。緊急事態宣言の延長も決まり、多くの人が自粛疲れや、コミュニケーション不足によるコロナ鬱に悩まされています。

今年の2月くらいから、毎晩のように暴走族の騒音が聞こえてきます。自宅からはある程度離れたところを走っているようで、うるさくて眠れないということはありませんが、近くの人たちはたまらないでしょうね。ですが夜中暴走している若者たちも、おそらくストレスがたまっているのでしょう。こんなに毎晩爆音が聞こえてくることなんて、今までありませんでしたから。だからといって私は彼らの行為にまったく賛同できませんが。ストレスがたまっているのは、みんな同じ。周りに迷惑をかけても自分さえよければいいという考え方は大嫌いですので、だれも住んでいない場所で気のすむまで走っててくれんかなあと思っています。

今は世の中全体が、こういった負の空気に包まれてきているように感じます。テレビをつけても暗いニュースであったり、いつもだれかを批判するような言葉ばかりが流れてきたり、ネット上でも以前にも増してだれかを叩いたり批判したり、ギスギスした感じが蔓延しています。

コロナによる最初の休校措置がとられてから、もう1年以上になります。この期間は私たち大人もそうですが、子どもたちに与えたストレスは想像以上に大きいと思います。

学校は予備校ではありませんから、授業だけを受けに行く場所ではありません。というより、特に小中学生は授業を楽しみに学校に行っている子なんて少数で、ほとんどは「友達と会えるから」「クラブが楽しいから」など授業以外を目的に行っているのではないでしょうか。ですが、学校ではクラブ活動が禁止され、給食の時間も友達と話しながら食べることができず、学校の行事も次々と中止や延期になっています。放課後も、遊びに行く場所は限られていますし、時間を持て余す子が増えています。
中学2年生や高校2年生は、入学したときから先生も生徒もマスクを着用していますので、同級生や先生たちのマスクをとった顔を見たことがないということが起きています。マスク生活も大変ですよね。これから暑くなるし、呼吸がしにくくなるので、それが原因となる頭痛が起きたり、肌荒れも気になります。

これまで学校に通うことができていた子も、この1年余りのストレスから、不登校になる子が増加しています。そしてこれまで不登校だった子たちも、復学はもちろん、次の目標がさらに見つけにくい状況になっています。外に出るとコロナが気になるし、大学といってもオンライン授業が多く、なんのために行くのかよくわからない、将来のこともメディアやネットで流れている情報は暗いことばかりなので、なかなか希望が持てない。このままではいけない、なんとかしようと頑張って動き出していた子も、この1年間で再び止まってしまい、後退する子も増えてきました。

私は学習塾の講師ですので、コロナを抑え込む方法はわからないです。ですが勉強を教えることはできます。コロナがきっかけで学校や塾・予備校でもオンライン授業が普及しています。ただ、どんな科目でも授業を聞くだけなら無料でも質の良い授業動画はたくさんありますし、かなり安い料金で詳しい授業をしてくれる動画もあります。いい時代になりましたね。ですから、私がオンラインでするとなると授業をする必要はないと思っています。

また、こういった授業動画は、どちらかといえば学力がある程度高い子、そして勉強に対する意欲の高い子には効果はかなりあるとおもうのですが、そうでない子たちにとってはあまり効果はないように感じます。ですからそういった意味では小学校や中学校でのオンライン授業は基本的に賛成はできません。

私が普段塾でしているのと、できるだけ同じような授業をオンラインでしようと思っています。不登校の子たちや、ひきこもっている子たちと1対1でそれぞれの学力に合った授業を行い、ときには勉強以外の雑談や、あるいは相談などもしていきたいと思っています。生活のリズムを整えるために時間帯は午前中を予定しています。家から出るのは少ししんどい子や、地理的に私の塾に来るのは難しいという子たちとも繋がれて、話し相手の1人になることができればと思っています。また、不登校やひきこもりは当事者だけでなく、保護者の方も大変悩まれますし、気持ちが辛くなることやしんどくなることもあります。私はカウンセラーではありませんし、何か適切なアドバイスができるかどうかはわかりませんが、お話を聞くことで気持ちが楽になられたり、お力になれることがあればと思って、保護者の方の相談もオンラインでする予定です。

オンラインでの1対1の授業はちょうど1年前の緊急事態宣言のときに何名かの生徒としましたので、やり方はある程度わかりますが、実はパソコンなどの機械に私は弱いので(工学部出身やのになんで?とよく言われますが(^^;))、環境を整えるのにもう少し時間はかかりますが、私にできることをしていきたいと思います。詳細が決まれば、このブログでまた報告させていただき、HPも更新しますので、一度ご覧になってくだされば嬉しいです。

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向上心 プライド②

2021-05-17 22:19:10 | 教室から
こんばんは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

前回の続きになります。

センター試験まであと1ヵ月という時期においても、私はようやく数学と英語の勉強がなんとか間に合ったという感じで(センター試験に出題されない数Ⅲは、まったく手を付けておらず)、物理・化学・世界史にいたっては、3分の1の範囲ほどしか終わっていませんでした。当然本番のセンター試験の結果はボロボロで、わかってはいたことでしたが、さすがにショックでした。この段階での私の選択肢は2つで、浪人して勉強し直すか、今の学力で合格できる大学を探すかのどちらかでした。これに関しては迷わず前者を選びました。「ある程度名前のある大学にいかないと!」というプライドがあり、「俺の力はこんなものじゃない」と信じて浪人しました。

予備校に通いながら、それなりに勉強したおかげで順調に成績は上がっていきましたが、結論から言うと、2浪することになったのです。滑り止めの大学も受験せず、自分の学力と同等かそれ以上の大学しか受験しなかったことが一番の原因でした。「浪人したのだから、これぐらいの大学にはいかないと」。「自分が大学で何をしたいか」ではなく、自分の「プライド」を守るための受験にシフトしていきました。

ですから2浪が決まった時には「こうなったら、国公立の医学部しかない!」と、医学の分野や医者という職業にまったく興味がなかったにもかかわらず、その方向で勉強を始めました。今から考えると、運が良かったというか、自分なりに精一杯勉強しましたが、私にはそういった大学に合格できるまでの能力はなく、第一志望としていた医学部の大学は不合格となりました。いくつかの医学部以外の大学には合格することができましたが、その中で選んだ大学は「一番偏差値の高い大学」でした。正直、工学部というものにピンときていなかったし、工学部の中でも材料系という学科でしたが、一体そこでどんな勉強をするのか、将来どのような仕事につながるのか、そんなことはまったく考えず、ただ偏差値のみで選びました。

その結果、過去のブログでも書いてあるように、実際に大学に通い始めてもその勉強内容にまったく興味を持てず、大学の授業をサボり続け、留年の危機に何度もさらされながら、ぎりぎり4年間でなんとか卒業しましたが、大学での勉強で何を学んだかと言われても何も答えることができないほど勉強がわからなかったですし、やる気も出ませんでした。

それでも私の勉強や学力に対する「プライド」のおかげで、国立大学卒業という学歴を手にすることはできました。

しかし、長い人生ちょっと学歴があるからといって、すべてがうまくいくほど簡単ではありません(もちろんスーパーな頭脳を持っていれば別でしょうが)。

大学卒業後、まず私は就職で失敗しました。細かいことは以前のブログでも書きましたので省略しますが、ことごとく就職試験に落ちてしまい、唯一受かった就職先もわずが2週間で退職してしまいました。それがきっかけとなって、私は約3年間、ひきこもることになるのです。

私はいわゆる氷河期世代です。就職が厳しかったのは事実だと思います。だからといって、働く場所がなかったわけではありません。しかし私は働けなかった、いえ働かなかったという方が正しいかもしれません。私が思い描いていた就職というのは、だれでも知っているような大企業で働くことによって「やっぱり松下ってすごいよな」と思われたい、そんなイメージでした。具体的にどういう業種で何をしたいかなどまったくなく、大学を選んだ時と同じ何も成長していない自分がいました。就職の合同説明会に行って、2社ほど面接を受けに行き、その場で内定をいただいたこともありました。ですが私は「こんな誰も知らんような会社で働くのは嫌やなあ」とその会社を詳しく調べることもなく、せっかく頂いた内定もその日のうちにお断りの電話をしました。その後も母親が、「こんな会社どう?」などと求人広告を持ってきてくれたことも何度かありましたが、「こんなところで働けるか!」と検討すらしませんでした。私のひきこもりの期間は、いろんな幸運とタイミングに恵まれ3年間で終わることができましたが、何か1つでもタイミングがずれていたら、もっと長引いた可能性があると思っています。

ひきこもっている子たちの中には、当時の私と同じような気持ちの子もいるでしょう。不登校の子たちの中には、小中学校と勉強ができるグループにいて、それなりに自信があったにもかかわらず、どこかでつまずいてしまい、「今さらそんな偏差値の低い学校には行けない」と思っている子もいるでしょう。気持ちはわかります。ですが、その大きなものと感じているでしょうプライドを勇気を持って捨ててしまいましょう。

「プライド」を持つことは人間が生きていくうえで必要なことだと思います。ただそれが、偏りすぎたものであったり、他人からどのように見られているのかを気にするようなものはプライドとは言えません。「自分が何をしたいか」が大切であり、プライドとはそれを続けているうちに、自分の心の奥底から湧いてくるものなのではないでしょうか。それが幸福感にもつながると思っています。

私は今、以前持っていたものとは全く異なるタイプのプライドを仕事に持つことができています。だれかと比べたりすることなんてありませんが、おそらく塾の講師の中には、私より勉強ができる人なんていくらでもいるでしょう、私より上手に勉強を教えることができる人なんて山ほどいるでしょう。ですがきっと、「他の誰かではなく松下先生に教えてもらえてよかった」「松下先生と出会えてよかった」と思ってくれる子がいると信じていますし、一人でも多くの生徒にそう思ってもらえるように頑張ろうという力がわいてきます。私にしかできないことがあるはずだ、それが私のプライドです。関わってきた生徒のみんなが、自分自身についてはもちろん、自分の選んだ学校や仕事にプライドを持って生きてほしいと願っています。

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向上心 プライド①

2021-05-14 16:31:46 | 教室から
こんにちは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

各学校で中間テストが始まり、塾でも学校の課題を一緒に進めたり、塾の対策プリントに取り組んだりと、それぞれの学力などにあわせた勉強をみんな頑張っています。特に中学1年生は初めてのテストで、「どんな問題が出るのだろう」「いい点数とれるかな」と不安になる子が多いですので、まずはその不安感を取り除いてあげることを第一に考えて勉強を教えています。ただ、中学1年生はそういう不安感があるからこそ「頑張ろう!」という前向きな気持ちになり勉強に集中できるという面もありますね。だから、2学期頃になると、テストにも慣れてきて、最初ほどの意気込みが薄れ、勉強時間も減ってしまい、もちろん学習内容が難しくなっていくということもありますが、成績が下がってしまう子も多くいます。

そういう意味ではいわゆる学校の成績(テスト)と、向上心というのはある程度比例すると言えます。「いい点数をとりたい!」「あの子には負けたくない!」という気持ちが強い子は当然ながら成績は上がりやすいですし、その結果「自分はやればできるんだ。頭はいいんだ」といった自信やプライドが形成されていくと考えられます。中3になって急に成績が伸びる子が多いのは、「受験」という具体的な目標が見えてきて、勉強に対する気持ちの変化が大きいからです。ですから、何時間勉強するかという勉強量や、何を勉強するのかという内容も大切ですが、まずは子どもたちの「気持ち・向上心・自己肯定感・プライド」などを、うまく育ててあげることがストレスも少なくさらに効果的な方法でしょう(簡単にはいきませんが……)。

ですが、この中でも「プライド」というものが時に邪魔になってくることがあります。

私自身の経験を振り返ると、小学校のときから母が教育熱心だったこともあり、学校での成績はいい方でした。小学校の4年生くらいには、すでに「プライド」のようなものが形成されていて、「自分は優れた人間だ。だからクラスの中心にいるべきだ。先生からも松下が一番賢いと思われたい」というような感じだったと思います。すでにこの頃から性格は歪んていたかもしれませんが(笑)、このプライドが私を勉強する方向に導いてくれたのも事実です。

小学校の高学年頃になると、自ら進んで勉強するようになりましたので、親から「勉強しなさい!」と注意された記憶はありません。といっても、中学受験を目指して1日何時間も勉強していたわけではなく、ただ「自分は今の位置にいなければならない」「成績が他の子より下になるなんてあってはならない」という思いだけで最低限の勉強はしていたと思います。

中学校では学校が荒れていたことも原因で、さらに勉強に対する「プライド」が高くなっていきました。勉強だけが唯一あの中学校では私の拠り所でした。好き放題しているヤンキーたちにうんざりしながらも、怖くて何も言えなかった私は、心の中で「今はお前たちが我が物顔で過ごしているけれど、将来俺はいい大学にいって一流企業に入って、そんな暮らしが待っているんやから、お前たちは今のうちにせいぜい楽しんどけよ」みたいなことを本気で思っていました。うーん、かなりヤバくなってきましたね。

当然高校受験では「学区内のトップ校に合格するべきだ」と思っていましたので、中3の1年間は死に物狂いで勉強しました。おそらく人生において一番勉強した1年だと思います。無事に合格できた最大の要因は私の「プライド」であったことは確かです。高校に進学してからは、自分よりも数段能力が高い子がたくさんいることに気づき、さすがに「一番でいることが当たり前」のような考え方はなくなりましたが、心のどこかで「本気で勉強したら、ある程度は抜かせるはずや」「トップ校に通ってるわけやからそれだけで十分優れた人間のはずや」といったプライドは持ち続けていました。

高校3年生の夏まで、ほとんど勉強していなかった私は学年でもほぼ最下位の位置にいました。しかし、夏ごろになると高校のほぼ全員が大学受験に向けて勉強を始めているのを見て、「ああ、俺も大学目指さなあかんねんな。そろそろしっかりと勉強しよう!」と決意し勉強を開始しましたが、高校入学から約2年間、勉強をサボり続けた代償は大きく、簡単には成績は上がりませんでした。それでもセンター試験の日は刻一刻とせまってきたのです。

すいません。また長くなりそうですので、続きは次回にします。

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先が見えないってだれだって不安になるよ

2021-05-05 20:11:25 | 教室から
こんばんは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

緊急事態宣言が延長される可能性も出てきて、自粛疲れが出てくる頃ですが、あとひと踏ん張り頑張っていきましょう。

それにしても、出口の見えない我慢ってしんどいですよね。明確にあと1ヵ月我慢すればいいだけとわかっていれば人間って頑張れると思うのですが、その期限が明確でないと一気に不安になったり力が入らなかったりしますよね。

私は数年前までヘビースモーカーでした。タバコを吸わなくなって7年ほど経ちますが、それまでに何十回と禁煙にはチャレンジしました。しかし何度挑戦しても失敗するのです。もちろん私の意志の弱さが一番の原因なのですが、禁煙には明確な基準がないことも大きかったと思います。「3日我慢すれば大丈夫」「1週間で体内のニコチンはなくなるからそこまでの我慢」「一生苦しむ」などインターネットや本などで書いてあることが異なっていて、どれが本当なのかわかりませんでした。禁煙して2日目から3日目は地獄のような辛さで、「この状態が後どれくらい続くのだろう?とても耐えられない……」となり毎回3日の壁を突破できずに失敗に終わっていました。最終的には、「今回無理だったら一生吸い続ける。これが本当に最後!」と私にとっては最大の覚悟を決めて挑戦し、なんとか成功しましたが、1週間経過しても1ヵ月経過してもずっと「タバコを吸いたい!」という気持ちはなくならず、逆にどんどん増していきました。週に何度もタバコを吸う夢を見たり、無意識にタバコを吸っている人の近くを通ってタバコの煙の匂いを嗅いだり(かなりヤバいやつですね)、「タバコの煙が臭い。もう吸いたくない」という現在の状態になるまで2年ほどかかりましたし、かなり苦しかったのもあり「もう二度とあんな辛い経験はしたくない」という思いが強いので、さすがにこの先吸うことはないでしょう。

同じようなことは勉強にも言えます。勉強って「ここまでやれば大丈夫」というのが見えないですよね。いくらでもわからないものや知らないものはあるので、終わりがありません。どれだけ勉強して学力が伸びても、上には上がいます。受験のことだけ考えても、これだけの勉強すれば絶対に合格するというラインは、明確にはありません。だから、みんな極限まで勉強時間を増やし自分を追い込んでいくのです。あるいは逆に先が見えないことに絶望して、勉強を諦めてしまう子もいます。「こんなにできるはずがない。これから先毎日こんな量の勉強をし続けるなんて無理だよ」と。

気持ちは禁煙を失敗し続けた私なのでよくわかります。ですからこういう子たちには、長期目標を設定するのではなく、短期目標を決めてあげることが大切になります。1ケ月でも1週間でも、「ここからここまでを仕上げよう」「次の定期テストで、この科目とこの科目の2科目だけまずは頑張ってみよう」など、より具体的に短期目標にすることによって、先が見えてくるので「頑張れるかも」という気持ちになりやすいです。高校受験や大学受験、ましてや社会人になってからのことを伝えても、そんなに長い間努力し続けるなんて無理だよとなってしまいますから。ですがこうした短期目標を達成することの積み重ねが長期目標の達成につながります。

また、「先が見えない」ということで苦しいのは「ひきこもり」や「不登校」の当事者やその保護者の方です。本人はもちろん「自分はこの先どうなってしまうのだろうか?いつまでこの生活が続くのか?」「昔思い描いていたような自分にいつなれるのだろうか?」など不安と焦りでいっぱいだと思います。私が大学卒業後に引きこもっていた期間も「俺の人生終わってしまった」という絶望感であふれていました。

そしてその保護者の方も疲弊してきます。不登校やひきこもりになった当初は、かなり衝突する親子もいます。激しい口論やときには手を出すこともあります。しかし、子どもが自分の殻にどんどん閉じこもっていって、何を言っても響かなくなってくると言い合いすることもなくなり、会話さえしなくなるケースも多くあります。「この先どうするの?」という話もできなくなり(しない方がいい時期もあります)、「見守る」ことしかできなくなります。そうなると「いつまでこの状態が続くのだろう?」「待つのではなくなにか自分が行動するべきなのか?」「この子の将来はどうなるの?」と期間が長くなればなるほど親御さんが特に気持ちの面で疲弊してしまいます。

そういった親御さんを励ましながら一緒に道を探していきたいと思っています。もちろん私はただの塾の講師ですので、できることは限られていますが、子どものほんの少しの変化に気づいてあげてそれを親御さんに伝えるだけで少しは楽になられるかもしれません。「お子さんとこんな話をしました」という話の内容だけでもいいと思っています。子どもが何を考え、どういう状況なのかわからないことがさらに不安にさせているので、そういったものをお伝えしていき、一方で子どもたちとはいろんなことを話してもらえるように信頼関係を築いていくことを第一に考えています。

不安な気持ちでいっぱいにもかかわらず、おそらくご家庭では明るく振る舞われていると思います。不登校やひきこもりのお子さんを持つすべての親御さんが、近い将来、今のことを振り返って「そんなこともあったな」と笑って話せる日が来ることを祈っています。

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背負って生きることは大切

2021-05-02 23:06:49 | 教室から
こんばんは。堺市西区の上野芝にある個別指導の学習塾ONE-S(ワンズ)の塾長の松下です。

緊急事態宣言が出され、人々の生活がまた制限されるものとなっています。堺市では休校にはなりませんでしたが、部活動は基本的に中止となってしまいました。もちろん学校は勉強をする場ですが、部活動を楽しみに学校に通っている子も大勢いるでしょうから、その子たちにとってはストレスがたまる毎日ですよね。小中学校の部活動まで自粛する必要はあるのか?と疑問に思いますが、専門家がそうするべきと言うのですからそれに従うべきなんでしょうね。

子どもたちにとっては、学生時代にしか経験できないもの、クラブ活動や修学旅行などいろんなものを強制的に奪われてしまっています。それでも頑張って自粛しています。

一方大人はどうでしょうか?医療従事者の方など最前線で働いてくださっている方々には感謝の気持ちでいっぱいです。飲食業界や観光業だけでなく、いろんな業種の方が厳しい状況に立たされています。それでもこれ以上の感染拡大を防ぐために営業を自粛されています。

しかし、一部の大人たちの目に余る行為にはがっかりです。たとえば路上や公園での宴会。大学生くらいの若い子もいますが、社会人もたくさんいます。路上に座り込んで宴会してるだけでなく、そのゴミも持ち帰らずに、そのまま放置しています。朝の公園や路上は「ここは本当に令和の日本か」と疑うほどゴミだらけです。

会社で働くことはストレスが溜まるでしょう、家にすぐに帰りたくないこともあるでしょう。ただほんの少しの間どうして我慢できないのでしょうか。しばらくの間、お酒は家で飲めばいいじゃないですか。家にそこまで帰りたくないんだったら、ビジネスホテルにでも泊まって飲めばいいじゃないですか。結局は自分のことしか考えていないのでしょうね。自分がストレスを発散したいから、自分が楽しければいいから。

この状況を子どもたちが見たらどう思うでしょうか? 自分たちは頑張って我慢しているのに、どうして大人たちは好き放題できるんだろう。反面教師にしてくれればいいのですが、「不公平だ」と不満が高まる子の方が多いでしょう。「じゃあ自分たちも好き勝手しよう!」という思考になってもしかたありません。「若者が悪い」のではなく、そういった行動をとっている大人が悪いのです。

誤解のないように言っておきますが、大部分の大人は我慢されています。私もこの1年以上の間、旅行はもちろん外食すらしていません。自宅と職場の往復、ときどきコンビニ・薬局という毎日です。私の場合は、大切なお子さんを預かっている以上絶対に感染するわけにはいかないという危機感が、もしかすると一般の方よりも高いかもしれませんので、「みんな、俺と同じような生活をしろよ!」なんてことはまったく思わないですが、ほとんどの方はなんとか早い終息を願って頑張っておられます。

「コロナ鬱」という言葉をあちこちで聞くほど、自粛するというのは苦しいものです。政府のやり方に不満を持つ方もいるでしょうし、生活が厳しくなっている方もいるでしょう。そんな中で頑張っている人たちの努力を、ほんの一部の「自分さえよければいい」と考える大人によって破壊されるのです。

ちょうど1年前のブログにも同じようなことを書きましたが、一部の自分勝手な人間のせいで、大勢の真面目に頑張っている人が迷惑を受ける。そんな社会になってしまっているんですよね、今は。

子どもたちは大人のことをよく観察しています。そして大人の言動を真似ます。若者たちがもし間違った方向に進んでいるとしたら、それは大人の責任なのです。私たち大人は常に「子どもたちが見ている」という意識を持って生きるべきだと思うのです。ただしそれは聖人君子のような振る舞いをしろなどと堅苦しいものではなく、「自分だけのことではなく周りの人間のことも考える」「子どもたちが真似したら困るようなことはしない」という簡単なことでいいんだと思います。大人であっても完璧な人間なんてないでしょうし、だれだって苦手なことなんてあるもんです。

私もたくさんの生徒が「自分の背中を見ている」という意識を持っています。ですが、だからといって「私の言動をすべてお手本にしなさい」と言えるほど立派なことをしているのではなく、むしろそこは目をつぶっていてというところの方が多いかもです(笑)
整理整頓は下手だし、(あくまでも適度にですが)ギャンブルはするし、数年前まではヘビースモーカーだったし、自分に甘いし。ただ、生徒たちへの接し方や仕事にかけている情熱などに対しては自信を持っています。

学力の高い子に対してもそうでない子に対しても、学校に通っている子にも不登校の子にも当たり前のことですが、差をつけることなく全力で教えます。何か悩みや不安があれば、勉強のことやそれ以外であってもできるだけ役に立ちたいと思っています。塾の先生という立場なので、生徒たちに与える影響は少なくないという意識を持って彼らに接しています。今後の彼らの人生に私の言動が大きく影響を与えるかもしれないという気持ちで取り組んでいます。

授業中以外、たとえば教育問題や社会問題などを話し合う会議などに出席した場合でも、違うものは違うと思うと言うようにしています。もともと気が弱く、弁も立つ方ではないので今の仕事をしていなかったら「まあ黙っとこうか」とわざわざ言わなかったでしょうが、私の発言は私だけのものではなく、ONE-Sの生徒たちみんなのものだという気持ちがあるので(そこまで重いものではありませんが(笑))、頑張って議論します。

ちょっと意識するだけで人の言動は大きく変わります。何かを背負って生きるというのはそういう意味でとても大切なことだと思います。教育関係者はもちろん、いろんな人たちがそういう意識を持って生きていくことが、きっと子どもたちにいい影響を与え、子どもたちが明るい未来を見つけやすく、今の時代に生まれてよかったと思えるような社会につながっていくと信じています。

今日の天皇賞は外れましたが、馬券が当たったときには生徒に自慢したいところですが、みんながギャンブルにはまってしまっては困るのでグッと我慢しなければと決めています(笑)

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