昔の望遠鏡で見ています

エイコー6T300各部紹介

 美しい赤道儀を持つエイコー6T300型6cm屈折望遠鏡ですが、その細部にも職人のこだわりが感じられますので、ご紹介します。

 

 赤道儀の赤経クランプのレバーの取り付け部ですが、なんと半球の形状となっています。他に例を見ない、なんともエレガントな雰囲気を醸し出しています。

 

 

 赤緯微動部ですが、リンク式タンジェントスクリュー方式という珍しい機構をもっています。美しいグレーの塗装と相まって、この赤道儀の最大の特徴となっています。

 

 

 ファインダーについても、取付脚には他にはない優美さを感じますし、接眼部も独特な形状です。これらから、一目でエイコー製だと判別できる、優れたデザインだと思います。

 

 

 接眼鏡取付け部も、周囲から締めつける光軸がずれないタイプです。

 

 

 

 三脚の伸縮部にも、ずれないようにスリットとガイドが設けられていたり、クランプネジが面で押さえられるよう小さなプレートが取り付けられていたと、細かな気遣いも払われています。

 

 

 

 対物レンズは、光軸修正ネジが省略されていますが、ロンキー像は素直な形状だと、観察されました。造り手のこだわりが感じられる、古き良き時代の望遠鏡だと思います。

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