昔の望遠鏡で見ています

興和のアイピース

 興和製のアイピースです。昔の天文ガイドの松島眼鏡店の宣伝に載っていましたので、名前をご存知の方も多いと思いますが、実際に現物を見た方は少ないのではと思います。画像は、オルソの10.5mmです。まず焦点距離が、中途半端なのが不思議です。何かほかの光学系の流用なのでしょうか。また形状も、独特です。本体の造りは、無垢材から削り出したのではないでしょうか。旋盤で加工した跡も判るほどの端部を持つ、肉厚の造りとなっています。

 

 これを見ていると、友人のロシア製のマクストフカセグレン鏡筒を思い出させます。友人は、いつも冗談交じりに「引き抜きパイプが無いので、鏡筒は無垢材からの削り出し、そしてケースも人工皮革は高価なので、本革製なのさ!」。

 このアイピースが作られた頃の日本も、それに近い状態だったのかな?

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