にいはんは周回遅れ

世間の流れとは違う時空に生きる

日韓市民記者交流会によせて

2006-12-16 | オーマイニュース

今日、オーマイニュース(以下OMN)初の試み、日韓市民記者交流会が開催されています。

韓国で産声をあげ、日本に上陸したOMNならではのイベントが成功するよう、心から祈っています。いや、今日の交流会は間違いなく成功するでしょう。少なくとも日本側の参加者はOMNが厳選しているのですから、穏やかな交流がなされることが予想されます。

今回のイベントの模様は、日韓OMNの市民記者、プロ記者からバラエティに富んだ記事によって報告されるでしょう。参加人数その他の制約があっても市民みんなが記者になり、一ヶ所に集うことでどれほどのパワーを発するのか、非常に楽しみな試みです。

さて、ここで主催者であるOMNに望みたいことを二つ書きます。

まず、参加者一人一人に記事を書くことを義務付け、掲載してほしいということです。

これまで2回オーマイカフェが開催されましたが、その模様を記事にしない市民記者が結構いました。その中にはカフェに参加したことを明らかにしたくない記者がいたのかもしれません。また、参加してみて記事を書く価値がないと判断された記者がいたのかもしれません。OMN本来の趣旨からするといささか疑問に思うのですが、そのような選択もあるというのであれば、ひとまず納得はできます。

しかし、今回はオーマイカフェとは状況が異なります。大きな違いは交通費の一部補助、食事の提供等で市民記者に便宜が図られているという点です。記事の対価として原稿料が支払われるOMNの原則から外れています。市民記者規約11条3項(※1)との兼ね合いも気になるところですが、めったにないイベントですから問題はないとOMNは考えているのでしょう。

ただし、記事を書かなければ記者交流会に参加する意味はありません。韓国(あるいは日本)の記者と交流するのが今回の目的だという人はいるでしょうが、それだけを目的とした会合は別の場所でやっていただきたい。韓国市民記者の招聘費用等、少なくないお金がOMNから出されているイベントに参加し、記事を書かないのはOMNの気持ちを踏みにじることになります。

本来であれば、記者交流会においても記事の投稿は強制すべきものではありません。ですが、市民記者の良識に任せていては、記事を書かずに交流会に参加したことをなかったことにする不心得者が出てこないとも限りません。これはただの想像ではなく、オーマイカフェで一部の市民記者がとった行動から推測する仮定です。記者交流会を意義あるものにする為に、OMNとしてアクションを起こすべきだと思います。

また、テーマ別合同取材の署名に参加した記者全員の氏名を出して、誰が記者交流会に参加したかを明らかにするのは当然のことです。

次に、今回参加した韓国の市民記者が過去に書いた記事を紹介してほしいということです。

交流会の模様を伝える記事は、OMNのスタッフによって翻訳され、掲載されることでしょう。しかし、残念ながらそれだけでは記事を書いた背景がわかりません。日本でも、市民記者が過去に書いた記事をトレースすることによって、記者の言わんとすることを比較的正確につかむことができます。今回参加した合同取材のテーマに関連した記事を一本ずつでも紹介してもらえれば、韓国の市民記者の自己紹介代わりにもなり、交流会の記事も親しみを持って読めるようになるでしょう。

これと同じ事を韓国でやってもらえれば、日本の市民記者も親しみを持って迎えられるでしょう。相互理解のためにも決して無駄な作業にならないと思いますので、前向きに検討していただきたい提案です。

参加した市民記者の皆さん、ぜひ記事を書いて下さいね


※1 市民記者規約11条3項
当社は、市民記者に対し、原稿料以外の市民記者の取材費、交通費等の経費その他の費用・報酬等は一切支払わないものとします。