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イッピンNHK 「雪国生まれの涼しい着物~新潟 小千谷縮~」

2023-09-24 14:16:01 | イッピンNHK

 第155回 2017年4月4日 「雪国生まれの涼しい着物~新潟 小千谷縮~」リサーチャー: 知花くらら

 番組内容
 あたたかくなると欲しくなる!薄くて肌触りのいい織物・小千谷縮(おぢやちぢみ)。通称“風をまとう着物”。極細の麻糸で織られ、表面に細かなシワ(シボ)が刻まれた独特の風合いが特徴だ。その高度な技は国の重要無形文化財であり、世界遺産にも登録されるほど。近年では、モダンな着物や洋服も登場。新潟の豪雪地帯で、雪に閉ざされる季節に作り出される繊細な美とワザを知花くららが徹底リサーチ。

*https://www.nhk.or.jp/archives/chronicle/detail/?crnid=A201704041930001301000 より

 薄くて肌触りのいい織物「小千谷縮(おぢやちぢみ)」。
 通称“風をまとう着物”。

 通気性に富み軽く、シャリ感が魅力で、蒸し暑い日本の夏には最適な、最高級の着尺地です。

 小千谷市周辺では古来より農閑期の冬仕事として、苧麻(ちょま)を原料とした麻織物(越後麻布)が織られていました。

 それは湿度の高いという雪国の自然環境・風土が麻織物の生産に適していたためです。

 この越後上布の歴史は古く、東大寺正倉院に、「越後の麻布」との記録が残されています。

 朝廷や将軍家への献上品として贈られたとの記録もあり、「越後の麻布」は高い評価を得ていました。

 江戸時代初期、播州明石から来たと言われている堀次郎将俊が、この地方で織られていた「越後麻布」に着目、夏の衣料として
改良することを思いつきます。

 苦心の末、緯糸(よこいと)に強撚をかけて布を織り上げ、仕上げの工程で、布に涼味を感じさせる「シボ」を出すことに成功します。

 更には、これまでの白布に、縞や花紋などの模様を織り出すことにも成功し、従来の「越後麻布」に革命的な成果をもたらしました。

 江戸時代には幕府御用となり、天明から文化期の最盛期には生産高が年間20万反にも及んだとの記録もあり、魚沼地方の一大産業となりました。

 雪中に糸となし、雪中に織り、雪水に洒ぎ、雪上にさらす。
 雪ありて縮あり、されば越後縮は 雪と人と気力相半ばして名産の名あり、 魚沼郡の雪は縮の親といふべし 鈴木牧之『北越雪譜』より

 高度な技は、「小千谷縮・越後上布」で、昭和30年5月12日に国の重要無形文化財 総合指定第一号となり、また、平成21年9月30日には、「日本の染織技術」としては初めて、ユネスコの無形文化遺産保護条約「人類の無形文化遺産の代表的な一覧表」にも登録されています。

 ~ 重要無形文化財の指定要件 ~
 すべて苧麻を
 手うみした糸を使用すること。
 絣模様をつける場合は、 手くびりによること。
 いざり機で織ること。
 しぼとりをする場合は、湯もみ、足ぶみによること。
 さらしは、雪ざらしによること。

 「苧麻」とは・・・
 小千谷縮・越後上布の原料になる苧麻(からむし)は、主に福島県の昭和村で栽培されています。

 上杉家の会津移封と共に、良質な苧麻が越後から会津へと移ったためです。

 現在、昭和村でも「奥会津昭和からむし織」が行われていて、平成29年11月30日に国の伝統工芸品に指定されています。

 「苧麻」とは、イラクサ科の多年生の草木類です。

 この成長した苧麻を刈り取り、数時間清水に浸けて皮を剥き、その皮の肉質をこそぎ落して、繊維だけを取り出し、乾燥させて
原料の「青苧」を作り、小千谷に送られます。

 「青苧」はカルシウム、ビタミンA、ポリフェノールなどが豊富に含まれた。身体に優しい食品だそうです。

 ① 手うみ(苧積み)

 水に浸して柔らかくした「青苧」を爪で細く裂き、その糸先をより合わせて繋いで、均一の太さの糸を積み、苧桶に入れていきます。

 ② 手くびり(絣作り)

 図案に基づいて作られた木羽定規または紙テープによって、墨(印)付けをして、くびり糸(綿糸又は古苧等)で固く巻き(くびり)、染色します。
 すると、その部分が防染されて、「絣」が出来ます。

 ③ いざり機(製織)
 「ちきり」に巻いた経糸を機に掛け、「シマキ」と呼ばれる腰当てで張力を加減し、足首にかけた「マネキ」という紐を引くことにより径糸を交差させ、開口した所に緯糸を巻いた管の入った「杼」を通して打ち込み、更に「筬」打ちを行い、織り上げます。

 ④ 湯もみ・足ぶみ

 織り上げた「縮」はぬるま湯を入れた舟の中で手もみし、糊を落とすと同時に「しぼ」を作るために「湯もみ」作業を行い、仕上げられます。

 ⑤ 雪晒し

 仕上げの後、天気の良い日に雪上に広げて晒します。
 雪晒しは、晴れる日が多い2月中旬と3月下旬辺りに行われます。

 絣の色汚れや使用して出来た黄ばみを雪に晒して漂泊します。
 これは雪が融ける時、「オゾン」が発生して食物 性繊維を漂白する働きを利用したものです。

 天然の漂白作用であるこの「雪晒し」は、魚沼地方の春を告げる風物詩となっています。

 近年では、小千谷縮を使った様々な商品が登場してきています。

 個人的には、「今治タオル」と「小千谷縮」のコラボタオルが気になります。
 綿と麻ですものねえ。

 番組には、「縮屋」の六代目・樋口隆司さんが登場しました。

 樋口さんは平成2年に第37回日本伝統工芸展に入選し、以降8回入選。
 平成16年には日本工芸会の正会員に認定されています。

*http://atmarymead235.seesaa.net/article/448722068.html より


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