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< 郷土料理 > 栃木 しもつかれ/シモツカレ

2024-06-21 09:00:58 | 郷土料理

 「しもつかれ/シモツカレ」

 主な伝承地域 栃木県全域

 主な使用食材 だいこん、大豆、塩引き鮭の頭、酒粕、ニンジン、油揚げ

 歴史・由来・関連行事
 栃木県を代表する郷土料理のひとつ。正月に食べた塩引き鮭の頭や、節分に煎った福豆の残りの大豆などの残り物を使った、先人たちの知恵が詰まった一品である。かつては旧暦2月初午(はつうま)の時に稲荷神社に供えるものとして作られ、その時期以外には作らないという禁忌が設けられていた。初午の頃は、野菜の端境期であり食材の調達が難しかった。残り物で作るしもつかれは、本来神様への供え物にはふさわしいものではない。そのため、普段は作らず神様への供物=「変わりもの」とすることで、稲荷神社への供物と昇華させたと考えられる。
 食材は地域によって様々である。栃木県央地帯から茨城県の鬼怒川下流域では、だいこん、大豆、塩引き鮭の頭、酒粕、ニンジン、油揚げを基本材料とする。埼玉県東部や千葉県北部、福島県南奥会津、但馬では、だいこん・大豆だけであり、その他、だいこん・大豆・塩引き鮭の頭の組合せや、だいこん・大豆・塩引き鮭の頭・酒粕のタイプもある。酒粕が用いられるようになったのは、造り酒屋が出現し、酒粕が流通するようになった江戸時代中期の頃といわれる。

 食習の機会や時季
 2月初午の前日に作り、初午に供え食していたものだったが、近年はそれに限らず、冬になると家庭で作られる。「七軒のしもつかれを食べると病気にならない」とまで言われ、だいこんに含まれるジアスターゼをはじめ、大豆のたんぱく質、塩引き鮭の頭のカルシウム、酒粕の糖分など、栄養価の高い食べ物で、日常のご飯のお供として親しまれている。

 飲食方法
 塩引き鮭の頭はよく洗い1度ゆでこぼし臭みを取る。圧力鍋で鮭の頭を煮たあと、厚手の鍋に材料を入れて1時間ほど煮込んでいく。味がなじんだら酒粕を入れ調味料で味を整える。
 鮭の塩加減により加える醤油、塩は加減し、塩鮭の頭は焼いて使用してもよい。
 また、煎り大豆の替わりにゆで大豆を用いるのもよい。温かい赤飯と一緒に食べると、ほどよい塩味と冷たさがよく合って、冷たいしもつかれは臭いも少ない。

 保存・継承の取組(伝承者の概要、保存会、SNSの活用、商品化等現代的な取組等について)
 栃木県内の飲食店や道の駅、スーパーで販売されている。県を代表する郷土料理としてイベントも多数開催されている。また、宇都宮市の市民活動団体は、子ども向けの郷土料理教室を通じて、「しもつかれ」をはじめ、県に伝わる伝統料理の保存、伝承を行っている。

*https://www.maff.go.jp/j/keikaku/syokubunka/k_ryouri/search_menu/menu/31_1_tochigi.html より


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