茶山守廣・隠岐三味線ブログ

名残尽きぬに 銅鑼が鳴る今宵

西郷港は 小雨も降らぬに 袖しぼる

        (隠岐民謡・しげさ節)

阿吽の呼吸(あうんのこきゅう)

2007年04月03日 | 気まぐれ日記
 阿吽の呼吸とはどういう意味か?またまた辞書で調べてみました。

「二人以上で一緒に物事を行うときの、互いの微妙な気持ち。
また、それが一致すること」とありました。
 そもそも阿吽とは・・・
(1)梵字の12字母の、初めにある阿と終わりにある吽。
   密教では、この2字を万物の初めと終わりを象徴するものとし、
   菩提心と涅槃(ねはん)などに当てる。
(2)仁王(におう)や狛犬(こまいぬ)などにみられる、口を開いた
   阿形(あぎょう)と、口を閉じた吽形(うんぎょう)の一対の姿。
(3)吐く息と吸う息。呼吸。
(4)相対・対比など相対する二つのものにいう語。

 かれこれ30年近く一緒にやってきた民謡仲間がいます。
唄・太鼓・踊り(滑稽な)そして三味線の私と・・・
各地での舞台に上がらせて頂く機会があってもこのメンバーでは
それに向けて練習などしたことはありません。
お互い出番前にプログラムの確認はしますが、あれこれと細部にわたっての
細かい打ち合せは一切無しです。
”お前らいったい何を考えているのか!”との指摘を受けそうですが・・・
これが長年一緒にやってきた我々のスタイルです。
特にしげさ節での滑稽な鍋蓋踊りなどの場合は、曲数は未定?その場の雰囲気
によってどうなるのか誰も解りません???と言いながらも三味線担当の私が
キーになります(ザマーみろ!このときばかりは俺が司令塔だ!)
 以前に隠岐での公演の折りに、仲間達と色々細かいところまで綿密に打合せ
して、これなら大うけ間違いなしと挑んだことがありました。
ところが!結果はどうでしょうか?イザやってみると皆が互いにそこの部分が
気になってギクシャクし、大うけどころか大すべりに終わってしまいました。
それ以来やっぱり自然体が一番、その場の雰囲気を素早くキャッチして対応した
ほうが良いということになりました。
まさに俗に言う「阿吽の呼吸」で対処したほうが・・・
 しかし話はここで終わらない!
今月8日の「大阪梅若会20周年大会」には、いつものメンバーに加えて二人の
新人が参加することになった。
いきなり「阿吽の呼吸」は生まれるはずも無く、唄と三味線担当の二人には私の
家まで足を運んでもらい、3人で日々稽古を重ねております。
いつの日か、この若い二人にも「阿吽の呼吸」を掴んでもらうために・・・