岡山市立市民病院 総合診療グループ(ER+GIM)

岡山市立市民病院の総合診療グループである『総合内科』と『救急総合診療科』の日常の雰囲気を伝えていきます。

OCH救命救急 M&Mカンファレンス(2015/03/13)

2015-03-24 20:24:51 | 院内カンファレンス
こんにちは。Dr.Waveです。

3月は頭脳戦の月です。院内外の人事も動くし、各部署のシステムも変わるし、不確定要素がかなり増えます。

管理業務に携わっている者にとっては情報網がものを言う時期であり、あふれる不確定要素の情報をどのように扱うかのセンスが大切になります。


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3/13の「OCH救命救急 M&Mカンファレンス」では外来における内服薬情報の扱い方がテーマになりました。

高齢者医療においてはpolypharmacyという問題がでてきていますが、これは高齢者のみならず現在の専門診療科中心の医療文化でも容易に起きています。

薬は何かを改善するため投与されますが、同時に別の病態を作ることもありますし、別の薬の薬効を上げたり下げたりすることもあります。
あらゆる病態で薬は重要な立ち位置を示します。

薬に関する情報は、実は救急外来で一つの大きなテーマです。
薬手帳で管理をしていない患者さん、薬手帳を忘れた患者さん、薬が実際処方されていても内服しているかどうか分からない患者さん、など様々な状況が想定されます。
多忙な救急外来ながら薬に関する情報をどのように集めて更に「記載」を行うかは救急医療教育として重要です。

また薬物中毒診療については内服した薬は何が何錠内服されたかが重要ですが、それは普段処方されている薬の範囲内でおきることもあるし、友人やインターネットから手渡された薬物もありますし、農薬などの毒物の内服などもあります。
実際「Toxidrome」という身体徴候を評価して内服した可能性のある薬物のカテゴリーを推測する方法もあります。

薬の情報の扱い方も岡山市立市民病院の臨床教育の重点項目として指導していく予定です。