オマエ、どんだけ寂しがりなんだ...

と、他人に言われるけど、みんな同じでしょ?

おやじの20年越しの有言実行

2009年09月20日 00時29分11秒 | 父親のリタイアにあわせて
父のリタイアにきっかけをもらい、少し自分の親について考えてみる続き。

「おやじはしつこい人」という流れから、感服したことをひとつ。


20年越しの有言実行について。


我が家には家業があって、祖父の代からやってきている。父の兄(私から見ると伯父さん)が社長を引き継ぎ、父と二人三脚でやってきたが、高齢と体調を理由に、父が社長を務めるという流れであった。

私が高校生くらいで、少しまともな会話が出来るようになってきた頃、「大学進学するのか、働くのかどっちだ?」なんて話(そういえば、一応進学校に行っている私に真顔で聞くような父だったなぁw)から、いろいろ仕事のことを教えてもらったりしている時に、

 「オマエはウチの会社に入らなくて良い」
 「一族が社長をやる(一族だからという意)というのは変えなくては」

なんて考えを聞かされた。「一族だから部長になれ、役員になれるということだと、社員は結局上にいけないのかとモチベーションがあがらない。家族企業でやってるレベルはもうとっくに超えているんだ」なんて話であった。確かに家族を入れれば1000人近い方々の生活を預かっている規模で、この考え方は高校生ながらに良く理解できた。


その後、私は大学へ進学したが、4年して就職という時に親父に相談しても、「ウチに来い」とは一度も言わず、また、社会人になってからも、節目節目で私から「息子(私)にあとを継がせたいと思ってるなら、そろそろ言ってくれ(業界変わるなら若いウチが良い)」と聞いたりもしたが、結局今日まで、ただの一度もそう言われることはなかった。変わらず「一族がはびこるのは良くない」という話は何度もされたが。。。

他方で、伯父の息子(私からすると従兄弟)は後継者として勤めており、どうやら伯父と父では、そこらへんの考え方が微妙に違うようだということを、その頃から感じるようになった。




そして、父のあと社長を継いだのは、「生え抜き」の方である。一族ではない。もちろんずっと伯父や父と一緒にやってきた方で、近しい方であるのは事実だし、その次は従兄弟になるのが既定路線ぽいように見えるが、それでも、一族ではない方が社長を務めていることに驚く。

田舎の企業で、それでもある程度の規模の会社だし、あれこれしがらみ沢山でやってきたことから、人事を発表した際には、取引先やら銀行やらなどから色々あったように聞いた。きっとそんな声に対しても、事前・事後とあれこれ対応してやってきたんだろうなぁと思っている。





最初にその話を私が聞いてから、ちょうど20年たったときの出来事でした。

その間ずーーーっとこの想いを実現するために、ひたすらにしつこく準備をしてきたんだろうなーと思っています。



おやじの仕事関連で、一番感服したのはこのことでした。



(続く)





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