ダイエー会長林文子氏――こだわり商品、そこそこ高く

2006年12月13日 | 消費動向/データ関連
 ▽…「便利で安いだけでは、もはやお客様は反応してくださらない」。一方で、「財布のひもは着実にゆるみつつある」手応えも感じている。特に店頭で販売が伸びている商品に共通するのは「こだわった価値ある商品で、値段はそこそこ高いもの」。例えば直営の牧場で育てた独自ブランド「さつま姫牛」。ステーキ肉一枚で一千円を超える価格水準だが、脂身の溶ける温度が低めで肉質が柔らかい品種管理にこだわり、リピート客もつかみ始めている。菓子職人と共同で開発した洋菓子でも、一切れ四百円を超えるケーキ類も好調な滑り出しという。
 ▽…ダイエーの客単価(既存店ベース)は反転している。二〇〇六年二月期は前の期の横ばいで、十年ぶりにプラス圏に顔を出した。〇六年八月中間期には前年同期比二%増に伸びた。勢いに弾みをつけるべく、「個店ごとのニーズをすくい、それぞれの地元で求められる商品をより提供できれば」と話していた。