OKESAN 公的年金保険情報

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(選挙総括) 敗れた民主党に申し上げます

2005-09-12 13:19:20 | Weblog
 選挙が終わりました。結果は皆さんご承知の通り。
 ここは、社会保障(年金保険)を語る場なのでそれに限定して感想を少しだけ(本来は最新情報を提供するのが趣旨ですから、個人の感想を入れるのはそれに反しているかもしれない)

 本来は郵政民営化に賛成の人も多いのに、自民党の混乱を見て、郵政民営化に反対票を民主党は入れました。
 その後に、「民営化には賛成だけど、自民党案には反対」

 わしは最後までこれが理解できませんでした。基本的に賛成ならば賛成票を投じればいい。そして次の選挙で勝利して自公の与党案で不満なところを変えればいい。小さな変更じゃないからそんな調整はできないと反論されればそれまでですけど、少なくとも同じ方向性なら、法案提出前に、「民営化賛成で、意見の擂り合わせ」もすればよかった。

 年金も全く同じ状況なのです、改革の方向性は似ているのに、昨年の強行採決の際も、最後は民主党は審議や討議を拒否することになった。
 
 しかし、年金改革は緊急の問題と緊急でない問題があります。
 前々回のブログの「官民格差」の所でも触れたように、現場では「共済と厚生年金」という「主管のちがい制度のちがう年金制度が並立」している状態による「年金実務の繁雑さ」は緊急に解決しなければならない問題です。

 今回の郵政法案の扱いに反省があるならば、年金法案にしても、たとえば積極的に「まず公務員共済と厚生年金の統合」を与党に話しかけてはどうでしょう。与党もその部分は賛成していますし、これに与党が応じないなら変です。
 
 いきなりの全面的な改定=一元化 は 民主党が今回の自民党の議席くらい取らないと無理なわけですし(それでも無理だと思うが)、公務員共済を厚生年金へ統合するのは、支持母体である「官公労組」の機嫌取りの政策ばかりではないよ。という世間へのアピールもできます。

 開票後未だに年金通帳なんてのをもって、これはいいですよ~ なんてことを言う人もいましたが、今の時点で、公務員と民間企業で働いていたことのある人は、公務員の時代の年金と民間企業の時代の年金は全く別扱いですから、自分の年金は2箇所に聞かないとわからない。そんな現状で年金通帳なんて絵に描いた餅。情報の共有すら厚生年金と公務員共済は今していないのです。
 
 年金改革、特に公務員の年金改正については、多分支給を引き下げられる公務員の反対が凄く強いですから、今回の郵政以上に抵抗されるでしょう。今回は郵政職員だけでしたが、年金改正は「公務員全員を敵にまわします」。
 だから、自公と民主の両方がタッグを組んで成立させるしか手がない。そうなったら公務員の側もあきらめるしかないです(資料を出さないとか意地悪されるかもしれませんが)。
 
 次の選挙では、今回と逆な風を起こすために、民主党はもう少し大人になって妥協できるところは妥協してください。郵政と同じく年金についても、子供の対応をしたら、また風は吹かないのではないでしょうか?

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