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みのもんた の 年金解説

2005-04-16 10:56:26 | Weblog
 年金情報じゃないですけど、一言二言、最新情報じゃないけどたまには許してください。

 今日早起きして(別に理由はなく、単に目が冷めただけ)ぼんやりテレビを観ていたら、みのもんた が出ている。朝からハイテンションだなあと思いながらも続けてみていたら、なんとまた年金問題の話してる。
 
 今日は、社会保険庁の「ずさん体質」の話。社会保険庁と厚生労働省の最近の不祥事は非難されてしかるべき話だし、わしも怒鳴り込みたいくらい腹が経ちます。でも不祥事と年金とは別。「みのもんた」の最大の罪は、「よく中身を理解していないのに、公務員不信をみな年金不信にすり変えて世論をたきつける」こと。

 年金は不信の歴史 これは否めない事実で、30-40年も前に当時の大蔵省の官僚が「年金なんて信じられないなあ」なんてコメント(私的に)としたという話も聞きますが、自分の将来について金を払うことは、「全ての人にとってある意味賭け」のようなもの。
 その時代にそういうことを「政府のお役人が言った」と信じたくなくなるのですが、だから未納してしまったらどうなるか。その発言をしたお役人は公務員で、今「共済年金」を貰い、さらに天下りでどこかに入って収入タップリ、「ウハウハな老後」でしょう、でもそれを信じた人は、「無年金」で悲惨な老後。
 
 笑い話のような話ですが、実際にあるのです。今でも同じことが実際にある。「年金なんてどうなるかわからない」と新聞や雑誌が書いていますが、書いた記者は「高い給与で厚生年金に入っている」だから老後の年金は多い。老後に「そういう記事を書いた人が、老後安泰で、そういう記事を信じた人が無年金」悪い冗談です。

 さてみのもんたに話を戻して、

 彼は最近の番組でこういうことをのたまった(これはわしが実際に聞いた)。
 「私にもね、年金証書が来たんです、なんとですね、年金は全額停止。私は1円も貰ってないんですよ。お金払っていたのにそんなバカなことがありますか?」

 年金は昭和61年に60歳から65歳支給に変りました。今は過渡期の特例措置で60歳からでも年金がもらえます。(みのもんた→生年月日1944(昭和19年)だそうです。だから受給権は発生している。

 しかし、財政状態が逼迫しているので、「ちゃんと働いている人はまだ年金はいいでしょう」ということで、60-70歳の間の人で働いている人には、「年金額の調整」がかかります。お金を稼いでいる人は停止です。

 実はその基準によれば、みのさんの年齢くらいの人だと、年金額にもよりますが50万円近くの給与だと確実に年金は全額止まります。年収で600万円。でみのさん、あんた収入はいくら?
 600万円ってみのもんたの月収以下でしょ?

 庶民でも60歳過ぎて年収600万円の仕事がある人といえば、かなり恵まれた人です、そんな人でも年金は停止。でも「60歳を過ぎても、こんな高給の仕事があるのは幸せ、引退するよりはるかに良い」と黙々と働いているのです。

 昔、松下幸之助や本田宗一郎(みなさん十分ご承知の通り、松下電器や本田技研の創立者)でさえ、年金を貰っている。という笑い話がありましたが(当時は支給停止制度がないのでこういう人たちにも年金が出ていた。大会社ですから社会保険の加入もきちんとしています)、みのさんにしてみれば、こういう人たちに「財政が逼迫していても、お金持ちに年金をださない制度にしたのは、年金制度の大改悪」だったんでしょうね。

 少子高齢化が続いて、年金財政が逼迫するなら、こういう「公的年金なんかお小遣いにもならないようなお金持ち」には年金を遠慮してもらうのは社会的に止むを得ないと思うのですが。

 年金の悪口で散々儲けているんですから、H19年から申出による年金の支給停止制度もできますしお使いになられたらどうでしょう。将来65歳を過ぎて、年金が出始めるようになっても年金貰わないですよね。さんざん年金をダシに稼いだんですから、年金を貰いながら年金の悪口を言うことはしないですよね?

 あと、みのさんが、「年金が全額停止」になっているということは、「みのもんた」が自営業ではなく、どこかの事務所から「給与」という形でお金を貰っていることがわかります。彼がもし自営業なら年金はいくら稼いでも「億単位であっても」止まっていない。
 もし年金が欲しいなら、「自営業」としてタレント活動を続ければいいわけで。でもそうしてない。つまり「従業員(役員なのかもしれませんが)として給与を貰う」というほうが税金面でお得だから、そちらを選択しているんですよね。
 
 年金の受取りのメリットを捨てて、税金のメリットを取ったのですから、普通の市井の会社員のように、「会社員」と「自営業」の使い分けができない人と同じような文句を言ってもしょうがないと思いますが。

(長くなるので2回に分けます)
 
 
 

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