国民年金は１階建て？

○与党年金制度改革協議会座長の丹羽雄哉元厚相は２日、京都市内の講演で、原則として所得にかかわらず保険料と給付額が定額の国民年金について、希望者には所得に応じた保険料を収めてもらい、基礎年金に報酬比例年金を上乗せする２階建て制度の新設を、衆院選後に検討する考えを明らかにした。

＜解説＞
　あれ、わしは国民年金基金が、てっきり国民年金の２階建部分かと思っていたんだが違いますのんか？
　丹羽元大臣のおっしゃられることよくわからん。

　丹羽氏は「所得の高い方は（基礎年金で）もらえる額に魅力がない。このことが未納未加入の原因となっている」と述べ、、、

　現行の国民年金基金、入ってみなさいよ。
　最近電車だかバスだかの公告でプロゴルファーの宮里藍選手が、「藍、国民年金基金に入りました」って宣伝しているじゃないですか。
　
　国民年金基金は、国民年金法に規定されたれっきとした公的年金（丹羽さん違います？法律にはそうかいていあるんだけど）です。だから納付保険料全額が「社会保険料控除になる」このメリットは、高額所得者にはべらぼうに良いものです。

　宮里藍ちゃんが、幾らの保険料を払っているか知りませんが、最大だと月６．８万円まで払えます。年８１．６万円
　で、藍ちゃんは当然、最高税率を適用される人なので税率は５０％ですよね。　つまり藍ちゃんは　８１．６万円の年金保険料を払うと、それが全額社会保険料控除になるから、４０．８万円税金が安くなる。　めちゃくちゃお得なんです。そら藍ちゃん中途半端に税金取られるなら、国民年金基金に入りたいと思うのは当然だわ。

　以前計算したことがありますが、この税金メリットはとてもでかい。金持ちになればなるほどでかい。だから年収が１０００万円を超えるクラスの人がなんで、老後の生活設計のために国民年金基金に入らないのか不思議でした。手持ちの資産があるからかな。だったら丹羽元大臣の構想も企画倒れ。

　国民年金には保険料の国庫負担がありますが、こういう「上乗せ部分」に国庫負担なんかする必要はなし、実際しないでしょ、そういう場合のメリットは「税金メリットにつきます」

　色々考えると、丹羽元大臣のいわれている構想がよくわからないのですけれど。
　１口３万円（年３６万円）の国民年金のスタイルがちょっと最低掛金が高くて入りづらいというのであれば、１口３０００円くらいにすればいいです。

　いや丹羽元大臣、ぜひ「国民年金基金の改良ではダメなのか？、どんな制度をお考えなのか、お聞かせ願いたい」です。
　
　あれこれ試行錯誤して、できたのが国民年金基金とかわらないんじゃ笑い話です。