雑感「日々是好日2」

NO MUSIC,NO LIFE.音楽好きなのんびり屋さんの日常をつづってゆきます。きょう一日が良い日であるように…。

6月30日の訃報。

2010-07-03 00:33:01 | Weblog
つい先日…6月末。
マイコー(マイケル・ジャクソン氏)が突然亡くなってから
もう一年経ったんだ、早いなぁと思う一方で、
サッカーワールドカップ決勝トーナメントにおける
日本代表の健闘に高揚した翌朝。
6月30日のこと。


ツイッターのタイムライン上に
「パク・ヨンハ自殺か」の文字が飛び込んできました。

ガセネタか?悪い冗談だなぁ…と読み流していたら
報道機関アカウントからも
次々に同様のツイートが流れてきまして、
本当に亡くなったのだと知りました。



パク・ヨンハ(朴 容夏)氏。享年32歳(満年齢で)。
ドラマ「冬のソナタ」のサンヒョク役。
日本でもポニーキャニオンからCDデビューしており
著名な「韓流スター」のひとりだったと思います。

わたしはK-POPも聴きますが
いわゆる「韓流ファン」というわけではありませんでした。

パク・ヨンハ氏のファンではなかったですが、
同氏の名前を見る機会は多くあり、
悪い印象はありませんでした。
パク氏については
気さくそうで人懐っこい表情の裏で
狡猾なニュアンスを感じることがなかったのです。
日本でコンサートツアー中だったそうです。
広島でも公演予定があったらしいです。


歌手SE7ENがまだ日本デビューする前のこと。
フジテレビ系の「めざましテレビ」のエンタメコーナーで
SE7ENの紹介映像が流れました。

当時は「ワタシはニホンゴができませんから。ゴメンナサイ」とのことで
先生についてもらって日本語の勉強をしている様子などが
流されたのですが、
その中で「パク・ヨンハのテンテンラジオ(見えるラジオ)」という番組に
初々しい当時のSE7ENがゲスト出演している際の映像も
使われておりました。
SE7ENが「日本で有名な(韓国)歌手はパク・ヨンハ!」と
おどけて話すと
番組MCのパク氏が笑っていて
ほほえましい映像でした。

その後、日本語を修得したSE7ENが
日本でもCDデビューを果たしたわけですが、
「仲の良い韓国芸能人は?」と訊かれた際に必ず
「パギョンハさん=パク・ヨンハさんとシナ(シンファ=神話)さんです」と
答えていたのを覚えています。

東方神起(現在は活動休止中)のジェジュンさんもまた
日本活動開始前に
パク氏に相談をしていたようです。
後輩たちから見てパク氏は
やさしく親切で善良な兄貴(ヒョン)だったのかもしれません。

かつてドラマ「冬のソナタ」にハマった西城秀樹さんが
脇役の「サンヒョク」押しだったことも思い出されます。


前の住まいでは衛星放送(CS)受信が可能でしたので
音楽関連のチャンネルを選んで契約していたのですが、
M-ONの「カウントダウン100」(PVをただ流す番組)で
たまたま一度だけですが
パク氏の日本語作品PVを拝見したことがあります。
君が最高!」というPVですが
コミカルで笑える作品でした。
素直で癖のない歌い方だなぁとも思いました。



パク・ヨンハ氏がなぜ自ら命を絶ってしまったのか
胸のうちは同氏御自身にしか分かりませんので
知る由もありません。


報道によれば(真偽は別として)
末期の胃癌にかかった父上様の看護で悩んでおられて
(御自宅で看護されていたらしいですね)
前夜に「私が代わってあげられたらいいのに ごめんね ごめんね」と
言いながら
父上様の背中をさすっていたとか…

電気製品のコードで首吊り自殺だったとか…

遺体の第一発見者が母上様だったとか…


…事情が違うとはいえ
清水由貴子さんの硫化水素自殺の件を思い起こしてしまいました。
清水さんの時は「『介護うつ』が原因」だと報道されていましたから…。



パク・ヨンハ氏に関しては
その後さらに諸説あり…
(父上様に病名を告知しないまま在宅看護なさっていたとか…
 日本ツアーで離れている間に万一のことがあったらと
 御心配でいらしたとか…
 事務所のスタッフに金銭を持ち逃げされていたとか…
 かつて父上様が保証人となってしまい借金があったとか…
 主演作の評判が国内でさほど良くなかったことを
 気にかけておられたとか…
 以前から眠れなくて睡眠薬を常用していたとか…
 自殺前夜に飲酒した末の衝動的自殺ではないか とか…)
↑これらの説もまた、真偽定かなものではないものだろうな、と
受け止めてはいるのですが…



儒教に基づいて長幼の序や家長制度を重んじる風土や
男子(ナムジャ)たる者 強くあらねばならないという規範意識が
強く働いていたのかもしれません。

大黒柱として経済的に一家を抱えようとすれば
(そういう動機で芸能界に飛び込む人もいるでしょう…)
海外出張(日本公演)を断るわけにもいかなかったのかもしれませんし、
他方で在宅看護も担っていたのであれば
身を引き裂かれるような思いで
相容れない双方の義務の両立に悩まれていたのかもしれません。

昨秋に私自身が置かれていた状況も
多少重ね合わせて考えてしまいます…

病院で完全看護して頂く方法があったろうに…と思いながらも
パク氏の場合は
諸事情でそういうわけにいかなかったのかもしれません。



映画にしろドラマにしろ
興行成績(または視聴率)や作品の良し悪しは
主演俳優だけの責任ではありません。
ただ、矢面に立つぶん
批判にさらされたうえに
「数字持ってないから使えないな」というような
烙印を押されてしまうようなことがあれば
自責の念にかられていたでしょうし
今後の不安を抱えていたのかもしれません。


もしかしたら
胸のうちを誰かに明かす前に
御自分でブレーキをかけてしまっていたのかもしれません。


御自宅で看護を引き受ける
親孝行でやさしい心根の持ち主であれば
まず遺された父上様と母上様の心情を
そして
コンサートチケットを手に公演日を楽しみに待つ
ファンの方々の心情を
まったく考えなくはなかっただろうと思いますが…

外側から想像するよりもっとずっと
御本人は追い詰められてしまって
やさしく強い孝行者であろうとした故の
疲弊と苦悩の末
もはや冷静な判断ができる状態になかったのでしょうか…

いずれにしても外側の者の想像にすぎませんが…。



コリアンエンタメ界で自殺が多いのが
少し気にかかっておりましたが、
今回は特に
やりきれない思いが募りました。



パク・ヨンハさん。
あちらではどうか安らかに…安寧に休んでください(-人-)。


日本で同じ事務所(アップフロント)所属だったらしい
元シャ乱Qで音楽プロデューサーのつんく♂氏が
御自身の公式ブログで追悼投稿をされていました↓
>アメブロ:つんく♂オフィシャルブログ「つんブロ♂芸能コース」>「ご冥福お祈り申し上げます。」 (2010年6月30日御投稿)


=※追記です※=

作詞家の松井五郎氏も御自身の公式ブログで追悼投稿をされています↓
CAHIER:松井五郎OFFICIAL WEBSITE>「カジマセヨ~ヨンハ」