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東京マラソン2013で伴走しました!

2013-02-24 18:52:42 | Running
昨年に引き続き、今年も東京マラソンに参加してきました!

と言っても、今年は伴走での参加だ。
今年は東京マラソンに落選したので、ボランティアでランナーを支える側に志願しようと考えていた。
そんな時に息子の友達のりょう君が東京マラソンの10キロに当選し、伴走をしてもらえないか?という依頼をいただいた。
自閉症の彼には伴走が必要ということだが、自分には伴走の経験は全くない。
引き受けたいのはやまやまだが、果たして自分でいいのか?と伺ったところ、是非と言う事だったのでお引き受けした。
彼は来月20歳になる青年で、スポーツは、万能で毎週バスケなどに明け暮れランニングも好きだとの事。
聞けば5キロのマラソンの地区大会で入賞経験も数多く、5キロでは21分代の記録も持っているらしい。
自閉症といっても、肉体的には健全な青年である。
お引き受けしたのはいいものの、自分が足でまといにならないか不安だった。

ただし、10キロの経験は無しとのことで、このあたりがどうなるのかは実際に一緒に走ってみないとわからない。
そこで大会前にりょう君と一緒に10キロを走ってみた。
自閉症ゆえ自分が感じていることをストレートに伝えることが難しかったりするので、様子を観察しつつ、頻繁にペースが遅いか、速いかを確認した。
6キロを越えたあたりで肩が張るとのことだったので、その後ペースを落とした。
10キロ走り終えた後もあまりきつそうには見えなかったが、実は結構疲れたらしい。
もっと爆走しないといけないかと思っていたが、彼が楽しんで走れるペースがいいだろう。
そこで基本的に6分/1キロのペースで走り、1時間での完走を目標にしようと考えた。
少し気が楽になった。

さて、東京マラソン当日の今朝の天気は晴れで、気温は5.5℃。
暑すぎず、寒すぎずの絶好のマラソン日和となった。
10キロ、マラソンともに出走は9時10分なので、7時半に新宿西口で待ち合わせをした。
今回はりょう君のご両親と自分のカミさんと息子が応援に来てくれた。
経験上、現地ではの着替えは大変なので、りょう君にはゼッケンをつけたランニングウェアを着用して現地では上着とズボンを脱ぐだけですむようにお願いした。
またICチップはシューズにあらかじめ着けておいてもらった。
ちなみに伴走者は伴走と書かれたゼッケンが配布され、ナンバーは無く、ICチップの配布も無い。

その後、新宿西口の選手入り口となる高層ビル街で御両親達と別れ、いよいよ会場へ入場。
昨日、東京ビッグサイトで選手受付を済ませているので、荷物チェックをするだけで会場に入ることが出来た。
東京マラソンのゴールは江東区有明の東京ビッグサイトだが、10キロのゴールは日比谷公園だ。
だから着替え等の荷物はトラックに預け、ゴール地点で受け取るようになっている。
荷物は受付時にもらった大きめで厚手のビニール袋にゼッケン番号のシールを張って、その中に荷物を詰め込み預ける。
ちなみに伴走者の場合は被伴走者のゼッケン番号をシールに手書きし、被伴走者の荷物と一緒に紐で縛って預けることになっていた。
荷物輸送用のトラックは2列で果てしなく並んでいる。
なんていったって36000人分の荷物を運ぶのだから当たり前だが圧巻だ。
まずはゼッケンに記載されている番号のトラックを探し無事荷物を預けた。

8時からスタートブロックへの整列開始が始まっていて、8時10分くらいに指定されたスタートブロックに移動。
昨年は最後尾のブロックからのスタートだったが、今年は全体の真ん中あたりのブロックだ。
出走まで1時間もあるというのに、すでにずらっと選手が整列している。
ここでストレッチをして号砲を待った。
頭上ではテレビ中継用のヘリコプターが旋回している。
太陽の光が頭や顔に日がさして暖かいものの、足元は冷たい。
時々冷たい北風がビルの合間を吹きぬける。

りょう君と常に身体を動かしつつ待っているとスターとセレモニーが始まった。
やがて9時5分に車いすの部がスタート。
そして9時10分にマラソン・10キロの部もついにスタートした。
昨年は最後尾のブロックだったので、号砲は聞こえずだったが、今年はちゃんと聞こえた。
応援の都合上右端側を走っていたのだが、寒さ対策用のビニールポンチョがたくさん捨てられていて風に舞って足に絡みつく。
気をつけて走らないとすべりそうだった。

そして4分後ぐらいにはスタートゲートを越えて、いよいよ10キロランの開始だ。
36000人が一斉に走り出すのだが、車線が広いので結構走りやすい。
都庁から靖国通りを走る最初の7キロはゆるやかな下り坂でスピードも上がるので押さえ気味で走った。
西口の大ガードあたりで応援してくれることになっているカミさん達を探したが見つけられず。
ところが新宿三丁目あたりでりょう君が発見し、手を振って通り過ぎた。
このあとカミさん達は地下鉄でゴールの日比谷公園に移動となる。

ランニング中は二人で併走となるので、なるべく空いてるスペースを探しつつ走った。
キロ表示をみつつ、りょう君には何キロ通過!あと何キロ!と声かけした。
また何度もペースについて大丈夫かと確認したが、特に問題なさそうだった。
市ヶ谷付近で給水をして走り続ける。


飯田橋あたりで5キロ通過となり、残りはあと半分。
りょう君の様子も特に変わらず、快調に走り続ける。
東京マラソンでは仮装して走る人も多く、サントリーウィスキーの角瓶をまとったランナーやなぜかその隣にメンチカツの着ぐるみを着ているランナーがいて笑った。
熊本のゆるキャラ、くまもんの着ぐるみも多数いて、がんばって!くまもん!と声をかけられる度に、がんばるもん!と返していた。
また、十字架を背負ったイエス・キリストなどもいて驚いた。
こんな格好で42キロ走るのかと感服した。

途中で和太鼓の演奏で応援してくれたり、小学生のチアリーディングがあったり、ビレッジピープルのYMCAにあわせて応援してくれていたりしていて、昨年東京マラソンを走った時のことを思い出した。
東京マラソンはボランティアの方々や沿道で応援してくれている方々に支えられて成立しているのだと実感。
皆さん、どうもありがとう!

さて、竹橋を過ぎるとゴールの日比谷公園まではあと2キロだ。
8.5キロあたりから、10キロのランナーは右側の車線に誘導される。
皇居を右手に見ながら割と空いている10キロランナー用のレーンを走る。
このあたりからは非常に走りやすくなった。
残り1キロとなり、やがて日比谷公園が見えてきた。
りょう君のスピードもあがり、ラストスパート!
おっ、まだ体力残ってるね。
そしてついにゴール!
ゴールゲートを過ぎたあたりでカミさん達と会い、記念写真を撮ってもらった。
その後ドリンクをもらい、りょう君は完走のメダルをボランティアの方にかけてもらった。
またFINISHERと書かれたタオルを肩にかけてもらい無事終了。

トラックがすぐ近くに駐車していて、預けた荷物を引き取った。
このあたりは非常にスムーズで、完走したランナーにとってはありがたい。
再びカミさん達と合流し、更衣室となっているテントで着替えを済ませた。
りょう君のご両親に走っている時の状況報告をして、みんなで引き上げた。

沿道ではマラソンのランナーがまだたくさん走っていた。
日比谷公園を過ぎると東京タワーに増上寺、銀座、日本橋、浅草、スカイツリーなど東京の観光名所が続く。
後ろ髪を引かれる思いで地下鉄入り口に向かった。
今度いつになったら、東京マラソンに出れるのだろうか?
しかし、今回は伴走という貴重な経験をさせてもらい、2年連続で東京マラソンに参加出来て良かった。
これもりょう君のおかげだ。
楽しかったと言ったりょう君に来年も東京マラソンに当選したら一緒に走ろうか?と聞いた。
そしたら彼の顔が一瞬曇った。
何くわぬクールな感じだったが、実は結構疲れたみたいだ。
正直だね。

りょう君、お疲れ様。今日はゆっくり休んでね。



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