ニュージーランド・ラグビー:オフ・ザ・ピッチ

ラグビー王国からのそのまんまレポート。子どもラグビーからオールブラックスまで、見たこと感じたことをお送りしています。

ありがとう、タナ!

2006-01-10 | プレーヤー
とうとうこの日が来てしまいました。今日、オールブラックスのキャプテン、タナ・ウマガがオールブラックを引退することを正式に発表しました。(記者会見の模様は公式サイトでどうぞ)

引退話は去年11月26日に、「ウィークエンド・ヘラルド」がスクープしており、記事に目を通した瞬間に、
「決まりだな。」
と思っていたので、正直、意外感はありませんでした。しかし、やはり一抹の寂しさを感じます。記者会見に臨むタナの表情が揺ぎなく、確信にあふれていたのが、せめてもの救いでしょうか。

引退の理由は、
家族ともっと一緒の時間を過ごすため
と、非常にタナらしいもので、これは本心でしょう。
オールブラックであるために家族との時間を犠牲にしてきた。それは望んでしたことだったが・・・」
彼の言葉は、迷い抜いた時間の長さを感じさせるものでした。

「特に2回のワールドカップの時は最悪だった」
と正直に本心を吐露しており、このまま3回目には臨めないと決断したのでしょう。

これからはスーパー14とNPCでプレーを続けるそうです。
年収100万NZドル(9千万円)で海外チームから誘いが・・
という憶測に関してはきっぱりと否定し、
「NZは祖国。この国を愛し、ここで子どもを育んでいく」
と断言しました。

タナ・ウマガ、32歳。
テスト数、74試合(うち21試合でキャプテン)
99年、2003年の2回のワールドカップに出場

特に今年は、
12年に一度のライオンズ・ツアー全勝
トライネーション優勝
100年来2回目のグランドスラム達成

と、輝かし戦績を収めました。

「このタイミングでの引退は私自身にも、家族にも、チームにも望ましい」
と、本人も認めているように、2005年というシーズンはこれ以上望みようなないほどの花道だったのかもしれません。

たくさんの夢と希望と誇りと、キウイが好きな言葉― 尊厳(dignity)をありがとう、タナ! 


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