limited express NANKI-1号の独り言

折々の話題や国内外の出来事・自身の過去について、語り綴ります。
たまに、写真も掲載中。本日、天気晴朗ナレドモ波高シ

繰り返した悲劇

2016年10月23日 11時19分35秒 | 日記
1991年8月27日。一人の男性がなくなりました。それから9年後の2000年3月。最高裁判所は、亡くなった男性の遺族の訴えを全面的に認め、実質勝訴の判決を言い渡しました。判決を受けた会社は、大手広告代理店「電通」。あの日から16年後、悲劇はまたも繰り返されました。まだ20代の若い命が奪われました。会社は、16年前の悲劇から何も学ばなかったのでしょうか?なぜ、あんな過酷な事をさせたのでしょうか?口惜しさと情けなさで心が痛みます。2000年の最高裁判決の後、メンタルヘルスケアの重要性について様々な対策が打ち出され、国も企業もこの様な事が起こらないように手を尽くして来たはず。しかし、歴史は繰り返してしまいました。「電通」の企業体質は何も変わらなかったと言うか、日本企業は何も変えなかったと言えるのではないでしょうか?亡くなられた彼女は、幾度もシグナルを発していました。でも、そうしたシグナルは届かずに落命されてしまいました。こうした事は「電通」社員のみならず、私たち日本人全体に向けられた警告でもありはしませんか?「私には無理です」と言えない言わせない上司や会社組織の在り方を根本から見直す必要があるのではないでしょうか?
「電通」の企業責任は、どう足掻いても逃れられるものではありませんが、日本企業全体にも「電通」と同じ刃は向けられています。長時間残業・交代勤務・休日出勤、私たちの働き方も変えていかなくてはならないでしょう。ブラック企業と言われる会社以前に「日本企業すべてがブラックもしくはブラック予備軍企業」と言っても過言ではありません。彼女のシグナルを見ても「救えた命」を見殺しにしてしまった罪は、日本企業すべてが背負って行かねばなりません。他人事ではなく、次は「あなたの部下が自殺したらどうなるのか?」を真剣に考える必要があります。次は「あなたの会社」が被告席に座る事の無いように対策を部下との接し方を考えてみてください。