福井県若狭町主催の「若狭縄文丸木舟競漕大会」に参加してきた。
前日までは晴れ時々雨という天気だったが、当日はピーカン。
オープンセレモニーで選手宣誓をさせてもらい、大会の間は「新潟県糸魚川市、ヒスイ、日本海縄文カヌープロジェクト」という場内アナウンスを何度もしてもらったし、中日新聞、福井TVからも取材を受けたので、糸魚川の宣伝になった。
結果は日本海縄文カヌープロジェクトとして2組参加したうち、私と竜太組が準優勝。
赤野、天野組が予選敗退。
竜太・山田艇は準決勝でのタイムは二位に2秒の差を付けていたので、実に惜しい準優勝だった。
レースは三方五湖に流れ込む「はす川」を会場に、五隻同時に80m先にあるブイを回ってラスト20mの直線までの順位を競うというもの。
手前は赤野さん(後ろ)と天野さんのチーム。
若狭の縄文人が「行くでえ~!」と声をかけてから竹竿をパシャンと水面に打ち付けるのがスタートの合図。気の毒に炎天下で一日中この作業をしていた。
竹パッシャンの合図で一斉にスタートするが、五隻が綺麗にスタートできるのは稀(笑)。スタートできても途中から迷走する艇が続出していた。
中にはスタートと同時にコースを外れて、あらぬ方向に進む艇も。
手前の艇は、縄文人に扮装した地元の介護職員で、バランスを崩して沈没してやんやの喝采を浴びていた。
80m先のオレンジのブイを周って、コースを20m折返してゴール。
1個のブイを5艇が周るので、転覆やコントロール不能になって対岸へ行ってしまう艇が続出・・・DJが面白おかしく実況中継していた。
片側だけを漕ぐシングルパドルは難しいし、使用艇も縄文時代の丸木舟のFRP製レプリカだから舵など無く、直進すら難しいのだ。
決勝での竜太・山田艇は、準決勝二位通過の京都から参加した林さんの艇の出鼻を抑えるべく、コースを左に寄せて時計周りに最初にブイを周ることができた。
ここまでは作戦成功・・・ブイを周った時には優勝を確信したが、好事魔多し!
なんと遅れてきた二隻が半時計周りでブイに殺到してきたので、ブイを周って直線コースに入る直前の我々の艇の横っ腹に乗り上げてきた。
転覆は免れたが、竜太君の脇腹に相手の艇の船首が当たり、肋骨骨折の危険もあったのだ。
海上では右側通行であり、衝突の危険においてはお互いに右に回避するのが国際的なルールだ。
またヨットやウインドサーフィンなどのレースでは、先行している艇の針路妨害はしてはいけないことになっているが、この大会は海や水上レースに詳しい人のいない行政主催だから、大雑把なルールしかない。
お遊びのレースと言えども全国大会と銘打ったレースなので、ルールの不備が非常に残念。
転覆だけなら笑えるが、実際に骨折の危険もあったので、今後は改善は必要だろう。
有り得ない追突事故で漕げないでいる内に、林艇に追い抜かれてしまったのである。
表彰式。右から3人目が喋りっ放し、立ちっぱなしで大会を盛り上げていたDJさん。
後から動画を観ると、林艇とのゴールでの差は3mほど。
タイム差にして1秒くらいのものなのだ。
我々のロスタイムが3秒くらいだったので、追突が無ければ準決勝の順位と同じく、2秒くらいの差で優勝できたのだ。
勝負に勝ってレースに敗けたというのが実感。
チーム日本海縄文カヌープロジェクトの面々。来年の雪辱に向けてみんな燃えている。準優勝の賞金3万円は交通費として一部分配して、残金は活動費として貯金。
副賞の地酒は慰労会で飲むことになった。
パフォーマンス賞があるので、ウケ狙いの参加者も多かった。
フンドシ組は隣町の役場職員。
行政マンがこんな姿で参加しているのも、新潟では有り得ない光景。
福井の人達は明るいのだ。
フンドシ組はレースの後に、ずれて大事な部分が観えていると指摘され「ヒャー!」と慌てていた。微笑ましい風景。
縄文人に扮した介護施設の職員。
縄文人というよりは昔のゴジラ映画に出てくる南洋の土人でしょ?って突っ込みも(笑)。転覆してやんやの喝采を浴びていた。
日頃鍛えたパワーにものを言わせてガシガシと漕いでいた自衛隊組。
町役場職員、介護施設職員、自衛隊といった公務員や団体職員の仮装参加には、非常に好感が持てたし、オープニングセレモニーも新潟よりは手短で好印象。
新潟のイベントでは、偉い人たちが次々と出てきて、大上段に構えた長い演説をするのが恒例だ。
その点、福井はザックバランでヨロシイ。
竜太君も福井県は優しい人が多いと実感したようだ。
敗退した参加者が勝ち残った参加者に頑張って下さいと握手して激励したりと、大会も和やかな雰囲気。
大会の間中、プロレス中継のような快活なアナウンスをしていたDJさんも、大いにそんな雰囲気を盛り上げてくれていた。
嬉しいことに後日、優勝した林さんから、10月に糸魚川の雨飾山に登山に来るとメールを頂いた。
こうやって縄文、パドルスポーツをきっかけに、各地と繋がっていく事こそが、この大会、そして日本海縄文カヌープロジェクトの存在意義だと思うのだ。
来年はリベンジせねば。
打倒、林!
若狭町のみなさん、ご苦労さん。佳き大会を有難う。
また来年お会いしましょう
ゴキゲンヨ~!
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竜太ーーなんで一位でゴールせんのじゃーーー、まーだが今回は許す。ます。
海旅からずっと忙しいので、疲れが取れんよ。
シンタローのフェイスブックデビューはまだかのう。