東日本大震災後の東北で、不思議な体験をする人が続出したドキュメント「魂でいいからそばにいて」を2年ほど前に紹介したら、多くの人が読んでくれたようだ。
読んだ人も友達に紹介してくれているようだ。
本書は東北学院大学の学生たちが、夢の中で死者に慰められている遺族に聞き取り調査してまとめた、「私の夢まで、会いにきてくれた 3・11亡き人とのそれから」も心に染みる本。
心霊体験の検証や、夢の心理分析などどうでもいい。
大事なのは家族を失って憔悴する遺族に対し、これらの体験がどれだけ生きるチカラを与えているかという事実。もう会えないとおもっていたら夢の中で会えた・・・自分の中で共に生きていると実感しているのだ。
津波に飲まれ、泥だらけになってみつかった少女の母親は、水がないので顔を舐めて清めた逸話に涙した。
避難した自宅の二階に津波が迫ってきて、「最後の一服をつきあえ」と娘婿にタバコをすすめ、「いやぁ、俺の人生、好き勝手やらせてもたったから楽しかった・・・」とつぶやき、奇跡的に助かった老人の逸話に、突然迫った死を受容できる心境に驚いた。
わたしもオヤジを亡くしてから、生きている時より身近に感じるようになった。よく殴られたけど、優しさばかりが思い出されて、懸命に生きていたナとシミジミ思う。
これから能登にボランティアに行く。微力でもチカラになれたなら幸い。