Storia‐異人列伝

歴史に名を残す人物と時間・空間を超えて―すばらしき人たちの物語

新にゃんこ和歌集

2010-09-04 00:32:46 | ねこちゃん
われら二匹は、昼寝もすれば歌も詠むネコである。キジトラが「たすけ」、しろいほうは、「ハク」と号する。ついでに出てくる犬が「金獅子号」、だけど「源・げんちゃん」と呼ばれ読み犬知らず歌なのも、なにか、あはれをさそうことではあるまいか。
ご主人が、このところ思いつきで西行法師に歌をならっているやに聞いて、われらも、本歌勝手取り風で詠んでみた。歌合の判詞はできてこないし、百猫一首まで編むのもなんだしで、自選家集をアップすることにした。

 ― やわらかいものは、ついモミモミしてしまう、どんなもんだろうかと丸くなって詠める、
■もみもみや 母とはぐれて 乳恋し とおき記憶に のこるしぐさよ
...これが、もみもみとした詠みぶりというものであろうか・・・

■ここに来て はや十年も  たちにけり まんま食って寝んねしてまたあした
...ぼく、むかしからシルバーだよね、前の句とは比べらんない出来、あたまかいちゃお~
 ― 6年まえの夏、拾われて2週間め。いまでも煩悩はないけどぉ~orz 、わが身のいまの想いを、
□邪念なく ずっと子供で いらりょうか それにつけても タマのほしさよ



■惜しむとて惜しまれぬべきこの子かは 虎之助ちゃん 教授の家へ
...まもなく茶トラは、もらわれていった、あっちは、さぞかし頭よくなったろうな、ハク、この歌、訳してみなさい



■この世をば 昇りつめたる ここちして それよりなにより あったかいもん
...なんでもまねするちび、こちらが一段上なのは、わかってるよネ


□研ぐけれど すぐに伸びけり 我が爪は ダンボールの肌 はりさけるまで 

...爪とぎも、立ちのポーズが好きだなあ、で、ふすまなんかも、

□ガラス越し どうにも獲れぬ 雀だな あっあっと鳴けば しとめた気持ち
...一生に一度ぐらい、本物をゲットしたいものである

■見わたせば 芝も もみじもなかりけり かけまわる柴 あいつのせいだ

...犬なんぞ陽気すぎて、もののあわれもわからん、こっちは正五位、あっちは翁まろ、外にいればぁ~

★(返し   読み犬知らず)
我が庵は 温室改造 サンルーム 庭なら掘ったよ 18ホール

...どうだ!目線はご主人、早く散歩連れてけ、ガリガリガリ・・・


□ネコはいさ こころもしらず この家は どうせ年中 毛だらけ座敷
...ねずみに飛びつくと、電灯もつけちゃったり、あぶねえなあ


■ねこどうし 人には言えぬ 思いあり いえじゅう走れば すぐに忘れん
...こっちはチカリタビー、かってに遊んでてくれよ、おっと、しっぽ動かすとヤバイな
■すりすりは 右にひだりに クロスせん まとわりすぎれば 踏まれてギャッオ~
...いじめられたことない、わざとじゃないのはわかるけど、気をつけてね~


■何ゆえか 蛸ほど好きな ものはなし キャットフードは 療法食よ

...たすけのは、やわらかいところだけコマ切れ、最近、腎臓がおかしいらしいんだ


□われによき もぐりこまれる ふくろあれ 頭かくして 尻尾はみ出る
...閉空間がたまんないw~、高所恐怖症はないけど、これって閉所歓喜症なの?


□どうしても 入りたくなる ダンボール なぞめく心 浮き立ついのち

...これはまたこれでよかれ、われを忘れる「箱男」なのだ


 ― お出迎えはボクだけの独壇場、一目散に二階から駆け下りて、
■ぶぶ・ぶぶぶ ママのくるまの バクオンだ かわいく鳴いて カツブシ期待


□とび出たら 出家の気分 先輩に 四つき帰れぬ とらちゃんありぬ

...初代のトラちゃんはうっかり外に出たばかりに4ヶ月も漂泊とかで、玄関には白河の関が設けられている
■砂なくば かける仕草を いかにせん してもかいなき わがあとしまつ
...おかあちゃんに教えられたマナーだ。ネコ砂ないんで床をかいてみるけど、どうにもこうにも・・・

■顔ぬぐい みづくろいなら おてのもの 頭のうえに ハナカツオかな

・・・好物、ふがふがハナ息であちこち飛ぶんだ。「かな」は詠嘆とも疑問とも・・・ともかく風流にハナを詠んだ一首なのである


 ― 草食系のふりをして、もっと野菜を・・・でも、あとがたいへん、こりず繰り返す悲しきサガを詠める、
□ねこ草の 青き香りに さそわれて つい手を出せば 毛玉がゲボッ


□きょうもまた 心底からの リラックス あわれ噛み跡 籐椅子なりけり
...日々これ好日、タオルなんかかけたって意味ないってば
 ― とくに澄ましたわけでもなく、すべては心のきめたまぁ~まに、と自然体にて歌う、
■尾をたたみ みつ指つけば よきすがた しばしとどめむ 毛でもなめるか


■夏の夜は ひんやり木の床 よいものだ 冬なら冬で どっか見つけむ
...寝るトコロあちこち転々、西行法師みたいだね・・・




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