Storia‐異人列伝

歴史に名を残す人物と時間・空間を超えて―すばらしき人たちの物語

わがくるま史

2012-05-05 23:51:51 | なんでもあり・ファミリー

禅のことを書いたという本の新聞の広告にあったのだが、昨年の大震災後の大変な今を生きて行くには「責めず、比べず、思い出さず」だとか。うーむ、そうは言われてもねえ、あまのじゃくだからなあ、かえって妙な事思い出した・・・。このところずっとつまんなくて、おまけに唯一の機動力ムスコからのお下がりの原チャリZOOMERもあろうことか、オイルを入れ忘れエンジンが壊れた様だ。あーあ!!修理は十万以上だと!!それじゃあ軽自動車買えるじゃないか、と思って雑誌見ると、なんと軽自動車ってえらく高いのだ。でもなんとか工夫してみれば、ウルトラCはあった!だから今日は機嫌がいい。思い出したり比較するのも悪くはないんじゃないかい。まあ、あまり自分を責めたりはしないのがよろしくないのだけれど・・・

最初のくるまがこれ。三菱のセレステであった。1970年代なかば、うっとりするようなクーペがぞろぞろ、トヨタ/セリカGTのブルルルル~のエンジン音、なぜ今ああいう音がつくれないのだろう。セリカのハッチバックやギャランGTOの流れる様なフォルム、だけど高くて手が出ないので似た様なこれでがまんした。名前が掛け捨ての様で何とも・・・従姉妹がディラーにいて義理半分。おお、革ジャンはマクレガー、今どきの背広よりも高かった感じ!

ハッチバッククーペはいいのだが、うしろの座席などお空まで見えて乗れるものではない親不孝クルマなわけで、ギャラン・シグマのサルーンに乗り換えた。これはネイビーブルーの新車、海軍が好きだから色で決めた様なもの。三菱の車は鉄板が厚くて頑丈、だから重いわけでSLスーパーとかいうこれは装備はいいが1600の心臓だったからSLのごとくトロトロゆっくり走るのだった。東京転勤で社宅の駐車場空き待ちが2、3年、東京じゃ車もいらないなと義弟夫婦にくれてやった。

仙台に戻った30代半ば、そうだ、あの中古車にしようと、運転席とダッシュボードのデザインの開放感が気に入っていたホンダ/アコード・ハッチバックをチャリンコに乗って探して近所で買ってきた。写真がみつからないので、ネットから拝借するぜ、カタログは何度も眺めていたんだから許せよ。

ベージュ、なんか下着みたいな色だったなあ、このくるまの売れ筋カラー。パワステの軽さにはビックリ、こんなに運転が簡単でいいのか。だれか乗っけてテニスなんかしていて、、、どうしてるか。

三十代半ばすぎて生まれ来た息子誕生の前々日、またまた東京転勤辞令を受け取った。ふた月以上たってから、猫2匹まで乗せてアコードで首都圏に乗り入れたが、その引っ越し前ひとりで遊んでいる間、いすゞ117クーペ/XCの6、7年経ったヤツを見つけてしまっていた。その昔、新車カタログをあきもせず眺めていた、あれだ。ジルジアーロの流線型、もう造ってないからこれを逃せばと・・・三角窓の風切り音はタイヘン、サンルーフ閉まらなくなって慌てたりオーバーヒートしたりと廻りから笑われ気を揉ませてくれたが、第3京浜では命拾いとなったからやっぱり名車だ。ウトウトしていて出口の渋滞に突っ込む寸前、あっと思ってブレーキを思い切り踏んで前のくるまにあと10メートル残してピタッと止まった。つぎの車検どうしようと思った矢先10年目、10万キロでピタッとエンジンかからず、もはやアウト。

しょうがないので、お元気ですかあ~の助手席の陽水さんのCMにひきづられて、日産のセフィーロを電話のやりとりだけで買ってしまった。ワインカラー、これまたカッコいいから。到れリ尽くせりというのか要らぬ装備なのか何でもついていて、オートクルージングなどというのは100キロ巡航などと覚えさせると、あとは胡座をかいていても走る。これは危ないね。トンネルに入れば、自動でライトはつくし・・・でも日産が元気出た頃だし、この初代セフィーロは素晴らしいデザインである。だんだんいじってゴツくしたのはバカなことだ。その後また仙台に戻ってからは女房が乗っていたがFRだから雪道は「お尻を振るので随分怖い思いをしたわ」マックのドライブスルーに入ろうと曲がった瞬間後ろからぶつけられて、それこそお尻が180度向きを変えたらしい、10年以上乗っていたから価値はゼロで全損扱い、セフィーロ君は、誰の手にも渡さずにワンオーナーで寿命を全うした。お元気じゃないってば・・・

仙台に戻った厄年あたりの時期は、若い頃の無理がたたって?の血糖値1600という急病。昏睡状態から奇跡的に目覚めて一命を取り留め、またまたの東京異動はドタキャンになった。郊外から郊外への通勤くるまをなんにしようが気晴らし。BMWのクーペを見つけたので見に行くと同じ値段で隣にビカビカのネイビーブルーのVW/ゴルフ2型最終版。うわーこっちだ、「国境を越える走り」。これも完全に代替わりした頃でも本国ベルリンでもほとんど1型ばかりしか見掛けなかった。日本だけだよ、物を大事に長く使わないのは。タクシーなどポンコツベンツばかり、空港へ急げと女性の運ちゃんに飛ばさせてどのぐらい出てるのかと覗いたら、スピードメータなんかはずされててついてもいなかった!
さて、この4灯グリルに換えたゴルフは、サスペンション、足回り、ハンドリングはまことに立派、だけど冷却の循環器系統、ゴムホースなどよくふっちゃけて盛大にエンジンルームから白煙を上げた。あちらは標高差が大きいから日本と圧力が微妙に合わない感じ。最初は燃えたかとビックリ、何回もJAFやディーラを呼び出し、代車も数知れず。タイヤ、FOG、オーディオ、そして修理、ほぼ完璧になったらどういうわけか猫足に興味が向いてしまった。でもこのゴルフは名車だったね、今の大きくなりすぎた。このころの柴犬テッちゃんも名犬、クルマも犬も僕を助けてくれたね。ありがと。

猫足のワインレッドのプジョー306が見あたらず、偶然通勤途上で赤いルノー・ルーテシアを見つけた。これも自分しか乗ってないから写真みあたらないなあ、そのうち出て来るだろう。冷やかしに立ち寄ってこわごわ左ハンドルで走ってみると、走りと変速の柔らかさ、それにシートの出来が素晴らしかった。畳の文化からはあれは造れないだろう。アナログのオサレ~な時計までついている。フランスというのもなかなかだなあ、と。これは2回は車検取った筈だが、エンジンブレーキの効きもいい感じのオートマがとつぜん壊れた。ミッション交換となると本国取り寄せ70万とか、これじゃ、となりにあるトゥインゴに替えるかと。

 この写真のは、捨てたはずのオレのじゃないかと!
トゥインゴは乗る程に面白くなる飽きのこないクルマだった。だから結果オーライだったけど、この正規ディラー、社長がおかしい、センサー部分かを直してまたいい値段で売りに出していたので付き合いを止めた。つぶれたようだ。このあたりから、わが正室もあきれて余り口をきいてくれなくなった・・・人物像が入ったものはクレーム出そうなので、ゲンちゃんに出てもらおう。 

 

ルノー・トゥインゴ、フランスじゃカローラみたいなものだけど、クラッチレスのマニュアル5速。オートマ全盛の昨今これがなんとも小気味よい。脚はツラズ、眠くもならない。左ハンドルだから運転しやすいし、停めやすい。お目目もなかなかカワユイのだが、小さすぎるから料金所でよくナンバープレートの色を見に来られた。失礼ではないか!うしろの車もニヤニヤしている。

 

  

こんなことで十数年、外車で釣りやら蕎麦うちやらと遊んでばかりいたらアラ還になってしまった。これじゃあ子ども達の将来はどーなるのだ、ムスメの学資など見当たらず、、、一応自分を責めてみて、車検も残っているのを廃車にしてまで節約を決行し謹慎していた。それなのに、バイクまでこわれたらどーすればいいのだ。油絵運搬にルーフキャリアを載っけた(今や用なし)名車初代マーチは奥方専用だし、軽自動車なんてビンボーくさいしなあ・・・(実は自分こそほんとうにビンボーなのだ)

あっ、あれなら乗ってもいい。そうして、はじめて黄色ナンバー、黒色のくるま、クロカンもどきのパジェロ・ミニを、生まれてはじめてのネットオークションで手に入れたというわけだ。(新規様とか言われて・・・)一度目でプロみたいなヤツに競り負けたら、ばかばかしくてなってメゲたので、1時間ばかりじっくり?調べて別なのを即決価格で落としてしまった。真夜中の1時にクルマを注文なんて、、、現物を見てもいないからリスクは大きいが安い、だから走行距離などは気にせず整備記録の残っている出物をねらった。皆さん気にする走行距離なんてだいたいがあてにならず、同じ時間乗っていても東京なら時速15キロ、田舎なら40キロだもの、クルマの賞味期限はこれじゃないな。メータも賞味期限も簡単に直すモラルレスの時代。この黒パジェロは毎年どんな点検、部品交換してきたか全部解る素性のいい物だからあと10万キロもなんなく走るだろう(そのまえに飽きるだろう?)。先方とのやり取りも速決、陸送であっというまに届いてしまった。(これが高いので湘南に取りに行くと云ったら、走るかどうかわかんないじゃないと責められた!)ともかく、うれしいなあ、黒でも品のいいガンメタリック(自分のはこう思うがヒトサマのはドブネズミに見える)、軽のくせにマーチより背が高いじゃないか(また、比べる)。ピカピカに磨きはしたのだが、でも、ジャスコのほかにどこへも行く所もないし・・・(そうだ、と思い出して、)母上のグループホームへ行って来た。「あらあ、何年振りかしらねえ・・・」(ぼけか、皮肉か、どうも前者のようだ・・・)

おい、使っていいぜといったとたん、ムスコはでかいバイクをやめて黒パジェロで、さっそうと出かけてしまった。むむむ・・・「責めて、比べて、思い出す」方がよっぽど今を前向きにやれるような気がした・・・それにしても、ジョーシキ人のように白いトヨタ車にでも乗っていれば、もっとマトモになれたのであろうか・・・、間違いだらけのくるま選びと我が来し方(いや、そーではないっ・・・)

 

(おおっ、これ書いてからちょうど5年経ったか。。。いろいろあったが、刻の流れは速いなあ。黒パジェロ、前回の車検は忘れてて連休間際に滑り込み。こういうときのために自賠責25ヶ月があるわけだ。またまた車検とり直すか、プジョーかビートルなどと迷ったが、カネがないので消去法、ひとり乗りだし釣竿とクーラー、長靴ぐらい積むのに最適となるとと、パジェロミニ丸目4灯オッサレ〜なリンクスZ、ピッカピッカの15歳(!)に替えた。真珠色っていうふれこみだがともかく白、これで、ボクもマトモになれるのかいな。正室専用車はPINOちゃんに代替わり、息子は駐車場にデンと3ナンバー。ともかくクルマ史の1ページが増えたので追記しとこう。2017.5.3)

 

(おお!またまた6年経ったか!早いものだ。しかも、あと2時間で2023年も終わる。「この年も命ありけり除夜の鐘」。。。白いパジェロは錆び一つなかったがタイミングベルトを取り替えないと危ないということで、12月の車検はやめた。でどうするか、激安店を見に行ったらこれがあったので衝動買いしてしまった。卯年だから、ウサコのエンブレム(?)ついてるオンナ向けの車。。。でも、濃紺と白の色合いもいいしダッシュボード周りも気に入った。愛妻のたまうには、「これプレイボーイのマークだわ」。。。どーゆーわけか、この日のセータと同じだ!いつの間にか正室専用車は日産DAYSに代替わりしている。まあ、白のアクセントも目立ち駐車場で探すにはいいだろうが、ヤバイことはできないなあ。。。2023.12.31)

 

 

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