Storia‐異人列伝

歴史に名を残す人物と時間・空間を超えて―すばらしき人たちの物語

百人一首の年頭所感

2024-01-12 23:02:56 | 音楽・芸術・文学

 一昨年、百人一首などを手がかりに親しんできた「やまと歌」鑑賞などを集め「Storia異人列伝(Ⅵ)ーやまと歌・百人一首ー」をAMAZONから出版し、和歌、俳句、川柳、狂歌まで好きな日本の歌500ぐらいを記録と記憶にとどめたはずだった。正岡子規、白洲正子、井上靖、丸谷才一、田辺聖子、辻邦生、堀田善衛・・・和歌の造詣深き先達に道案内をお願いしての「やまと歌の旅」だから内容は確かなのだが、読んでくれるのは自分だけ!?それにもめげずにその後も堀田善衛「明月記私抄」や、織田小吉「絢爛たる暗号」村井康彦「藤原定家明月記の世界」などを読み返している。文学と人間、人生への深い洞察、そして何より歌の心がわかるおひとは堀田善衛先生であろうか。

ただ、「絢爛たる暗号 ー 百人一首の謎解き」で知った織田さんの推理と探求は、これまた学者にはない大胆かつ鋭利な掘り下げであった。百人一首すらうろ覚え、どんどん忘れるばかりのわが記憶の島の助けにすべく、織田さんの解析した「小倉山荘色紙和歌」関連復元図をカルタの絵札を使って大きくした。この半年、ムスメが(息抜きで?)競技かるたに関心があるようなので対戦してみれば、いつも完敗。あんなものは歌の世界ではなくいわば体育会系の遊びじゃないか。。。でも悔しいのでこれではならじとわが庵の襖にかけて眺めている。わが文字の不味さは別にして、あらためて、定家という歌人はタダモノではないなと感心することしきり。

このお正月、YAHOOニュースで見れば箱根駅伝の勢いのせいか青学の院生が競技かるたのクイーン位を獲ったようだ。ついでに目に止まってびっくりした記事が貴乃花、「再婚相手は初恋の人です」のお話だ。文春オンラインを辿ればいいが、あの時の拾い読みだけでも素晴らしいドラマであった。彼はなんと純真で素直な男なのだろう。ひさしぶりのいい笑顔だなあ。そっとしておいてあげればいい。

ああいうこともあるんだ。ぼくの図屏風から拾ってみれば、こんなかなあ。おひめさまの歌が好きだよとLIINEでいったら、ふみえちゃんからはおとこのもいいよと、数秒後?に返ってきた。こういうひと、いいね。

あらざらむこの世のほかの思ひでに 今ひとたびの逢ふこともがな(和泉式部)

君がため惜しからざりし命さへ 長くもながと思ひけるかな(藤原義孝)

コメント
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