■先日、北海道新幹線の工事現場を視察する機会がありました。北海道新幹線は、昨年、着工しています。青森~新函館間で約5,000億円弱。北海道の負担は800億円強という巨大事業です。予定では、平成27年度末までに開業することになっています。
■今年は、延長8,080mという長大トンネル「渡島当別トンネル」の掘削を進めています。今回は、このトンネルの掘削工事を視察してきました。
■トンネルは、NATM(ナトム)という工法で行われています。この工法は、①掘削、②※ずり出し、③吹きつけコンクリート、④鋼製支保工、⑤吹きつけコンクリート、⑥ロックボルト、⑦インバートコンクリート、覆工コンクリートという工程。
※トンネル掘削の際に爆砕されてできた岩石や土砂のこと。
■まず渡島当別トンネルの東側の抗口から徒歩で入ります。現在は、約600m弱まで掘り進んでいます。トンネルの中は、とにかくほこりっぽいですが、マスクをして進んでいきます。
■これだけの大事業になると、トンネル内には、様々な機械が配置されます。いただいた資料によると、入り口から順に、全断面移動式型枠、シート張り台車、インバート用桟橋、ポンプ車、モルタル注入台車、ターンテーブル、送風機台車、油圧式ジャンボ、トラックミキサー、エレクター吹き付け機、バックホー、油圧ブレーカー、ホイールローダー、ダンプトラックと続き、自由断面掘削機が一番先の掘削面を担当します。
これは、ターンテーブルです。
そして、エレクター吹き付け機。これでコンクリートを吹き付けます。なにか未知のものに出会ったような感じです。
■そして、コツコツ歩き最先端部までたどり着きました。ここでは、自由断面掘削機が活躍していました。現在は、コンクリートの吹き付けが終わり、ロックボルトを打ち込む作業中。ロックボルトは、トンネルの回りの岩(俗に「地山」といっています。)と一体化させる作業です。
ロックボルトはこんなに長いです。
「自由」断面掘削機というくらいですから、色々な角度に動いてロックボルトを打設していきます。
■ちなみに、トンネルを掘削していくときは、この機材でやっているようです。
■いわば北海道にとっては、青函トンネルに次ぐ世紀の大工事。平成27年度の開業が楽しみです。その一方でこのような素晴らしい社会資本をどう地域に生かすかが大事です。
■ちなみに、今、親子見学会を募集していますので、興味のある方は申し込んでみてはいかがでしょうか。