ブログで施設の入所者の方々のことを書くことは多いのですが、今回は私のことを書きます。
私たちの施設の入所者向けの朝食には、週に1回は「生卵」が供されます。今朝の献立にはその生卵がありました。
朝食時に対応する介護職員は夜勤2名と早番3名の計5人です。私は早番の一人でした。
朝食に生卵が出される確率は7分の1で、かつその日に当番に当たる確率は更に低くなります。
私にはちょっとした特技があります。それは「卵を片手で割れる」ことなのですが、今朝はその特技を見せびらかせる好機でした。
通常、入所者のお膳に載る献立は、全て厨房職員が盛り付けるのですが、ご自身で卵を割ることができない入所者用の生卵は、介護職員が割って小皿に入れて供します。
5人の朝食担当ならどの職員が割っても良いのですが、今日はその役目を私は狙っていました。
首尾よくその役目を手にし、「フン、フン、フフ~ん♪」と40数個の卵を順調に割っていく私に、それを脇で見ていた職員Yさんは、
「すげー、片手で割ってる~カッチョええ~」
と言ってくるものですから、私も「そおぉ?フン、フン、フフ~ん♪」と調子にのってしまいました。でも調子に乗るとヨクないです
一つの卵を、入れるべき小皿でなく、殻を捨てるボウルに投げ入れてしまいました...
わたし:「Σ( ̄□ ̄lll)!!ガーン ・・・・・」
Yさん:「(;一_一)ショーガネーナー・・・・・・・・」
イッキに私のカブは下落です...
気を取り直して次の作業に移りましたが、立ち直れていませんでした。
次の作業は、割られた生卵から「白身」だけ取り除く作業です。咀嚼障害のある入所者には、白身は誤嚥の危険性があるために必要な作業なのです。
約10個の生卵から白身だけを廃棄用のボウルに取り除いていくのですが、この作業中にも再び誤って捨ててしまいました。
既に失敗を犯していた私の側にはYさんはもう居ませんでしたが...
私が片手で卵を割れるのは、学生時代に某ドーナツ・ショップで製造作業をしていたからです。卵を使うドーナツというのは種類が多く、短時間に何十個もの卵を割らなければならない工程がありました。自然に身についたものです。
画像は、先日おじゃましたお宅での仲良し二人の写真です。ビミョーな距離感がイイかんじでした
せっかく秘儀片手卵割りでスター街道驀進中だったnon_Bさんの、三日天下どころか数分天下株大暴落が、読む者の涙を誘います。
次回奇跡的にこの役割が回って来た時、必ずや汚名返上を果たせよ!!!(とプレッシャー)
しかし、ミスドーで培った技術が意外な場所で役立つものなのですね。
ところで、卵を割る段階で白身と黄身を分けるのと、全部割ってからより分けるのと、どちらが楽なんでしょう?
ルーク、この写真でも密かに微笑んでますねぇ(-^艸^-)
何気に拗ねてるチビタンちゃんもぷりちーですね。
うう~~ん。割るときに白身を分別するのもラクなのでは・・。
ワタシは卵のカラザを取り除くのがあまり得意ではないので、仕事で出汁巻き卵を作るお当番の日はやです。
エヴァは玉子焼き好きデス。何にも入れないで作ってくれると嬉しいよ。byエヴァ
今朝は汚名挽回の最高の切札だったのに...
白身と黄身の分別作業は、施設での作業の流れや食堂の造作から別々に行っているようです。
加えて私の場合は、
「二つのコトを同時にできない」
という不器用故の事情があったりします
写真のルークは、
「デヘヘ...チビタンがチラ見してくれてるー」
っていう風に見えました
トリミングした写真なのによくお分かりになりましたね
拗ねた、というよりいつまで経っても相手をしてくれないルークに愛想をつかしたチビタンは、私に擦り寄ってきてくれました。ソレがまた可愛かったです
お仕事で調理もなさるんですか?それは大変ですね
でも、ご自分が作った料理を食べていただくのもやりがいのあることだと思いますよ
エヴァちゃんはプレーンなものがお好きなんでしょうか?
健康的ですね
咀嚼障害のある方には白身を取り除くなんて、初めて知りました。とろみ食みたいなもので、良いかと思っていましたが、反対なんですね。
non_Bさんが、昔とったキネヅカで、得意満面、卵割りを連射して、( ̄■ ̄);がぁん、となっているところを想像して、思わず( ̄ー ̄)ニヤリッ
少し真面目な話になりますが、先日神奈川県F市にある、小規模多機能施設での音楽療法を見学してきました。F市は私が少女時代を過ごした、懐かしい場所です。
音楽療法は、先生がピアノを弾きながら、普通に歌を歌ったり、簡単な振り付けをつけて歌ったり、その歌の背景の時代を思い出させる簡単な資料を見せながら、回想法的なトークも入れたりの、約一時の内容でしたが、参加者を飽きさせない手腕が上手で、なかなか充実したものでした。
それまで、「帰る、帰る」と徘徊していた入居者さんも、笑顔で夢中で歌っているお顔が印象的でした。
小規模多機能施設の見学は初めでしたが、そこも、介護職員が足りないらしく、職員さんたちの入居者さんたちに対する言動には余裕が感じられず、世間で言われているほど、理想的ではないのかな・・・と思ったのが、正直なところです。
何処でも難しいなあ・・・
咀嚼障害のある方にとっては、些細な食材や調理の違いが致命的な過ちになりかねません。
卵嫌いの方には、「味付け味噌」などの代替食も用意するんですよ♪
業務での失敗続きの私は、なかなか浮き上がれません。
煽てられると舞い上がっちゃうコノ性格はなんとかならないもんか...と、日々の悩みは尽きません
「小規模多機能施設」は、新しい介護施設のあり方ですね。
施設任せだった介護を地域の方々の助けも得ながら運営していこうというのが主な設立趣旨だと思います。
しかし見方を変えれば、これからの時代は要介護の方が爆発的に増えてゆき、「施設任せ」では人員的に充分な介護が不可能であるから、という面があるのは否めません。
今から人員不足では、この先が思いやられてしまいます。
嘆いていても仕方がないのですが...
音楽は人を夢中にさせる力がありますね。
特に子供の頃を思い出させる童謡や唱歌などは、高齢者にとっては、感性を刺激するとても良い効果があると思います。
タコロンさんの「湘南のお嬢サマ」から「マダム○○ロン」への変貌ぶりを思うと、クスっとしてしまいました