名前考

2009-06-15 | Weblog


 明治安田生命が、毎年発表している「生まれ年別の名前調査 名前ランキング」をみてみました。2008年の男・女児それぞれで最も多かった名前も発表されています。
 以下、明治安田生命のHPからの引用です。

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 男の子の名前のトップは「大翔」くん。
 2008(平成20)年の世相を象徴する漢字は「変」。円高ドル安などの大幅変動、世界的な金融情勢の急変など、経済環境に不安の多い時代を反映しているのか、子供の将来における、大空を翔けめぐるような活躍を期待する親の願いが感じられます。

 女の子の名前のトップは「陽菜」ちゃん。
 “陽だまり”の暖かさと“菜の花”の可愛らしいイメージから、明るくのびのびと成長してほしいという親の願いが込められているようです。
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 近年は、難読な名前や当て字のような名前が目立つということも話題になります。
 明治安田生命のHPの中には、「フリガナなしには読むことの難しい『個性的な名前』も!」というコーナーもあり、「難読」な名前が一覧表になっています。
 男の子で「琥神=ライガ」、女の子で「月雫=ルナ」などです。「月」、「星」と一文字で常用とは違う読み方をする名前もありました。ご興味のある方はHPをご覧ください。

 でも、もっと以前から難読なお名前というのは存在しています。
 私たちの施設にもいらっしゃいます。昭和10年代生まれの70代の方ですが、「昭●(個人不特定のため伏字にしました)」さんというお名前です。
 「しょう●」か「あき●」さんとお読みするのが一般的だと思うのですが、この方の場合は「てる●」さんです。
 ご本人に伺ったところ、親御さんが出生届に、「照●」と書くべきところを「昭●」と書いて届け出てしまったためだそうです。部首の「よつてん」が足りなかったのです。

 「昭●」さんの場合は、親御さんが「うっかり」してしまった例でしょうが、他には、女性にしてはかなり猛々しく感じる、ご本人に面識の無い方だったら絶対に男性と間違えてしまうようなお名前の女性もいらっしゃいます。
 その方は重い認知症のため、お名前の由来を伺うことは叶わないのですが、うっかり間違えるような名付け方とは思えません。読み方も男性向けの読み方をしたお名前です。

 高齢者、特に女性のお名前の特徴に、カタカナを使ったお名前が多いことにも気づきます。明治安田生命は、明治45年(大正元年)以降の生まれ年別名前のベスト10を発表していますが、そこでも大正期の女性にはカタカナのお名前が目立ちます。
 それが近年は女の子に平仮名を使った名前も増えているそうです。人の名前は時代によって書き方も読み方も変わっていくもののようです。

 近所で撮った最近の鴨の様子です。

 先月に孵った雛が成長し、行動範囲が広がってきました。
 草陰や岩陰に隠れていた親子が住宅街の中まで移動しています。よく見ると三羽の子鴨連れでした。





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6 Comments

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名前 (ルイママ)
2009-06-15 16:33:17
私くしめの、名前をご存じのnon様
産科のドクターが、つけてくださったそうなんですが、完全なる当て字?普通は、読めない。
この字に、いろんな意味があるらしいのだけど
ドクターは、もうすでに天国へ。。。そして、母親は、何ということでしょうか~あんまり覚えていない。。。というし。
今や、苗字が加わりもっと、楽しい名前化した、私。幼少のころは、新学期とかの自己紹介が、とっても苦手でした。。。だから、今も
言いたいことを、しっかり言えない子なんだと思う。。。。
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届け時のミス (BONO)
2009-06-16 08:33:23
私の知っている範囲でも「智恵子」のはずが、恵がぬけて智子になったとか、サダ子のはずが、゛を書き忘れて「サタ子」になったり…。でも、そのまま間違った名前を使い続けてらっしゃって、何と言いましょうか、時代のおおらかさみたいなのを感じました。
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Re;名前 (non_B)
2009-06-16 23:58:18
「名付け親」という存在が、以前は今よりも一般的でもあったと思います。
親は子に、様々な思いをこめて名前をつけるのでしょうが、それを敢えて他人にお願いするのにも意義があると思います。
子供が産まれた時点と成長した頃とでは、親の感性も変わってくるでしょうから、将来を見据えて名前をつけることは難しい
ことかもしれません。
数多くの子供の名前を知る産科のDr.に名付け親をお願いしたご両親は、ルイママさまの幸せを願っていらしたのだと思います。
Dr.は、ご結婚後に苗字が変わって、周りの人たちを微笑ませる、楽しいお名前に変化することまで見据えられていたわけではないでしょうが...
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Re:届け時のミス (non_B)
2009-06-16 23:59:02
第二次大戦中に生まれた方(特に男性)の中に、勇ましさを感じる文字が使われていたりと、その人のお名前で生まれた時代を窺い知ることもありますね。
子だくさんだった時代でもあった昔の方々の定番「留」の字をつかったお名前も施設では時々みかけますが、これもなんとなくおおらかさを感じます。
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名前をつけるということ (コタローママ)
2009-06-17 18:23:52
名前をつけたことはあります。。
ただし愛犬の名前です。。

いずれも周囲からはきわめて不評です。
もっとハイカラな名前にしてやりなさいよ。
とか、かわいそう。。なんて。。

私は個性を重んじたのです。
出来るだけ個性的な名前。。

ミクはお友達のお孫さんと同じでかぶってしまいました。
漢字で書くと正式には未来なのです。。

昔は読み書きが不自由な親御さんも多かったであろうし、名前ひとつつけるのも大変な時代であったことでしょう。。

戦争に行かずに済むように男の子におんなっぽい名前をつけたという話は本当か嘘か、聞いたことがあります。。

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Re:名前をつけるということ (non_B)
2009-06-18 21:42:00
ワンコの名前も様々ですね。
コタロー君たち、ミクちゃんのお兄さんたち3犬のお名前は、それぞれ男の子らしいお名前じゃないですか♪
ミクちゃんはハイカラ寄りなお名前ですね♪

大正生まれの世代の方々の親の世代まで遡ると、現代より名前に対する思い入れが強くなかったかもしれません。
コタローママさまがご指摘のように、子供に名前をつけようにも、どのような字が適切かどうかの理解も浅かったかもしれません。

ほぼ自由に多様な名前を付けられる現代は、昔から比べて文化も教養も自由で成熟していることの表れなのかもしれません。
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