Waiting For An Alibi

2008-09-21 | Music


 今回は、来月のライブで採り上げる曲“Waiting For An Alibi”のことを書きます。

 この曲は、アイルランド人が中心のハードロック・バンド“Thin Lizzy”が、30年程前に発表した曲です。
 現代のヘヴィメタルなどの激しい楽曲は、もっと重厚な、正にヘヴィネスな曲が多いのですが、“Waiting For An Alibi”は、ギターの「リフ」やソロのメロディーラインもシンプル、ドラムとベースも単調な調子です。それでもストレートなロックの楽しさが伝わってくる佳曲だと思います。
 先日のリハーサルで初めてこの曲を演奏したときも、ギターの二人はとても楽しそうでした。二本のギターが奏でるソロや、エンディング部分では、二人の息がピッタリと合わないと楽しめません。
 ライブの本番の際は、ギターの二人は最前面に出てきて、リズムに合わせて二人が同じアクションも演じてもらおうと思います。

 下の映像は、1978年にオーストラリア・シドニーのオペラハウス前で行われたThin Lizzyのライブ映像です。


 ヴォーカルとベースを弾いているのが、リーダーの“Pill Lynott”です。
 国籍はアイルランド人ですが、アフロヘアに褐色の肌、父親が名も知らぬ黒人、母親がアイルランド人という出自です。今では移民も多い国なのでしょうが、彼が生まれた1949年という年を考えると、同世代の中では、混血というのはマイノリティだったと思います。
 父親を知らず、母親ではなく祖母に育てられたという環境も影響したのか、繊細な感性を持つ彼の楽曲は、“Waiting For An Alibi”でも、明るい曲調の中にもどこか哀感を感じさせるものがあります。
 当時のロッカーにありがちだったドラッグへの依存から、彼は36歳という若さで亡くなっています。
 アイルランド人が、イギリスや海外の音楽の世界で活躍することは、当時の環境ではハードルが高かったと思います。Pill Lynottはその先達です。彼は後進の育成にも尽力し、今や世界中で高い人気を持つ“U2”のデビュー当時のバックアップも彼は行っていたそうです。
 亡くなった後も、多くの後進から敬愛される彼は“The Rocker”という称号で呼ばれ、出身地のダブリンには銅像も建てられて、アイルランドでは今でも愛され続けています。

 画像はライブ当日に使う予定の「ワイヤレス・マイク」です。 これがあれば客席を回り、歌を歌える人たちにマイクを向けることもできます。某オークションで入手しましたが、価格は「200円」でした

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8 Comments

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Unknown (チビタンママ)
2008-09-21 22:12:53
当時のハードロックとしても、地味な雰囲気なのがなんとも不思議な気持ちがしますが、アイルランドというお国柄もあるのでしょうね。
non_Bさんのおっしゃるように、演奏者にとってとてもやり甲斐のある楽曲だと思います♪
果たして、聴衆受けするかは定かではありませんが、なんとも哀愁のあるメロディとギターワークを楽しんでいただけたら良いですね(d ̄▽ ̄)♪
変な表現で申し訳ありませんが、入所者の方々に迎合すればいいというものではないと思うのです。
聞いてもらいたいという気持ちが心地よく伝わる…そういう曲目もあっていいのではないでしょうか。.:♪*:・'(*⌒―⌒*)))
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チビタンママさまへ (non_B)
2008-09-21 22:45:05
ハードロックにしては地味...そうですね。当時のほかのバンドの楽曲は、もっと派手なギターが絡んできたりしますからね。
この選曲は、バンドのギタリスト二人の希望でした。
二人はThin Lizzyの楽曲のうち2曲を候補にしましたが、よりポップな感じのするこの曲を選んでみました。
ハードロックらしさ、というよりも聴きやすさを優先させてみました。

「うるさい歌だけど、なんだか楽しそうに演奏してるねー」
というような感想を得られれば選曲は成功だと思っています。
ギタリストにとっては、二本のギターでハーモニーを奏でるというのは、とても楽しい瞬間です。
それが伝わってほしいですねー♪
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Unknown (湘南の魔女@まもりん)
2008-09-22 00:17:50
素朴な質問なのですが・・・・

クィーン好きですか?
ディープパープルすきですか?
ジェフベック好きですか?

あーずっと聞きたかったんですw

ブログと関係なくてごめんなさい~
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湘南の魔女@まもりん様へ (non_B)
2008-09-22 06:46:20
素朴なご質問にお答えいたしますw

クィーンもディープ・パープルもジェフ・ベックも大好きです。
魔女サマも、この三者をお好きなんですか?

高校生の頃に、デヴューしたザ・ポリスを大好きになって、その頃のイギリスのバンドは、みんな聴きましたねー♪
大人になってからもいろいろ聴いていますが、今の一番の好みは、レッチリでございます♪
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楽しみですね (コタローママ)
2008-09-22 08:13:21
入所者の皆様の反応が楽しみですね。
大昔はロックというだけで不良呼ばわりの時代もありまいたよね。。
人間を軟派硬派とか一生懸命カテゴリーに分けようとしてみたり。。

今は昔。。

今の時代にオバサンやれてて幸せ感じてます。
自由な時代です。

入所者の皆様も縛られない時代に生の演奏を肌で感じて欲しいです。。
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Unknown (タコロン)
2008-09-22 10:22:29
そうですね・・・
入所者さんには、少し難解な音楽かもしれませんね。
でも、non_Bさんの仰っているように、演奏者の方がノリノリで、楽しく演奏していらっしゃれば
ご覧になっている方々にも、それは伝わるのではないでしょうか。
non_Bさんのお誕生会にかける意気込みを感じます。

ええっと、本番はいつでしたっけ?
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コタローママさまへ (non_B)
2008-09-22 18:53:05
はい。聴き手の皆さんの反応は楽しみでもあり、こんなに激しい曲調の楽曲を採り上げることも初めてなので、心配でもありますが、良い楽曲は、年齢を越えて良さが伝わるではないか?という思いで試してみます♪

今年2月のThe Policeの東京公演で、70代と思しき女性が、息子さんと思われる男性に手を引かれて聴きにきているのを目撃しました。
高齢者の方々の中には、既に縛られることなく音楽を楽しまれている方も多いのかもしれません。
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タコロンさんへ (non_B)
2008-09-22 19:06:18
聴き手にとっては、英語の歌詞だし、普段は耳慣れないリズムやメロディーの曲ですから、難解かもしれませんね
YouTubeの映像は5分強の長さですが、私たちのライブでは、アルバムに収録された曲構成のため、3分強の演奏時間になります。
難解と捉えられるよりも、いきなり弾き始めたら、あっけに取られたまま終わってしまうかもしれません
この曲については、二人のギターに、いかに楽しそうに弾いてもらうかが見所になると思っています。
二人が並んで、ギターを同じように上下左右に振りながら弾いてもらおうか、と考えています

本番は10月25日(土)です♪
気がつけばリハーサルは、あと3回くらいしかできません
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